感じる時間が必要。
先日、スカイプでクリーニング屋さんと話していたときのこと。
クリーニングや染み抜きって、時間かかるよね、と言う話になりました。
先日、同業の友人から、クリーニングは最短どれくらいで出来るのか?と言う質問を頂きましたが、実際の作業だけで言うと、クリーニングは結構短いかな、と思うんです。
洗い、乾燥をし、仕上げる。
何の問題もなければ大雑把にこの三つの工程で出来上がるんですから。
ただ、乾燥できないものが合ったり、他の品物もあるので、工程どおりに行く事も少なく、仕上げ待ちなどの理由から時間がかかる事が普通になっています。
しかし、なかにはもっともっと時間をかけているものもあるんですね。
当店でも、ひと月預かっているものから、3ヶ月ほど預かっているものまであります。
どうして時間がかかっているのか?
それは、どのように作業をしようか、どうやってきれいにしようか、悩んでいる時間が圧倒的に多いからなんです。
それだけ、通常のものではなく、普通にクリーニングや染み抜きが出来ない、とても難しい商品ともいえます。
普通に洗って、落ちなければそれでいい、と言うのなら何も悩まないんですね。
なんとかしてきれいにしたい、そう思うので、どうやってクリーニングしようか、迷うわけです。
スカイプで話をしている友人たちも、同じように悩んでいる、といいます。
そして、その中の一人がこんなことを言ったんですね。
作業に移るまでに、色々とその衣類を眺めながら、どうやって綺麗にしようか、どういう風に洗おうか、シミを抜こうか、色々と考えをめぐらせている、と。
今まで扱ったことがないような衣類でも、自分の経験の中に必ず同じようなものがあるはずで、それを衣類を見て感じ取り、これでいける!と言うところまで練りこむ作業が必要なんだ、と言うんです。
その場で会議に参加していた人が全員同意。(笑)
そう、その通りなんですよ、衣類から感じ取るんですよね。
素材、風合い、形、ずーっと眺めていると服から色々なものが読み取れるようになってきます。
これは危険だな、ここまでは作業が出来るな、など感じる事が出来るようになってくる。
不思議なものなんですね。
そして、出来ると判断すると、そこからは早いんです。
悩んでいる方が圧倒的に多いよねえ、とみんなで納得してました。
友人は還暦を過ぎた職人さんですから、その方がそういうんですから、クリーニングや染み抜きってとても奥が深いんだと思うんです。
同じようでもみんな違って、毎年どうしようか?と思うようなものが出てくる。
経験だけでなく、知識や五感をフル稼働させてきれいにしていっているんですね。
こういう話をしていると、やっぱりクリーニング屋さんは職人だよな、と思うんです。
でも、感性だけの職人では駄目で、今はそこに立派な理論や知識も要求される。
経験も必要だし知識も必要と言う、かなり難しい職業と言えます。
預かって、すぐ洗ってすぐ仕上げて、すぐお返しする・・・・・、それが出来れば一番いいのかもしれません。
でも、悩む時間、感じる時間はとても重要で必要なんですよね。
クリーニング屋さんに、少しだけ時間をあげてください。
受付ではニコニコしていると思いますが、裏では綺麗にするために悩み続けていますから。
時間を上げた分、綺麗にしてくれると思いますよ。
一伸ドライクリーニング店
カシミヤ・アンゴラ専門店 カシミヤクリーニング.COM
東京都府中市住吉町2-17-13
工藤隆史
TEL 042-362-6470
定休日 日曜日
営業時間
朝8:00~夜10:00
★宅配も随時受け付けております。お気軽にお問い合わせください。
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