人には見えないものが見える・・・・、のかも。
夏らしく、怖い話というわけではありません。(笑)
もちろん、服の話。
クリーニングの仕事をずーっとしているわけですが、長年続けていると、どうやら他の人には見えないものが見えるようになるようなんですね。
しみを見つけるのは職業柄早くなります。
感覚的には、しみを見つけるというよりも、部分的に違和感があったり、おかしいと思うものを見つける癖がつくんです。
まず、全体ありき、なんですね。
ですから、しみ以外にも、染めのおかしい所などにも気づいたりします。
しみなど部分的におかしい所は、見つけてしまえば誰が見ても分かるのですが、先日こんな事があったんです。
スーツをクリーニングにお持ちになった男性がいました。
私は裏で仕事をしていたんですが、なにやら母とずーっと話している。
そのうち、男性が真剣に自分のスーツを見ているんですよね。
しかも、これ以上ないというほど至近距離で。
目も見開いているので、どうしたのかな?と仕事を中断して受付までやってきてみました。
すると、アイロン台に男性のスーツが置いてあります。
全体的に、くすんでいる・・・・・。
そこで、私が、ああ全体的にくすんでますね、黒っぽくなっている、言うと、その男性が、驚いたような顔で、黒っぽい???と聞き返すんです。
そして、私には分からない、とおっしゃいます。
汚れているのが分からない人って実は多いんです。
しみなどはもちろん分かりますけどね、最近は全体的な汚れに気づきにくくなっているのかもしれない。
そこで、もう少しスーツをみて、肩の辺りが黄色くなってきているので、片も黄色くなっちゃってますね、というと、さらにびっくりされたような顔で、き、黄色い???とおっしゃるんです。
もう全然分からない、とおっしゃいます。
ここまでくると、言えば言うほど混乱させてしまいますし、詐欺の宗教家みたくなってしまう。(笑)
黒っぽいだの、黄色くなって来ているだの、不安をあおっても仕方がないので、洗えば多分分かると思いますとお伝えして、お預かりしたんですね。
クリーニングをやり始めた頃は、私もこんな感じだったんです。
汚れているのが分からないんですよね。
それがいつの間にか分かる様になったのは、きれいなものが分かるようになったから。
きれいな状態を見続けることで、きれいじゃないものが分かるようになるんでしょうね。
また、アイロンのかかった服もそうです。
やはり最初はアイロンがかかった衣類とそうでないものの区別がはっきりとしなかったのですが、今はアイロンがかかっていないとなんか気持ち悪くなってきています。
これも、常に見続けているから区別が付くようになってきたんではないかな、と思うのです。
見えないものが見えるようになっているんでしょうね。
そう書くと、なんか怖いな。(笑)
出来上がったスーツを見て、きれいになったと実感してくれるといいんですけどね。
極稀に、きれいになったのが分からない人もいらっしゃるんで・・・。
今度はきれいになったとびっくりしてもらいたいですね。
一伸ドライクリーニング店
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