分からないものでも対応する為に。
クリーニング屋をしていて、よくお客様に言われることがあるんですよ。
クリーニングって大変よね。
常に新しい繊維が出てくるから。
こんなお話をよくされます。
たしかに、新しい繊維や服はいつも出てきます。
大変ですが、それは僕らメンテナンスをする側の話で、お客様にとっては、技術革新で良いものがどんどん市場に出て着ている、と言うことでもありますよね。
知らない繊維、知らない服が出てきて、困ることがないか?と言われると、困りますよ。(笑)
どういう風に洗えるんだろう?どんな事をしたらだめなんだろう?それらが分からないと手の出しようがなかったりします。
昔なら、何とかして調べていたんですよ。
知り合いの繊維の専門家や科学者に電話したり、メーカーに直に電話したりしながら、お話を聞いて洗ったりしていました。
今は、ネットで調べる事も出来ますし、同業の仲間に聞くこともあります。
でも、それでも分からない事もあるんですね。
また、繊維はありふれたものなんだけど、どうもおかしい、そんなものもあるんです。
では、そういう時、どうしているか?
ここでいきてくるのが、経験なんですよね。
今まで洗ってきたものの中で、一番、さわり心地や風合いなど、近いものを探すんです。
そして近いものを見つけたら、どういう事が出来るのか、出来ないのかを頭の中でシミュレーションします。
そして、今目の前にあるもので同じ事が行えるか、考えていくんです。
以前も書きましたが、繊維には種類があります。
自然のものなのか、動物系のものなのか、科学的なものなのか。
これらの違いは扱いでも共通する事がたくさんあります。
これらを総合して考えて、洗うんですよね。
経験と、目から入る情報、手で触って感じる情報、これらを駆使しながら、知らない、分からないものでも安全に洗っていけるんです。
クリーニング屋さんになった頃は、当然こんなことは出来ません。
勉強をして、繊維の知識を持っても、やはりこんなことは出来ません。
最初のうちは、両親のしている事がとても不思議なものに見えていました。
でも、不思議なもので、仕事を続けていると、僕にも感じる事が出来るようになってきて、同じように見えるようになるんです。
なんだ、シックスセンス、とてもいうんですか?(笑)
冗談はさておき、本当に不思議なものなんですが、皆が同じように感じるんですよ。
これは、危なさそうだな、って、皆が言うんです。
最初の一言の時には、ほぼ直感なんで、理由は後からどんどん出てきます。
気になる事をいくつも皆で出し合っていき、それらを総合して洗い方を決めている。
うちではそんな感じで、分からないものも洗っています。
僕らクリーニング屋さんは、最後の砦なんですよ。
ともすれば、待ったなしで洗わなければいけないこともあります。
知らない、わからない、では済まない事もありますからね。
いつの間にか備わってしまったんでしょう。
当店においでくださいますと、たまにこんな光景を目にすることが出来ますよ。
これなんだ?なんて、ぞろぞろうちのものが出てきてお客様の前で触りながら話し合う光景が見れるかもしれません。(笑)
ぜひ、その目でお確かめを。(笑)
一伸ドライクリーニング店
カシミヤ・アンゴラ専門店 カシミヤクリーニング.COM
東京都府中市住吉町2-17-13
工藤隆史
TEL 042-362-6470
定休日 日曜日
営業時間
朝8:00~夜10:00
★宅配も随時受け付けております。お気軽にお問い合わせください。
参考エリア 府中市 小金井市 国分寺市 国立市 三鷹市 調布市 多摩市 稲城市 他
詳しい集配エリアはこちら。
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