機械を極める。
クリーニング店で使っている機械は、若干の違いはあれど、ほぼ似たようなものを使っています。
メーカーごとに、また製作された年によって若干の違いはあるのですが、人間の型が基本ですから、そう大差がないわけです。
でも、クリーニング店によって違いが出るわけですね。
なぜかといいますと、使っている人によって差が出てしまうからなんです。
機械でやるのだから誰がやっても一緒だろう、と思うかもしれませんが、そうではないんですよね。
使う人によって、仕上がり品質、生産性、ともに差が出てきます。
ここ数年、Yシャツ機械を製作しているメーカーさんが、仕上げの競技会を開いていました。
予選をし、年に一度の展示会で決勝をやるという本格的なもの。
最初は、速さだけを競っていると思っていたんですよね。
実際、出ている人たちは早く、でも、品質はというと微妙なケースが多かったんです。
私も、お祭りだし、協議会を開催して働いている人のモチベーションが上がればいいのかな、位で思っていたんですね。
ところが、先日八王子で行われた展示会で、予選があったのですが、そのときに外国の方が競技をしたのを見てびっくりしたんですよ。
速いし、とてもきれい。
この品質でこの速さで出来たなら、仕事もしやすいしいいなあと感じたんです。
その方は昨年の日本一の方でした。
今までは機械には合う合わないがあるからそこまできれいにはあがらないだろう、と考えていたのが、一変しました。
だって、きれいに仕上がっているのを実際に見たんですから。
当店では、Yシャツの機械を通した後に、ハンドアイロンで余計なしわを取りながら畳み仕上げを行います。
機械の段階できれいに仕上げられたなら、その後のアイロンがけももっと早くできるようになると思うんですね。
どうにか自分でやってみたい、技術を上げたいなあと思っていたんですが、母がプレスをしているのでなかなかその機会がなかったんです。
ところが、今週始めにチャンスがやってきました。
両親が群馬へ行くというのです。
これはチャーンス!!!
休むというところをお店を開け、一人黙々とYシャツの機械を格闘をしていました。
どうすればあの様にきれいに仕上がるんだろうか?
微妙な差なのでしょうが、人形に着せるときの位置が悪いのかなと思いました。
少し前かがみになっているとか、後ろに行っているとか、そういう若干のずれだと思うんです。
一枚一枚、プレスした後に、検証しながらやっていると、ようやく適正な位置を発見。
きちんと着せることが出来ると、物凄く綺麗に仕上がるんです。
綺麗に仕上がるようになったので、次は速く仕上がるようにします。
競技会で、皆さん襟を同時にはさむんですよね。
襟を第一ボタンのあたりで押さえるんですが、今までは右、左と、一枚ずつ順番に抑えていたんです。
これが非常にタイムロス。
競技会ではみんな当たり前のように左右同時に真ん中に寄せて押さえ込みます。
何とかこれを習得したいなあと思いまして、ゆっくりと作業を確認しながらやってみます。
ラスト10枚にきて、これも無事習得。
充実した日になりました。
これで、仕上がりも良くなるし、作業も早くなります・・・・・、私がやればですけど。
実際は、母がプレスをしていて、私がアイロンをかけているので、この技術や細かいポイントを伝えていかなければなりません。
出来るようになれば母も楽になると思うんですけどね。
今年も大阪で競技会が行われます。
うちは出ませんけど、また新たな技術が開発されているのかもしれません。
見て盗まないと。
本当に、日々研究、です。
一伸ドライクリーニング店
カシミヤ・アンゴラ専門店 カシミヤクリーニング.COM
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工藤隆史
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