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販売のプロと洗うプロ。

ネット上には、たくさんの衣類のお手入れの情報があふれています。
シミの抜き方、洗い方、素材別、服別で、検索すればやり方が出て来ますね。

それを見てご自分でやる人もいらっしゃるでしょう。
自分がうまくやれて、他の人に知ってもらおうとブログに書いたりSNSに投稿をする人もいるかもしれません。


そんなお手入れの情報も、やはり正しい情報と変な情報が混ざっています。


一応、僕はクリーニング屋さんなので、洗いに関しては専門家。
おかしな説明を見ると、むむっ!と気になってしまうのです。


服を販売している人が、お手入れについて説明をしているのをよく見かけます。
しかし、その説明でまともなのを見たことがないんですよ。


ふわーっとした情報は色んなところで見かけるんですが、正しい情報は見たことがない。
服の販売のプロですから、仕方がないといえばそれまでなんですけどね。


同じ服を取り扱っている職業なんですよね、クリーニング屋さんもアパレルさんも。
でも、同じ服なのに、持っている情報は違ったりするんです。
アパレルで使う勉強会の雑誌や本を読んだことがありますが、それ自体は僕らのと変わりがありません。


繊維の特徴などは、アパレルもクリーニングも同じ。
多少の違いは立場の違いでもあるので許容の範囲です。


でも、現場レベルになると、途端に話が変わって来てしまう不思議。
先日も、アウトドアのダウンジャケットのお手入れの仕方について、アウトドアショップの方が説明をされているのを見たんですね。


でも、読んでいると、あれれ?それおかしいよ?という話をたくさんしている。
いや、ほとんどと言ってもいいですね、原理もあってなければどうしてそうするのか?の説明も正しくない。

唯一、賛同できたのは、ケアラベルを確認してそれに沿って洗いましょう、と言うところ。
でも、それって、僕らも同じように言いますけど、要は見極めがつかないから表示通りが安全ですよ、と言う話で、プロでなくても出る話なんですね。


ダウンの説明もおかしいなあ、と思ってどうしてだろう?と思ってたら、やはりここにも立場の違いがあるんだろうな、と思ったんですね。


彼らは販売のプロです。
販売に必要な情報をたくさん持っています。
メーカーの情報、その製品の情報、サイズ感、素材感、そう言う情報に長けています。

僕らクリーニング屋さんは、と言うと、洗ったらどうなるか?どう扱うとおかしくなるか?と言う視点で情報を持っています。

だから、素材についての知識もアパレルさんのそれとはちょっと毛色が違うんですよね。


僕らの素材感は、縮みや変化に対しての情報が多いですが、アパレルさんは肌触りや色合いなどが主になって来ます。
突き詰めていくと同じ話をしていくんですが、そこから先に突っ込んで知る人はあまり多くはないんです。


そんな事を考えていると、やはり、餅は餅屋だよなあ、と思うんですね。
お手入れについて、専門家である僕ら以上の説明が出来る人はいないんです。
だから、お手入れについて知りたければクリーニング屋さんに聞く方がいいんですよ。

でも、服を買うときには。
販売のプロ人たちの話を聞く方がいい。
その時のはやりも知っているし、着用のメリットなども知っているし、購買のために必要な情報をたくさん持っている。


誰に話を聞くか?は本当に大事ですよ。



アウトドアのダウンジャケットのお手入れ、暖かさを維持したいならクリーニング屋さんじゃないとダメです。
理由はダウンを膨らませられないから。
干すくらいでは膨らみません、と言うことはダウンの暖かさは減ってしまいます。
コインランドリーの乾燥機では温度が低すぎるんですよ。
だから、クリーニング屋さんでなければダメなんです。


お客さんとクリーニング屋さんの交流よりも、アパレルや販売員さんとクリーニング屋さんの交流の方が先かなあ。
売る人がただしいちしきをもってくれるのが一番ですよね。
話せるクリーニング屋さんも少ない問題もあるんですけどねえ。
なんとかしたいなあ。

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