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鶴を折る

私がクリーニング屋さんとして駆け出したころの話です。
今から12年程前、家業を手伝い始めた頃。

翌年にクリーニング学校の入学を控えていました。
ある日、テレビを見ていると、クリーニング学校のアイロンの講師の先生がテレビに映っている!
ちょうどこの頃、テレビでは各業種のエキスパートによるすごい技術を取り上げるのが流行っていまして、ちょうど番組に出ていたんだと思います。

どんな事やるのかなあ、とワクワクしてみていると、ハンカチを使ってアイロンをかけて鶴を折るというのです。

皆さんどう思いますか?
簡単だと思います?

テレビを見ているとささっとアイロンをかけて、見事きれいな鶴が折り上がりました。
しかも、きちんと羽が立っている。

手で折って、そこをアイロンでかけるだけだから簡単そうに見えると思います。
実はこの番組を見た翌日、私もやってみました。(爆)
結果は見事惨敗。
これ非常に難しいのです。

どうして難しいのか、仕事をはじめて間もない私には見当もつかなかったのですが、クリーニング学校に入学後、先生に聞いてその難しさが分りました。

鶴を折るためには正方形のハンカチが必要です。
ここがおそらく一番難しいと思います。
というのも、普通に売っているハンカチ、一見正方形に見えるんですが、微妙に長方形なんです。(笑)
ですから、その辺のハンカチを取って折ろうと思うと途中で躓いてしまいます。

つまり、鶴を折るためのハンカチからまず選ばないといけないんですね。

私はこの時点ですでに間違っていたわけです。
更に、アイロンのかけ方も注意が必要。

生地には方向がありまして、延びやすい方向という物が存在します。
どういう事かと言いますと、延びやすい方向と延びない方向をうまくバランスをとりながらアイロンがけをしないと、せっかく選んだ正方形のハンカチが長方形になってしまうんです。

まず、延びない方向で正方形の一辺の長さを固定します。
そして、そこから延びやすい方向へ。
引っ張ってしまうと延びてしまうし、ひし形になってしまうので、なるべく引っ張らないようにまっすぐアイロンをかけます。
それを繰り返して正方形の出来上がり・・・・・、なんですが、実際にやってみるとこれがまた大変。
相当の熟練者でもかなり意識してやらないと出来ないでしょうね。

正方形が出来れば、もう80%は出来上がったといってもいいかもしれません。
折りながらアイロンをかけて、不要に延びないようにすればOK。

ハンカチで鶴の出来上がりとなります。

その先生は、私たちが卒業後に、目を悪くされて引退されたと聞きました。
凄い技術の持ち主だったので、本当にもったいないですね。
あの技術を引き継ぐ人がいたのかなあ。

今日、アイロンをかけていて、ふと思い出した話です。
久しぶりに鶴に挑戦してみようかなあ。

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