連休直前に、持ち込まれた衣類はどうする?
samさんからご質問をいただきました。
『GW前に、赤ワインをひどくこぼされたお洋服をお預かりしました。』
『もう工場はGW休みに入ってしまっていたため、実際に作業にとりかかれるのは数日後になります。』
『こういう場合、工場に出すまでに取次店側やお客様のほうで応急処理的なことをしておいたほうがよろしいのでしょうか?それとも、ヘンに手をつけないでプロのお任せしたほうがいいでしょうか。』
難しい問題ですねえ。
私たちクリーニング屋さんが連休に入る前は、実は一番気を使うと思うのです。
汚れた衣類をそのまま放置しておくのはあまりよくないので、お休み前に出来るだけ洗いたいと思うのが、クリーニング屋さんの心情。
でも、お客様は営業していれば、出来るだけぎりぎりまで持ち込みたいと思うもの。
しかも、汚れがひどいものほど、自分の手元に置いておくのはいやみたいで、早くもって言ってほしいといわれることは多いんですね。
その気持ちもよくわかるし。
クリーニング屋さんの中には、連休の張り紙こそしていますが、連休の初日は仕事をしているという所も少なくないんです。
預かった衣類をそのまま置いておくのが危険と判断するからなんですね。
今回のsamさんの場合はどうでしょうか。
とりあえず、一番してはいけないことが応急処置。
素人の方がやって被害を広げてしまうことが非常に多いのです。
ですからいじらないのが正解。
また、samさんはクリーニング屋さんではありますが、工場ではなくデリバリーの営業拠点ですから、そこでの処置はちょっと問題ありますかね。
そして、実は預かった話よりも、預かる前の話のほうが重要だったりします。
クリーニング屋さんはお休みに入ると、工場はそのままになります。
設備や時期にも寄りますが、これが夏のお盆時期だったりすると、うちだったらご自宅で保管してもらうか別の仕事をしているクリーニング屋さんを探すか、お願いするかもしれません。
というのも、私たちが仕事をしないと、窓も開けないので、気温が高くなりがちになります。
そこにワインのしみがついたものを置きっ放しで数日から一週間近く置いておくなんてちょっと危険なんですね。
そして、これはお金をいただいているからこそなのですが、もし預かっている最中に何か問題が起きたら、お客様に保証などの対応をしなければならなくなります。
お預かりすることで問題が起きるかもしれないと判断した場合は、お預かりできないこともあるのも事実なんですね。
実はこの見極めが非常に難しくて、過剰に反応すると預かれなくなってしまいます。
また、お客様も不快に思われるでしょうしね。
なので、いつも連休前最後の日は、どきどきしながら仕事をしているんです。
これはお客様にお願いなんですが、急に汚してしまったものは仕方がないのですが、汚れがついたままのものを、お休み前ぎりぎりに持ち込むのは出来るだけ避けていただきたいのです。
お休み前、なるべく早めに持ってきていただけると、クリーニング屋さんも安心して作業をすることが出来ます。
この問題は難しいですねえ。
環境や条件によっては大丈夫なケースもありますし。
今年のG.Wだったら大丈夫かなあ。
応急処置よりも、保管方法をよくしたほうが良いでしょうね。
うちでも、相当悩むと思いますよ。
・・・・・・・・・、で受けて、休み返上で洗っちゃったでしょうね。
一伸ドライクリーニング店
カシミヤ・アンゴラ専門店 カシミヤクリーニング.COM
東京都府中市住吉町2-17-13
工藤隆史
TEL 042-362-6470
定休日 日曜日
営業時間
朝8:00~夜10:00
★宅配も随時受け付けております。お気軽にお問い合わせください。
集配エリアはこちら。
| 固定リンク | 0
「クリーニング」カテゴリの記事
- カーテンの静電気?(2023.11.08)
- 間違いだらけのスタイリスト。(2023.11.09)
- ニットの洗い方。(2023.11.07)
コメント
テーマに取り上げていただき、ご丁寧な回答および所見ありがとうございます。
しみはすぐなら落ちるけど、時間が経過するほど落ちにくくなると聞いていましたので、水を含んだ布でたたいたほうがいいかなとかいろいろ考えました。
はじめてのお客様で連休前の夜11時頃ご依頼のお電話がありました。おそらくどこもやっていなくてネットで探してウチにたどり着いたものと思われます。余計になんとかしてあげたかったのですが、もう工場はお休みに入っていましたし、自分ができればわたしも休み返上でやったかもしれませんね。
ありがとうございました。またよろしくお願いします。
投稿: sam | 2009年5月23日 (土) 10時11分
samさん、まいどです。
おそらく新規のお客様じゃないかなあと思いました。
困っているのが分かるから何とかしてあげたいんですよね。
確かにしみは時間が経過すると落ちづらくなりますが、それにもいくつか種類があると思うんですね。
一刻も早い方が良いものと、数日くらいはなんともないものなど、いくつかあります。
一月も二月もほうって置かれたら困りますが、数日なら問題ないものって結構あるんです。
濡れた布でたたいて輪じみにした人も結構います。
また、返って染み込ませてしまうケースもありますからやはりいじらないに越したことはありませんね。
染み抜き機を購入というのもありですよ。
そうすれば、samさんのところでも処理をすることは可能ですが、問題は法律の壁ですね。
投稿: boribori | 2009年5月23日 (土) 14時03分