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『着心地の良さ』の違い

着心地の良い服が欲しいですね。
それはきっと誰もが思うことだと思います。

高い服が着心地がいいのかな?とか、ブランドの服が着心地がいいのかな?とか皆さん色々と試行錯誤して探しているようです。

この『着心地が良い』と言う言葉の指すものが、今と昔ではちょっと違ってきています。

昔の着心地のよさとは、体に合っているものを指しました。
無駄にだぶつかない、きつくもない、着ている事を忘れるような軽い感じのする衣類を着心地が良いと言っていたように思います。

この着心地を支えていたものが、立体的な縫製だったんですね。

立体的な縫製?と聞いて分らない人のほうが多いと思います。
人の体は平面では出来ていません。
体は曲線で出来ていて、立体感もあります。
その体に、平面で設計して縫い合わせた衣類が体に合うでしょうか?
平面で作られた衣類は、サイズがぴったりでもどこかきつく、どこかだぶついていると言ういわゆるフィットしていない衣類になってしまいます。

ではどうするか?
体にあわせて曲線をつけてあげるんですね。
それが、立体的な縫製となります。
体の線にあわせて、生地を切り、縫い合わせていきます。
テレビで見たことがあるでしょうか、切った生地を体に合わせながら仮止めしていく。
そして、本縫いしていくわけです。

スーツなどは本来肩で着るものですから、きちんと肩に合わせて作られると、着ているのに軽い服が出来上がるんですね。

そうして作られた衣類は、体にフィットしていて、体を曲げても伸ばしても吊れずきつくなく着易い服となります。

これが昔の言う『着心地の良い服』。

では、今の着心地とは何を指すか?
お客様の話に耳を傾けてみた所、あることが分りました。
それは、ズバリ!肌触りの良さです。

これはシャツにも言えることで柔らかいものを好むようになった事と似ているかもしれません。
食べ物も柔らかい物が人気ですよね。
どうも、衣類も肌触りのよい、柔らかい物が好かれているようです。

この違い、結構重要だったりします。
と言うのも、前者の着心地の場合、アイロンで着心地を維持する事が出来ます。
立体的なプレスをすると、本当に着ていて軽くなるんですね。
逆に同じスーツのはずなのに、立体的に仕上げていないと重く感じます。

しかし、後者の場合、着心地を維持するのが非常に難しくなります。
柔らかさは糸の細さに直結します。
糸が細いと、汚れや擦れ、熱などの影響を受けやすくなります。
ちょっとした事で風合いが変化して、最初の着心地が維持できにくくなるわけです。
これはクリーニングが悪いからではなく、着続けていても変化します。

長持ちさせるためには、適度に着て適度に休ませ、クリーニングをしてなるべく衣類に汚れをつけておかない事です。

立体的な着心地は知らない人が多くなってしまいましたね。
こちらの着心地を知ると、癖になってしまいます。

皆さんの自分が求めている着心地、どちらでしょうか?
自分が求めているものを知ると、服を選ぶ時もクリーニングをする時もはっきりと選ぶ事が出来ます。
ちょっと考えてみてくださいね。

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