クリーニング屋さんは、洗いましょう、とよく言いますけどね、僕もよく言います。(笑)
ですけど、そんな僕も洗うのが嫌だった時もあるんです。
多分、今の皆さんに近い感覚だと思うんですが。
洗うと、何か変わっちゃうような気がして、洗わないでっ!と親とよくケンカをしていましたっけ。
家で一緒に住んでいる頃、学生の頃がすごくそう思ったなあ。
たとえば、僕、高校の頃、野球部だったんですよね。
最後の大会が終わり、汚れたユニフォームとか帽子とか、やはり思い入れがあるわけですよ。
3年間、色々な事がありましたし、大会用のユニフォームを着るためにやって着ましたから、そこに対する思いというのは格別なんです。
で、やはり、記念に取っておこう、と思うわけですね。
で、ここで思っている記念というのは、その時の思いを全てそのまま取っておきたい、と言うことなので、洗って欲しくないわけです。(笑)
洗うと、思いでも何もかも全てが洗い流されてしまう、そんな感じがして、クリーニングするのを嫌だったんですよね。
当時高校生、洗わないとどうなるか?と言うことも分からず、そのまま保管できると思っていたんですよ。
いやいや、今思うと、絶対保管なんて無理。(笑)
夏の高校野球予選、球場の中は40度を越してますからね、そんな中で着ていたものなんですから、ホコリと汗でまみれている。
そんなのを、そのまま放っておいたら、汗で変色し、においが発生し、カビが生えてくる。
今なら当たり前で分かることなんですが、その当時は分からなかったんです。
クリーニング屋の母が見逃すはずもなく。
洗うよ、と言われて、カッとなって言いあいをしたのを今でも覚えてますね。
そのまま取っておきたいんだから、手をつけるな、と言う僕に、馬鹿じゃないかっ!と叱責する母。
で、強制的にクリーニングをされてしまったんですが、結果は、きれいになって、普通に戻っただけ。
それはそれで思っているよりも思い出が薄れるわけでもなく、良かったんですけどね。
洗うって、それまでの気持ちまで流れてしまうようで、時に嫌だと思うこともあると思うんです。
これとは逆の話で、年末その年の汚れを洗い流す事で、新年を気持ちよく迎えよう、と言うのがありますね。
これも気持ちの問題だと思います。
今なら、取っておきたいのなら、きちんと洗わなきゃ!と素直に思います。
洗わないとどうなるか?知っているからです。
でも、当時の僕には、洗わないとどうなるか?と言う知識はなく、そのまま保管することが一番いいと思っていたんですよね・・・・・。
なんとまあ、どうしようもない、クリーニング屋の息子だこと・・・・。
当たり前にキレイにしてもらっていたので、気付かなかったんでしょうね。
高校卒業後、一人暮らしを始めて、自分で洗濯をし、あまりに汚れが落ちないので、洗わなきゃダメなんだな、クリーニングしなきゃダメなんだな、と気付いたのが半年後くらいかなあ。
何で半年もかかったかと言いますとね、服が傷むんですよ、キレイにならないと。
毎日洗濯をしているのに、汚れは落ちなくて、しかも半年後辺りに結局買い換えることになる。
家にいるときは何年も普通に着る事が出来るのに、と不思議に思ったんです。
当たり前が当たり前ではなかったと思った瞬間でした。
今も、集配へ出かけると、お客様のお宅でお子さんとお母さんがいい合いをしているのをたまに見かけます。
お子さんは、洗うとおかしくなるんじゃないか、と思っているみたい。(笑)
お母さんは、洗わないとだめになると思っているみたい。
そんな姿を見ていると、自分もそうだったなあ、この頃は服にも気持ちが入っていたんだよなあなんて思ったりします。
日本的感覚なのかもしれませんね。
でも、やはり洗ったほうがいいです。
でないと、とっておきたくても、とって置けなくなってしまいますから。
皆さん、今週いっぱいでお勤めも終わりですね。
お休みに入ったら、クリーニングお待ちしてますね。
一伸ドライクリーニング店
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