お客様との関係。
そろそろお盆休みのお話をお客様としだします。
最初は集配のお客様と。
お休みの予定をあわせていき、ご迷惑がかからないように、集配の回数を調整したり、仕上がり日を調整したりしていきます。
そして、次にお店へご来店くださるお客様とご相談。
皆さん、ご利用される日は大体決まっているんですよ。
毎週土曜日とか、週3日いらっしゃるとか。
定期的にご利用されるお客様は、ワイシャツのクリーニングが多いので、当店の休みとお客様のお休みを計算して、調整に入っていきます。
何年か前に、ここで書きましたが、クリーニングがうちである必要のないお客様もいらっしゃいます。
近くだったり、営業時間が遅くまでだったりと、何かしらの利便性を感じていただいて、ご利用いただいているお客様もいらっしゃるんです。
そういうお客様にとっては、うちのお休みはあまり関係がないんですよね。
うちが休んでいるときは、他のクリーニング屋さんを利用すればいいので。
お客様のご予定と合わせようと、お話をした時に、その時は他で頼むんでいいです、と言われたこともあります。
なぜか、次のお休みの時には、うちのお休みと調整してくださいましたけど。
なんだか、うれしかったのを覚えています。
こんないい関係をお客様と築いているんですが、お客様との関係で、僕がこうあってくれたらうれしいな、と言う目標のようなものがあるんです。
クリーニングに出していただいたら、全て任せてもらえる。
お客様とそんな関係を築けたらいいな、といつも思っています
どういうことかといいますとね、たとえば、ドライクリーニングを頼まれたとき、汚れの具合から見て水洗いをする必要があったとします。
そんな時に、お客様へのご確認なしに、僕らが必要だと思った事を、ぱっと出来るような、そんな関係であったらうれしいな、と思うんです。
こういうケースのときは、普通はお客様にご連絡をします。
そして、必要な理由を告げ、承諾していただいてから、クリーニングに移るわけですね。
しかし、もし、全てを信頼していただいて、任せてもらえたら。
全部終わってから、クリーニングをしてたら、これが必要だったのでしておきました、といえたら。
こんな関係でいれたら、とてもうれしいな、と思うんですよ。
これって、最大限の信用じゃないですか。
僕らに全部一任をしてくれている。
今でもそういうお客様はいらっしゃるんです。
僕らが必要だと思ったら、全部やらせてくれて、事後報告でオッケーなお客様。
クリーニングもそうです、ボタンなどの取り付け、裾のほつれ。
僕らがやれるものだけでなく、時に修理などは本職の人に頼まなければいけないときも、僕らを信用していただいて、修理屋さんへ出せるような。
単なるクリーニングではなく、その服のメンテナンスを全て任せてくれるお客様がいらっしゃるんです。
ぼくね、一人でも多くのお客様とそういう関係になれたらなあと、思うことがあるんですよ。
と言うのもね、昔、こんな事があったんです。
ある白い女性物のパンツを預かりました。
クリーニングをしようとすると、腰周りの裏地が破れている。
多分、裏地がきつく縫製されていたんでしょうね。
表地と比べると、裏地だけタイトだったので。
そのまま洗ってしまうと、さらに破れが進行すると判断し、割と長いお付き合いのお客様だったのと、クリーニングに必要な処置と言う事で、こちらで縫わせてもらって、クリーニングをしたんです。
もちろん、こちらの事情でやったことなので、修理代はいただいておりません
クリーニングが終わり、お客様に出来上がった事を伝え、修理しないと洗えなかったので、させていただいた事、そのお代はかかりませんと言う事を伝えた所、お客様からお叱りを受けたんです。
私は、クリーニングを頼んだだけで、修理は頼んでいない、と。
元に戻せ、と叱られまして、縫い糸を解いた事がありました。
この件に関して、同業のクリーニング屋さんに相談をしたことがあるんですが、ほぼ一様にお客様に確認を取らないのがいけない、と言われます。
そういう時代なんだ、と。
でもねえ、僕だけは、いつまでたっても、納得できなかったんです。
なんで、必要な事をやるのに許可をもらわなくちゃいけないのか。
クリーニングを頼まれたって事は、次に着られるようにして欲しいということではないのか。
昔、ワイシャツのボタンが取れると、クリーニング屋さんはサービスで付け替えたんです。
同じボタンがない事が多いので、一番下の目立たない所からボタンを取り、上のほうにつけ、一番したには似たようなボタンをつける。
日本らしいサービスです。
当たり前のようにどこのクリーニング屋さんでもやっていましたし、お客様からいつもありがとうとといわれていました。
それがあるときを境に、ボタン付けにクレームがつくようになります。
勝手にボタンをつけるな、と。
同じボタンじゃないのをつけるな、ブランドの職人じゃないのがつけるな、同じ糸じゃないのにつけるな。
そんな事をいわれるようになりました。
すると、今までサービスでやっていたものが、お客様の承諾を受けてから別途有料サービスに変わって行きます。
同じボタンは手に入らないので、似たようなもので、有料で。
いつの間にか、これが当たり前になっていってしまったんですよ。
クリーニングって、次に着る為のメンテナンスだと思うんです。
汚れを落とす為、それは間違いありません。
でも、それだけでは着ることが出来ない衣類もある。
解れを直したり、ボタンをつけたり。
そういう事を全て含めた、メンテナンスとしてのクリーニングが、いつの間にかなくなっていってしまってるような気がするんですよね。
お客様が、洗い方から、修理まで、全部を理解してクリーニング屋さんに指示を出す。
そんなの不可能ですよ。
それに、それでは何の為に、クリーニング師と言う国家資格を持ったプロがいるんだか。
全部ひっくるめて、プロが見るように国家資格があるんじゃないですか。
お客様に、安心して任してもらいたい。
そんな関係を築いていきたいなあと、いつも思っています。
あなたに全て任せるわよ、そういっていただくために、今はお客様に連絡をとっています。
いつか、全て任せてもらい、安心できるなあと、言ってもらえるように。
ぜひ、ぼくらにお任せください。
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