安いから導入しているわけじゃあないんですけどね。
ちょっと前くらいに、新聞にクリーニングのことが取り上げられていました。
内容はとりあえずおいて置くとして、私が気になったところは、石油系溶剤がコストが安い、と言うくだり。
どこからそんな情報を引っ張ってきたのか?不思議に思うんです。
ドライクリーニングには種類があります。
その種類とは、洗うための液(溶剤と呼びます)の違いなんです。
石油系溶剤と呼ばれるもの、パークと呼ばれるもの、最近では、新溶剤としてソルカンと呼ばれるものがあります。
各々特徴がありまして、どう選ぶかはクリーニング屋さんがどのようなクリーニングをしていくか、と言うことで決まってくるんです。
この三つの中で、油脂溶解力が一番高いと言われるのは、パーク。
この溶剤を使った機械は、クローズドタイプと言いまして、洗いから乾燥までをひとつの機械で全部済ませてしまいます。
他の特徴として、洗浄から乾燥までの工程が速いということ。
また、溶剤の管理も楽チンなのです。
ソルカンは新しいので、まだ導入されているところが余りありません。
とりあえず今回は飛ばしますね。(笑)
パークと比較して悩むのが石油系です。
こちらは、パークに比べると油脂溶解力が落ちます。
また、溶剤の管理が難しいが厄介なところなんです。
しかし、油脂溶解力の高さだけで、機械を選んでいると痛い目にあうんですよ。
と言うのも、油脂溶解力が高いと、いろいろと問題が出てくるんですね。
たとえば、プリントが剥がれてしまったり、ボタンが解けてしまうなんていうこともあります。
また、油分をよく取るので、パサパサになってしまうと言う人もいます。
逆に、石油系は油脂溶解力は低いけれども、事故になる確率はぐんと減るんです。
それに汚れって油だけではなく、水に近い汚れも多いので、一概に油脂溶解力が高ければ洗浄力が高いといえない面もあるんですね。
足りない部分は両者あるので、それを補うように、洗剤を入れたり、管理するためのパーツを組み込んだりといろいろとしているわけです。
確かに機械の値段の差はあります。
でも、ドライクリーニングの一番の肝なのに、機械の値段や溶剤の値段だけで選ぶはずないでしょう?
もしそのような理由で機械を選択している業者があるとすれば、それはもうはなっから間違えていると思います。
みんなどれを選ぶかで相当迷っているはず。
どの溶剤、どの機械があっているのか?
それだけ、難しいものなんです。
今後は、新溶剤も出てきているし、また違った方向性が見えてくるかもしれません。
また、水洗いの技術も上がっていますから、ドライクリーニングするものが減るかもしれません
でも、きっと、機械の買い替えが来るころには、またすごく悩むんだろうなあと思います。
これが一番!これが最強!と言うものがあればいいんですけどね。
なかなかないんですね。
たまに新聞などにクリーニングのことが載ると、ううん、微妙に違うんだよなあ、とやきもきするんです。
ほんと、クリーニングっていろいろなことがものすごく微妙なんです。
そこのところ、上手に書いてくれる新聞社はないのかなあ。
私たち業者から見て、その通り!と言えるようものは少ないですね。
それだけクリーニングって分かりづらいものなのかもしれません。
きれいにするためにやってるんですから、その視点から書いて欲しいですね。
一伸ドライクリーニング店
カシミヤ・アンゴラ専門店 カシミヤクリーニング.COM
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工藤隆史
TEL 042-362-6470
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