セーターのハンガー掛けがない理由。
クリーニング屋さんをご利用されていて、不思議に思う事がいくつかあると思います。
どうしてこうならないの?
なぜこうなの?
たくさんあると思いますが、今日はセーターの話。
セーターを立体包装、ハンガー掛けでお返しするお店はあまりありません。
ごくまれにそのようなお店もありますが、ハンガー掛けでお返しする時は大抵このような言葉を付け加えているのではないでしょうか。
すぐ着ない場合は、畳んでお仕舞いください。
これには理由があります。
そもそも、何故ハンガーがけをしないかと言いますと、セーターやカーディガンなどのニット製品は、構造上とても伸びやすく出来ています。
そして、ハンガーにかけて時間が経ってしまうと、自分の重さで伸びてしまうのです。
全体的に、もしくはハンガーの方の所だけ。
その為、畳んでお返しするかハンガーがけでもすぐ着て下さい、と言うような事になってしまいます。
これは、ご家庭での洗濯の時も同じなんですね。
とくにご家庭でセーターなどのニット製品を水洗いすると、水の重さも加わるのでハンガーにかけて干すと大変な事になります。
ですから、家庭洗いの指南する小冊子などには、平干ししてくださいと書いてあるんですね。
また、ニット製品はその構造上、縮みやすくもあります。
縮み易い、伸び易い、一見正反対の話のように聞こえますが、ようは繊維が動きやすくて安定していないためにこのような事が起こるんです。
ですので、若干の目詰まりによる縮みなどは、簡単に修正が出来ます。
ただし、伸ばす技術と言うのは一見簡単そうですが、形を整えるということを考えると、簡単に手を出さない方がよろしいかと思います。
ぜひ、クリーニング屋さんにご相談ください。
素材だけでなく、織り方や編み方の構造でも、色々な特性があります。
衣類の難しさですね。
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