クリーニング屋さんになりたいですか? ~設備編~
クリーニング屋さんになるにはどうすればいいか、第三弾です。
さて、必要な勉強や資格は何とかなったとして、次に必要なのは設備ですね。
クリーニング屋さん、コストがかかっていないと思ったら、この設備がかなり大変なんです。
今クリーニング屋さんをやめる年配の人の中には、機械設備を買い換えても、コストを回収できないのでクリーニング屋さんをやめてしまう人がいるくらい。
かなり大変なものです。
どのような事業形態を選ぶかで設備にも差がありますが、デリバリーや取次店には基本的に洗いや染み抜きの機械は必要ありません。
ですから、その点において、かなり安く出店できます。
デリバリーなら車やバイクなどが必要ですが、車の中に、ハンガーレールが必要になります。
仕上がった品物を吊るためです。
また、洗う前の品物をストックする袋なども必要ですね。
これらは、クリーニング関係の資材を扱っている所で購入できるので、ご安心を。
ただし、クリーニング屋さんの備品はちょっと高めです。
よその業種のものを工夫して持ってくるとかなり安く作ることもできます。
取次店では、お店の中に品物をつるためのレールが必要になります。
また、カウンターも必要ですね。
通常のレジでもいいのですが、顧客管理などを含めて、POSレジを導入する所も少なくありません。
POSレジ、かなり高いんですよ。
数十万円から数百万円まで。
もちろんその差には機能の差があるのですが、果たしてそれが必要か?私にはちょっと疑問。
ま、この辺は各々意見がおありでしょうからさらっと行きますね。
そしてもちろん、お預かりした衣類を入れる大きな袋も必要。
この袋はクリーニング屋さん全般に必要と言っても過言ではありません。
他には、畳んである品物を入れる棚、これも必要ですね。
次は工場に必要な機械設備。
工場を持っているクリーニング屋さんは、かなり出費がかさみます。
まず、洗濯機が高いんです。
通常洗うために必要なものは、以下の三つ。
洗うための機械
乾燥する為の機械
仕上げるための機械
ドライクリーニングの機械、水洗いの機械、乾燥機、は必要です。
乾燥機は、場合によっていらなくなります。
これは、ドライクリーニングの機械に、乾燥機能までついているものがありまして、洗いと同時に乾燥までこなしてくれるので、機械から出てきたときには乾いている状態なんです。
後は仕上げ工程だけなので、乾燥機は要らなくなりますね。
仕上げ工程の機械は、事業形態によってかなり差が出ます。
アイロンとアイロン台があれば仕上がりますが、アイロンだけで仕上げると、時間もかかりコストもかかり、大手チェーン店では到底仕事をまかないきれません。
当然、大量に仕上げるための機械があるのです。
一度に数十着仕上げられる機械や、コンベヤー方式で仕上がっていく機械など、さまざまです。
また、専用の機械もあります。
ズボン専用の機械、Yシャツ専用の機械などなど。
これらは必ず必要というわけではないので、お店の方針、集まる品物の種類などに応じて、あると便利な機械です。
染み抜き専用の機械というものもあります。
しかし、こちらもクリーニング屋さんがすべてそろえているかというとそうではないんですね。
あれば早く落とせるんですが、なくても出来る事が多いので、クリーニング屋さんによっては揃えていない所もあります。
機械を見ると、そのお店の仕上げの方針も見えてきますね。
丁寧に仕上げている所では、それに合わせて機械が導入されていますし、薄利多売のところでは、量をこなすため、また素人さんでもできる為にそういった目的の機械が導入されます。
必然的に、仕上がりに差が出るわけです。
クリーニング屋さんで使う必要な機械をすべてそろえるとすると、どれくらいかかるんでしょうか。
考えるだけでも恐ろしい・・・。
ドライクリーニングの機械や水洗いの機械は大きさがあるので一概には言えませんが、ドライクリーニングの機械で1000万位しますね。
水洗いの機械でも100万からします。
乾燥機も、機能によって差がありますが、現在はやりつつある溶剤回収機能がついた乾燥機ですと、300万位するんじゃないかなあ。
Yシャツを仕上げる機械なんかすごいですよ。
セットで揃えると500万弱しますからね。
Yシャツはかなりコストがかかっているんです。
うーん、こうかくとおいそれとクリーニング屋さんを始めるのが難しい感じがしてきました。
しかしご安心を。
クリーニング屋さんの機械には中古品も出回っているんです。
中古品を上手に購入していけばかなり格安で設備ができますね。
また、一気に支払いができないとしても、ローンで購入や、リースで設備をするという手もあります。
いろいろ手はあるわけです。
そして、これはかなりの裏技。
居抜きを利用するんです。
クリーニング屋さんをやめる人もかなりいらっしゃいます。
そう言うところでは機械はまだ使えるのにやめていく人も結構いらっしゃる。
交渉次第ですが、店舗や工場をそのまま使わせていただくと、かなりお得です。
しかも今まで使っていた機械ですから、トラブルも少ない。
お客さんもついていますから、その後の営業もいくらかやりやすくなります。
今でこそ、クリーニング屋さんはきれいな建物を立てて、うわーってやっていますが、昔はみんな出来る事から始めていたんですね。
うちも開店当初はお金がなく、お隣の水道を借りて洗っていたんだそうです。
そして、四日後にお金がいくらか入ったので、職人さんを頼んだらしいんです。
その職人さんがすごい人だったんですが・・・・。
詳しくは過去ログを読んでみてください。
仕事をし、お金が溜まったら機械設備をし、またお金が溜まったら増築をし、というのが多かったので、古いクリーニング屋さんは継ぎ接ぎだらけのお店が非常に多い。
プレハブのようなお店や工場でね、でもそれがお店が長年かけて成長してきた証でした。
一気に揃えられれば言うことはありませんが、地道に成長していくのもいいと思います。
事業形態、やり方で少ない資金からも独立できます。
デリバリー形式からお金をためて、工場を建てた人もいますからね。
さー、明日は人数はどれくらい必要か?
そんな所を書いてみましょう。
一伸ドライクリーニング店
カシミヤ・アンゴラ専門店 カシミヤクリーニング.COM
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工藤隆史
TEL 042-362-6470
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