衣替えの意味。

年々、衣替えが遅れて来てる、おかしくなって来てる、と感じています。


昔の話をすると、嫌がる人もいるかもしれませんが、聞いてください。(笑)
僕がクリーニング屋になった頃は、季節の変わり目、衣替えの時期はみなさん一斉にクリーニングに出してました。


コート、オーバー、スーツ、ニット、毛布に布団、これらが一通り出るとその年の衣替えは終わり。
梅雨に入る前にクリーニング屋さんの繁忙期は終わったんですね。


裕福な時代とか、今は自宅で洗えるものが多いからとか、そんなことの話ではないんです。
クリーニングに出しましょう、といっているのでもないんです。


洗う時期に洗わなきゃダメですよね、という話をしたいんですよ。



昨日の話の続きになりますが、今年のようにカビや虫食いの被害がたくさん出てくると、一番に思うのは洗ってないから、なんですね。


洗わなければいけない時期、というのがあります。
これを逃すと、カビや虫食いの被害に遭いやすくなる。
今年、カビや虫食いの被害が多い理由には、衣替えのタイミングがずれた、という事もかなり影響していると思うんですね。


今から10年ほど前からでしょうか。
衣替えの概念が少しずつ変わって来ました。

それまでは、着たら洗う、だったものが、着るから洗う、に変化し始めたんです。


一冬着た衣類は、衣替えの時期に洗ってからしまう。
これが世の常識だったんですね。

ところが、一部の人たちが、しまっている間にシワがついたりして結局またクリーニングに出してアイロンかけてもらわないと着ることができない、と。
なら、着る前に洗う方が効率的じゃないか、と冬前に洗うようになって着ました。

服に変化が起こるなんて想像もしていないので、平気で一夏、家に置いてしまうんですね。

汚れている服を置いたままにしておくと、全部がおかしくなるわけではありません。
平気なものもあるし、おかしくなるものもあります。
そんな事よりも、着る前にクリーニングした方が気持ちいい、と思う人が増えて着て、その方が効率的に感じる人が増えてから、衣替えが崩壊していったんだと思います。


服に汚れが付いたまましまっていると、どんどんリスクが高まります。


カビが生えやすくなるし、虫によって着やすくなる。
また、汚れが温度や陽の光などで変色する事も。

これらは、汚れているとリスクが増すので、汚れを落として保管をするのが常識でした。

そう、これが、衣替えなんです。


これから着る服を出す、用意することを衣替えだと思っている人が多いと思います。
それも大事なんですが同時に今まで着てきた服を、綺麗にして、しまう事も衣替え。

そしてそのちょうどいいタイミングというものがあったんですよね。


しかし、いつのまにか、それがなくなり。
みなさん、忙しいですから、時期に合わせて衣替えをする事も難しくなっていったんだと思います。

昔から言われている事には意味があります。


今みたいにネットがあるわけでもなく、情報機器があるわけでもない。
そんな中の知恵が、暦を使って決まった日に決まったことをやる事。
そうする事で、忘れることを防止したんだろうな、と思うんですね。


さらに加えて、今の住宅事情、環境のことを考えると、かなり服に対する環境は良くないんではないかな、と思うんですね。
人が住みやすくなるけど、密閉性が高まる反面、湿気が溜まりやすかったり。
梅雨時期に夏日を迎える事も多くなってきたり。

昔に比べるとシビアだなあと思います。


だからこそ、衣替えはだいじにしたほうがいいよな、と思うんです。


自分の感覚で決めるのは割と大変。
なら、暦に合わせて、毎年決まった時期に、衣替えをする、と決めるほうが楽ちんだと思いますが、いかがでしょう?

多少、羽織るものを残しておけば、急な冷え込みにも対応できますしね。


服は毎年買わなければいけないものではありません。
流行り物を買い足すのはわかるけど、メインに着ているものを毎年買い換えなければいけないなんて、非効率です。


きちんとメンテナンスをして、長持ちさせましょう。

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