カシゴラ。
クリーニング屋さんって大変ですよね、とよく言われます。(笑)
どうして大変そうに見えるのかな?と聞いてみますと、こんな答えが帰ってくるんです。
新しい繊維が沢山出てきて対応するの大変じゃないですか。
なるほど。
確かに結構大変ですね。
でも新しい繊維というのは実はそんなに多くは出ていなくて、素材は一緒でも作り方の違いの影響や染め方に問題とか、そういう方が厄介だったりしているんです。
でも、先日、久しぶりに珍しい繊維を発見。
少し、興奮してしまいました。
カシゴラ。
そういう表示が服についていたんですね。
カシゴラ・・・・、なんだか怪獣のような名前。(笑)
まあ、なんとなくピンとは来ているんですが。
触感、艶などを見ていると、やっぱりカシミヤの仲間だなという事が分かるんです。
これはもう経験則ですね。
何年もカシミヤやアンゴラ、キャメルなど見て来ていますから、目に経験が溜まっている。
すると不思議なもので、初めて見たものでも傾向がわかったりするものなんです。
で、名前から察すると、アンゴラも混ざっているっぽいな、と。(笑)
調べてみると、ビンゴ、カシミヤヤギとアンゴラヤギを掛け合わせたもののようです。
色々作りますねえ。
皆さんが知っているアンゴラという繊維は、実はウサギの毛なんです。
アンゴラヤギというのも別にいまして、こちらはモヘアという繊維名で通っています。
ですから、カシゴラは、カシミヤとモヘアの特徴を兼ね備えている繊維といって間違いないでしょう。
今はこうしてネットでも調べる事が出来るので、何者か早くわかるようになりました。
でも、以前は見たことない繊維や名前を見ると、まず調べなくては洗うことが出来ません。
あの手この手を尽くして、調べまくりましたね。
クリーニング屋さんの仲間の所へ電話をしたり、クリーニング学校の繊維の先生の所へ電話をしたり、アパレルでセミナーを開くような先生の所へ電話をしたり、とにかくこの繊維が何者なのか?調べなきゃ何も出来ないので、必死になって調べたものです。
大抵のものは調べられるようになったので、便利になったものですね。
安全に、きれいに洗うためには、何者か知らなければいけません。
基本ですよね。
カシゴラ。
いやー、久しぶりにドキドキしたなあ。
次はどんな繊維に合えるんだろう。
春の衣更えは、新しい出会いが割りとあるんです。
これも楽しみの一つ。(笑)
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