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クリーニングの日にクリーニングを思う。

今日はクリーニングの日でした。


去年辺りまで、クリーニング屋さん自体がクリーニングの日の事に触れていなかったんですが、今年はフェイスブックがクリーニングの日だらけ。(笑)
いい傾向ですね。


せっかくなので、僕もクリーニングについて思うところを書いて見たいと思います。

クリーニングって、昔はなかったんですよ。
紺屋さんがクリーニング業を兼務していたんです。
戦後、外国人が入ってきて、クリーニングがその地域で盛んになっていったといわれています。
たとえば、横浜、この辺ですと立川なんかはクリーニングが栄えていた町なんですよ。


当時はドライクリーニングと言うものはなく、全部水洗い。


ウールのスーツも綿のシャツも全部水洗い。
当然、変化が起きてしまいました。
そこに出てきたのが、西洋洗濯から出来た、ドライクリーニング。

白洋舎の創業者、五十嵐健二さんが日本のドライクリーニングを始めた人と聞いています。
夕あり朝あり、と言う小説の中に出てくるんですけどね、水を使わない洗濯がある、と言うので研究をしたと書いてありましたっけ。


ドライクリーニングはとても画期的な洗浄方法でした。
それまでの、縮みや変化など一切起きず、まるで洗う前と同じような風合い。
それでいて、汚れが落ちているものだから、まさしく魔法のような洗濯だったんですね。


そこから日本にドライクリーニングが普及していくわけですが、これが中々普及していかないんですよ。
そもそもクリーニング屋さんが少ないわけですね。
うちの社長の世代がクリーニング屋さんに丁稚奉公に入り、技術を習得して、独立をしていったんです。
それでも、ドライクリーニングはなかなか普及しませんでした。


高かったんですよね。


おいそれと買うことが出来なかった。
だから、ドライクリーニングを外注していたんですよ。


その名残は今でも少し残っていまして、あるところでは、ドライクリーニングの洗いだけを集中工場に外注する地域があります。
今はどこのクリーニング屋さんでも、ドライクリーニングの設備はあるんですけどね、面白いものです。

その後、機械が普及していって、一気にドライクリーニングが増えていきます。


当時の資料がうちの倉庫に眠っていたんですけどね、当時のクリーニング屋さんはとにかく勉強をしていました。
そりゃそうです、何しろドライクリーニングについて、研究がそれほどなされていなかったんですから。

今でこそ、きちんとした技術書がありますが、当時はクリーニング屋さん皆で研究をしていたようなもの。
どうすればきれいになるか、どういうやり方がいいか、どこのお店でも研究をしていたんです。


この年の人たちと話をすると、いまだに勝てねえなあ、と思う時があります。
いくつになっても、探究心が衰えないんですよね。
もう引退しているような人でも、仕事の話に成ると、こんなのはどうだ?なんていわれたりするんです。
本当に頭が下がりますよ・・・・・。


クリーニングの役割ってね、公衆衛生なんですよね。


衛生的な生活をする為に、クリーニングはあるわけです。
ですから、僕らが取る、クリーニング師の資格は、技術的なものだけでなく、公衆衛生の試験も含まれているんです。


伝染病もありますし、毒の話もある。
今の時代、一見関係なさそうな話なんですが、やはり僕らの基本は公衆衛生、資格のテストからなくなることはありませんね。


病院関係の白衣などは洗うときにはきちんと法律で決められた基準があるんですよ。
これを使うか、この温度でプレスするか、などなど、殺菌に対する細かいルールがあるんです。
うちでも白衣をお預かりしますけど、他のものとは洗い方もまったく違います。


世界のクリーニングと日本のクリーニングを比べると、日本の優秀さがよく分かるんですよ。


環境がいい、と言うことももちろんありますね。
一番いいのは、水の存在。
これは僕らだけでなく、みなさん一般家庭でも水の恩恵はあるんですよね。


海外へ行っていたひとの話を聞くと、日本の水はすばらしいと思うようになります。
洗濯しても黄ばまない、髪の毛洗ってもパサパサにならない、日本ではならないのが普通ですよね。
でも、海外ではそれは普通ではないんですよ。

水のきれいさ、硬度成分の低さ、全てが優れているんです

水がきれいだということは、クリーニングもキレイになります。
海外出張から返って来た人のYシャツの、黄色い事黄色い事。
お客様によっては、いやでイヤで仕方がないので、日本まで持って帰ってきてクリーニングに出す人もいるくらいです。

そして、日本人の仕事に対する感覚。
これも優れているんでしょうね。
今は機械化されていますが、やはり職人のアイロン掛けは天下一品です。


細かいしわも気になるし、アイロンをかける順番も気にします。
細かく気にかけることで、高い品質が維持されているんです。


そして、機械も進化しているんですよ。
機会を作る職人さんが、ハンドアイロンを掛ける人に負けない情熱で機械を作り上げています。
どんどん品質が上がり、今ではYシャツの機械は世界へ出荷されているんです。
海外のホテルでクリーニングに出したら、プレスは日本の機械だったりするんですよ。

これってすごくないですか?


海外に行くといったら、日本のクリーニング屋さんも海外へ出店しています
僕の友達のお店が中国へ。
初めて聞いたときはびっくりしましたけど、その後北京へ出張に行った時に、日本のメーカーさんがクリーニング屋さんを出店しているのを見て、これから伸びるかもなあと思ったものです。


北京オリンピックがありましたからね。


この時は、中国や韓国からも、日本の展示会にわんさか人がやってきてましたね。
日本の技術が求められている、と言うことなんでしょう。
すぐ、真似されてましたけどね。

そして、今のクリーニングは。

新たな技術革新が始まっているのかな、と思います。


各地でしみ抜きの勉強会も開かれ、修理やリフォームも盛んになり、ブーツやバッグなどもクリーニングするようになりました。
クリーニングと言うよりも、総合メンテナンスへ移行しているクリーニング屋さんが増えて着ているように思います。

これからどうなるんですかね。
今までのような、スーツのクリーニングも増えていくのかなあ。
原点回帰で、新しい技術が開発されたりして。
いまからちょっとだけ、わくわくしますけど。(笑)

なんとなく、クリーニングの日にクリーニングの事を思いつくままにつづってみました。(笑)
クリーニングって幅が広いなあ。

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