全部捨てちゃった。
衣替えが始まると、常連さんがやってきます。
常連さんといってもいろいろです。
当店ももう少しで50年近く営業をしていることになるのですが、そうすると定年を迎えたお客様も非常に多くなるんです。
すると、一気にクリーニングも減ります。
でも、こうして衣替えのときになると、持ってきてくれるのがうれしい。
もう定年しちゃったからあまり着てないの、といわれるんですが、量の問題じゃないんですね。
こうして利用してくれるのがうれしいんです。
定年すると、一気に着なくなるのがコート類、しかもカシミヤなどの獣毛品です。
冬でも、軽めの化学繊維のコートを羽織りたくなるので、カシミヤ製品はあまり着ないんだそうで。
着るのはお通夜くらいといっていました。
そういう状況ですから、定年してからあまり着なくなるので、そのまま仕舞っておいたらしいんですね。
途中、何度か袖を通したらしいのですが、数着ていないからとそのまま仕舞っておいたらしいんです。
そうしたらなんと、虫食いの穴を発見。
しかも、仕舞っておいたもの全部食われていたんだそうで。
泣く泣く、虫に食われたコートを捨ててしまったらしいんですね。
今回のポイントは二つ。
一つは、袖を通したら洗って仕舞う事。
確かに一度や二度くらいじゃもったいないと思う気持ちも分かりますが、洗わないせいで万が一虫に食われたら目も当てられません。一瞬で何万から何十万の製品が駄目になることを想像すると、洗うって仕舞うということが重要だというのはご理解いただけるかと思います。
もう一つは、防虫剤をきちんと入れておくこと。
今回のお客様もおっしゃっていましたが、ついそんなに着ないものだからと防虫剤をきちんと入れなかったらしいんです。
確かにそんなにきていないかもしれませんが、虫の侵入は他の衣類に付着してやってくることが多いんです。
つまり、クローゼットを開け閉めして、衣類を入れ替えたりしていれば、虫の侵入の可能性はどうしても出てきてしまいます。
柔らかいカシミヤやアンゴラは虫の格好の的、防虫剤はなるべく入れておいてほしいですね。
今年の冬は暖かかったから、カシミヤも汗を十分すっています。
味がついている状態ですから、しっかり洗ってから仕舞わないと、冬に出すときに虫にやられるかもしれません。
ぜひ、クリーニングしてから仕舞うようにしてくださいね。
毎年、誰かしら虫食いの被害にあうのですが、いつ見てもかわいそうなほど落ち込んでいます。
虫食いの被害なんかなくなればいいのにね。
一伸ドライクリーニング店
カシミヤ・アンゴラ専門店 カシミヤクリーニング.COM
東京都府中市住吉町2-17-13
工藤隆史
TEL 042-362-6470
定休日 日曜日
営業時間
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