700万のジャケット。
日曜日に聞いたお話の中で、700万のジャケットの話がありました。
70万じゃないですよ、700万です。
高級車並みですね。
クロコダイルの皮で作られた、3着しか作られていない商品だそうです。
冗談交じりに、洗いたくないと言っていましたが、その気持ちよく分かります。
高級品だから洗いたくないのではないんですね。
問題は、洗うようにテストされているのか?と言うこと。
講演会でもおっしゃっていましたが、洗うようにテストされていない商品が多すぎるんです。
きちんとテストして売り出して欲しいと、切実に訴えていました。
3着しか作られていなく、700万もするものはもう衣類と言うよりは芸術品に近いので、着用のためのテストはおそらく無理だと思います。
問題は、一般の商品のほうでしょう。
怪しいな?と思ってメーカーさんに問い合わせををしてみると、あれ?と思う事がしばしばあるんですね。
まず、きちんとしたデータがあると言いながらきちんとしたデータをくれるメーカーさんは少ないです。
また、洗いのテストをしていると言いますが、それに関するデータもまず出てきません。
では、まったくしていないか?と言うとそうでもないんですね。
クリーニング屋さんに出して、返ってきた商品に問題がなければOKなんだそうです。
しかし、これじゃあテストとは呼べないんですよね。
汚れていないものを、普通に洗って問題ないのは当たり前。
汚れを落とすときに使う薬品や、物理的な力、染色の強さなど、調べることはたくさんあるんです。
そして、これらをテストすることで、事前にここまでは処理できるとかこれは出来ないとか表示が出来、安全にクリーニングすることが出来るようになります。
ここまでやっているメーカーさんは少ないでしょうね・・・。
ですから、何か問題が起こるとパニックになる。
こちらから問い合わせをしてみても、問題の把握が出来ないし、どうすればいいのかわからないようです。
製造して売るのと、メンテナンスするのとでは違うなあと思う瞬間ですね。
俗に言う、クリーニング屋さんとアパレルさんとの関係、川上と川向こう、ですが、こういう時に妙に納得しちゃいます。
しかし、いまや製造メーカーがきちんとテストするのは常識となりつつあり、それらの不備で責任を追及されるケースが増えてきています。
食べ物と違い、命にかかわることは余りありませんが、問題が取り上げられる前に、きちんとした対応をした方がいいんではないかなあと思うんですね。
メーカーさんの言い分ももちろんあります。
消費者の動向がなかなか読めないので、出来るだけ早く企画して早く製造して売り出さないと間に合わない。
すると、テストする時間なんて取れない。
売れなければ商売になりませんから、苦渋の決断ともいえると思います。
だからこそ、クリーニング屋さんとの連携が必要なんです。
自社でまかなえないものを他業種と連携するのは普通ですしね。
どちらかと言うと、問題がおきたときにお互いコンタクトを取るので、敵対しがちですが、お客様のためと言う考えの元で協力できると思います。
アパレルさんとクリーニング屋さん、手を取り合ったら最強だと思うんだけどな。
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