捨てようと思っていた。
先日、白いジャケットをお持ちになったお客様がいらっしゃいました。
去年1シーズン丸々着ていたんだそうで、白いジャケットが真っ黒。
ものすごい汚れ方です。
どこまで落ちるかわからないが出来るだけやってみる、という事でお預かりしていました。
汚れは時間がたつと落ちづらくなります。
酸化されるのですが、汗などが黄色く黄変するんですね。
ところが、今回のジャケットは、黄変よりも、そもそも擦れなどで汚れているものでして、時間の経過というよりは、汚れすぎ、といった感じのものでした。
もちろん、ここまでひどいものは一回のクリーニングで綺麗になるはずありません。
ドライクリーニング、水洗いと、数回ミックスしながら繰り返し、ようやく綺麗にすることが出来ました。
そして、今日、仕上がった品物を引き取りにご来店くださったのですが、白くなっているのにびっくり。
真っ白〜、とびっくりされていました。
っそして、続けてこう一言。
捨てようと思っていたんですよね。
実はこういう人は結構多くて、あまりにも汚れがひどいと捨てちゃうんですよね。
もう駄目だとあきらめてしまう。
何で洗わないんだろう?といつも思うんです。
今回は綺麗に落ちましたが、落ちるかどうかはやってみないと分かりません。
つけてすぐでも落ちない汚れもありますし、時間が経過しても綺麗に落ちることもあります。
そもそも、ここまで汚れきる前に一度洗っておけば、捨てるなんて事を考えなくても済んだはずです。
こうなると、日々のお手入れが重要になってきますね。
数年前に、高速道路下にあったジーンズのお店が閉店することになりました。
そのときに、閉店セールで当時流行っていてとても高価だったダウンジャケットがなんと1000円で売りに出されていたんです。
どうしてその値段だったのかといいますと、お掃除してなかったんでしょうね、陳列していただけなのに、真っ黒に汚れていたんです。
白いダウンジャケットが真っ黒。
商品にならないと判断したんでしょう。
ところが、賢いお客様がいらっしゃいまして、そのダウンを購入。
買ってすぐに当店へ持ち込まれました。
陳列していた汚れですから、そんなに難しいこともなく真っ白に。
結果、市販の半額以下でダウンジャケットを手に入れたんです。
で、洗って綺麗になるからと、もう一度買いに行ったら、すでに売り切れていたらしいんですね。
本人は、全部買い占めておけばよかったとおっしゃっていましたが、そこまで思い切りよくは行かなかったんでしょう。
お店のほうも洗って綺麗になると分かっていれば、そんな投売りなどせず、他のお店出うることも出来たはずです。
もったいないですね。
なんかね、こんな感じでまだ十分使えるものを捨てている人が多いように感じます。
洗えば綺麗になるのに・・・・、そう思うんですけどね。
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