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高い服を買うのが怖い。

服にも色々値段がありますね。
ここでも何回か書きましたが、服の値段にも理由があるわけです。

ブランドの名前代だったり、作りだったり、素材の違いだったり、デザインだったり。
色んな理由から値段は決められています。


先日ご来店くださったお客様と少し話をしていたときの事。
服の話しになりまして、いい服を買うのが怖い、といいます。
理由を聞きますと、何が良くて何が悪いのか分からないから、とおっしゃるんですね。


今着ているのは、割とリーズナブルの価格の服。
それでも、十分満たしているからいいじゃないか、と言うことなんです。


服の体をなしている、着れない訳じゃない、不都合があるわけじゃない。
いい服はもっと着易いといわれても、今着ている服が着づらいわけでもない。
いい服を買う意味ってあるのかな、と。

また、こんな事もおっしゃっていました。


高い服を買って変なのをつかまされるのも嫌だ、と。


たとえば、作りがしっかりしていて、本当にいい商品ならいいと言うんです。
しかし、もし、デザインだけで、作りもたいした事無かったりしたら嫌だ、と。
それなら今着ている服でも十分だ、とおっしゃるんですね。

僕もたくさんの服を見て着ましたが、やはりある程度年を重ねていくと、服はしっかりしたものを買うほうがいいと思うんです。


しっかりした服を勧める理由は、ずばり、疲れないこと。


これに尽きます。
立体的に縫製された服は、着ていて疲れを感じません。
体のラインに沿って自然と曲がっているので、体に余計な負荷がかからないんですね。
ほんの少しの事ですが、一日中着ている事を考えると、この負荷が後々大きな意味を持ってくるんですよ。


そして、しっかり作られた服は、見栄えもいいんです。


服のデザインって、大事ですよ。
イメージが全然変わって来ちゃいます。
デザインと言うと、奇抜なものを想像する人もいるかもしれませんが、そういうものばかりではないんですよね。


体に沿って作られるだけで、着心地も変わり、見た目も良くなる。

そういうしっかりした服を作るには、とても手間隙がかかるんです。
端っこの生地の処理とか、ボタンの付け方とか。
そういうちょっとした所の処理を丁寧にやることで、しっかりしたいい服が出来上がります。

と、そんな説明をしたんですけどね、そのしっかりした服というのがまず分からない、といわれてしまいました。

うーん、そこの説明は難しい。
もし、二着あって、比較できたとしても。
普段から意識していないと違いに気付きにくいかもしれません。


いいもの悪いものって、最後は経験するしかないのかなあ、と思います。


僕らクリーニング屋さんがいい服悪い服と判断するのは、クリーニングをした時に変化が歩かないかが大きなポイントになります。
つまり、それだけ経験をしている、と言うことなんですよ。


洗っておかしくなってびっくりした事、僕の経験でもあります。
メーカーさんに問い合わせて、不良品だったと分かって、こういう商品が問題あるんだな、と経験したり。
また、いろんな服を洗っているのに、いつもこの服はきれいだなあと思ってみていたり。
形も崩れないし、変化もしない、服の作りがいいんだな、生地がいいんだな、とそこで分かるわけです。

経験を踏んでいくと、見ただけでわかるようになります。

これはお客様にも言えることだと思うんです。


買って、着用してみるしか、分からない。

購入と着用を繰り返すことで、いい服と悪い服の見分けがつくようになります。
自分にとって、こういうところが使いやすい着易い服なんだ、逆にこれがとても不便な服なんだ、ということも分かってきます。


試すしかないんですよねえ。


だってね、有名ブランドだって、たまに変な生地で作ったりするんですよ。
不良品を認めて、回収をする事だってあります。


これだからいい、このメーカーだからいい、とはいえないんですね。
だから、自分の目で判断できるように、若いうちに色々と買って試していくのはいいことだと思うんですよ。

失敗は誰しも嫌ですけどね。
経験が出来るのも、若いうちだけって事で。

クリーニングも同じですよ。
安ければいいと思っている人もいらっしゃると思います。
値段の違いってなんだろう?と試してみると色々と分かる事も出てきます。
ぜひ、お試しあれ。


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