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目が慣れる。

季節の変わり目は、衣類の変わり目でして、色々なところで洗たくの話やクリーニングの話が出てきます。
で、家庭洗たくの記事なんかで、説明が足りないと、クリーニング業者さんが気になるわけですね。(笑)


クリーニング業者さんって本当に根がまじめだと思うんですよ。
だってね、本当に心底、消費者の失敗を心配しているんです。
これが、自分たちの食い扶ちが減る、ってなことで言っているのなら、私も反応しないんですけどね、私の友達もみんな、お客様の失敗を引き起こすような内容で怒っているんです。


洗たくって簡単じゃないんだから、簡単そうに無責任に書くな、という事なんですね。
本当にみんなクリーニングや洗たくが好きなんだなあと思います。

みんなが書いているので私はちょっと違った視点で書いて見ましょう。

この時期は、家庭で洗えるように、洗たくの仕方を教える特集が非常に多くなります。
家庭で洗える・・・・・、理想ですよね。
クリーニング代がかからないし。(爆)
いや、たまには使って欲しいんですが(笑)、それでも厳しいのはどこのご家庭も一緒。
子供も何もしていなくても成長しますし、ご飯を食べる量も増えてくる。
抑えられるところは抑えていかないと。


繊維によって、または作りによって絶対水洗いできないという商品もありますが、洗えるか洗えないか、と言うただそれだけで見ればご家庭で洗えないものはほとんどないと言って良いと思います。
ウールだって洗えますし、カシミヤ製品も洗うことが出来ます。


ただ、洗えると言っても、コツと言うか技術が必要なんですね。
そのやり方を間違ってしまうと、縮んでしまったり風合いが変わってしまうので、クリーニング屋さんが危ないですよ、と警告を発しているんです。
これがねえ、中々消費者には伝わらないんですよ。
原理と言うか、繊維の作りなども知っていないとね、すぐ縮ませてしまうんです。
そこまで教えようとすれば、それはもう消費者へ教えているのではなく、プロへ教えているのと同じ。
消費者を、プロに育てようと言うのなら話は別ですが、そうではなく、日常生活のちょっとしたコツ程度にお洗濯を教えるのは難しいと思っています。


さて、ではコツをきちんとつかみ、ちゃんと順序を経て洗たくをすれば家庭で洗っても問題ないか?と言うことなんですが、私ならしません。


それは水洗いの影響を知っているからなんです。

洗えるか洗えないか、と言う点では洗うことは出来ます。
でも、洗うことは出来ても、風合いが変わらず、次にまた着たいなと思う仕上がりを求めるのなら、水洗いは選ばないんです。
洗って、へたってきたな?って思うのいやじゃないですか?
なるべく新しい状態で着たいなと思いますし、古ぼけたような感じで着たくはないですからね。


まあ、もうそろそろ元を取ったな?と思えば、水洗いをしなくもないですが、それでも出来る限り、外へ着ていけるように仕上げたりします。

水洗いはですねえ、どうしても腰が抜けちゃうんですよ。
これが致命的なんですね。

人には好みがありますから、それが良いという人もいるんです。
それは否定しません。
以前、カシミヤのことでメールした人に、家庭でカシミヤを洗うと、どんどん柔らかくなってそれが好きなんだと言われた事がありますし。
それは人の好みですから好きで良いと思いますが、プロの目から見ればそれは柔らかいのではなくて腰が抜けた状態だよね?と思うんです。
その状態で納品するのは水で洗ったんだから仕方が無いと思うのですが、どこかもやもやしてしまうんですよ。

家庭での洗たくが増えるのはうれしいと思う反面、こうして、正常な状態がなくなっていくのかなあと思ったりもするんですよね。
洗いざらしに慣れてしまっているうちに、目がそれに慣れてくる。
すると、アイロンがかかったシャツの方がおかしく見えてくる。


汚れもね、新聞に載るような洗い方では落ちきらないと思うんですね。
すると、洗ったのにどこかうっすらと汚れている状態が普通になり、元の色合いがわからなくなってしまう。


これは以前あった話ですが、なんでも家庭で洗うのが好きなおばあさんがいまして、私が集配に伺うと、洗たくのやり方をせっせとご教授してくれました。
民間療法のようなやり方もあり、的を得ているやり方もあり、感心して聞いていたんですが、こんなに綺麗でしょ!と見せていただいたポロシャツは、僕らがプロが言うところの白っちゃけた状態。
白化していたんですね。


家庭の、攪拌式の洗濯機は、衣類と衣類を擦りながら洗っていくので、表面が毛羽立ちやすくなるんです。
結果、細かい毛羽が立ち、白っぽく見えてしまうことがよくあります。


このように、普段目にしているものはどうしても目が慣れてしまい、綺麗か綺麗じゃないか、分からなくなってしまうんですよね。


私はそこがちょっと心配なんですよ。


今、クリーニング屋さんで洗うときれいにならないと言う人もいますけど、綺麗になると思うんですけどね、私たちの方が。

家庭での洗たくがブームのようになっていますが、早く気付いて欲しいなと思っています。


一伸ドライクリーニング店 
カシミヤ・アンゴラ専門店 カシミヤクリーニング.COM
東京都府中市住吉町2-17-13
工藤隆史
TEL 042-362-6470
定休日 日曜日
営業時間
朝8:00~夜10:00
★宅配も随時受け付けております。お気軽にお問い合わせください。
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