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遠心力。

夕方、友達から電話をもらいました。

この2週間ほどの近況を教えてくれたんですね。

一緒に神戸の展示会に行く予定だったんですが、うちの事情、また僕の右手の怪我のため、行けなかったので、展示会の話などを教えてくれたんです。



その話の中で、面白い話を聞きました。



洗濯王子以外で、洗剤を売り、洗濯の仕方を教えている人達がいる、と。

なにやらインスタグラムでとても人気があるんだ、と言うんですね。


誰がやっているんだろう?

率直にこう思ったんです。

と言うのも、洗濯の話をするのってほぼクリーニング屋さんじゃないとできないんですよ。

アパレルの人でも、生活関係のコンサルタントの方でも、正しい話をできる人はほぼいないのが現状です。

正しく洗濯の話をしようとすると、クリーニング師の国家資格を持っている人でないと難しいと思うんですよね。


となると、クリーニング屋さんの誰かがやっているじゃないか、そう考えるわけですよ。

で、電話を切った後に、早速検索をしてみると、すぐヒットしました。



要約するとこんな人たちのよう。



全国で洗剤を売っているらしい。

数年前にクリーニング屋さんを始めたらしい。

お父さんがクリーニング関係の仕事をしていたらしい。


このご時世に新規にクリーニング屋を開店?



それが本当ならすごい事なんですよね。

新規に開店するのが事実上困難なのが現在のクリーニング業界。

ここから考えられる事は、今はやめておきましょう。



検索していると生い立ちやらポリシーやらが見えてきます。

本当にネットの検索は便利です。



洗濯の説明はどんな風にしているんだろう?



気になったのでこちらも調べてみました。



洗濯の質問に答える形で見つけたんです。

読んでいると、あれ?と所々引っかかる。


たぶん、これはプロでしか引っかからないと思うんですよ。

普通の人はそのまま素直に読めてしまうと思うんですね。



例えば、洗剤を溶かした水を溶剤と言ってみたり。



僕らは洗剤を溶かした水の事を溶剤とは呼びません。

溶液、洗液と呼びます。

溶剤ってこれの事じゃないもん。



さらに、汚れの落ちるメカニズムの説明がおかしい。

普通にクリーニングの勉強をしているとこんな風には答えません。

百歩譲って、洗濯のわからない消費者向けに書いたものだとしても、原理が間違っているような説明は書かないんです、普通は。


なんか変だなあ、と思いつつ読み進めているとさらにこんな表現がありました。



色の濃いものを洗っていると白っぽくなるのはなぜか?


と言う質問にこう答えてるんですね。



遠心力が強いからだ、と。

だから、手洗いをすると白っぽくならないと言ってるんです。



初めて知りました、遠心力のせいで色が落ちるんたって。(笑)

遠心力で色が抜けるのが原因だ、と書いてあります。(笑)

そうすると、脱水もできねえなあ、どうしよう、そんな事あるかっ!と一人突っ込み。(笑)


あー、流石にこの辺で我慢出来ませんね。

この説明、間違ってます。



白っぽくなるのは擦れて毛羽立つからです。

手洗いすると白くならないのは擦らないから繊維が毛羽立たないから。

これ、クリーニングの世界の常識ですからね。


全自動の洗濯機や二層式の洗濯などは、縦型で衣類を擦り合わせながら洗っていきます。

なので、繊維同士が擦れて毛羽立つんですよ。


これを防ぐには、擦らないで洗うようにするか、単体で洗って他の服と一緒に洗わないか、服どうしが滑るような薬品を使うか。


これらが対策となります。



白っぽくさせないために、手洗いを推奨するのは正しいです。

しかし、その理由が遠心力で色が抜けるからなんて、そんな説明はありえない。



どんな人たちか、おおよそ分かりました。



オシャレに洗剤を見せて、綺麗な写真を撮って、なんか良さそうだったんですけどね。

色々と残念。



ただ、洗剤はちゃんとしてると思います。

詳しいことは言えませんが。

この業界が長いので、調べるといろんなことが分かるようになります。



消費者受けがいいようにアピールするのは大事ですけどね、間違った情報を流すのは良くないです。

売れれば何してもいいわけじゃないんだから。

そのツケはいつか、支払わなきゃいけないんだから。

真っ当な商売をしましょう。

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