洗うか?洗うのをやめるか?
洗うって、結構悩むんですね。
どこまで洗っていいものか?実は毎日悩んでいます。
クリーニング屋さんのことを、機械に入れて、ボタン押すだけでしょー、なんていう人もいるんです。
簡単だよね、洗うだけだもん、と。
何事もない商品ならそれでもいいんですよね。
でも、仮にも洗うということが職業となっているわけですから、ただ漠然と洗っているわけではありません。
クオリティ、品質、風合いなどなど、いろんなことを目指しながら洗っています。
お預かりしたときの服の状態によって、とても難しい場面に出会うことがあるんですね
昨今、特に多くなっているのが、着すぎの服。
ともすれば、数年間洗わずに着用されていて、汚れに汚れている品物が着たりします。
綺麗にするべく、気持ちよく着られるようにと、せっせと洗うんですね。
でも、一回で綺麗になってはくれないんですよ。
すると、もう一度洗おう、と洗い直しに回るわけです。
そのまますぐ洗えるもの、いったん休ませなければいけないもの、素材によってまちまちです。
そして、二回目の洗い。
一度目よりも綺麗になるんですね、やっぱり。
ここで仕上げに回るのならいいんです。
時にはここでも再洗いに回る商品があります。
と、こういうことを繰り返していってきれいにしていくんですが、あるとき、洗いなおしても変わらなくなるときがあります。
そう、ここで悩むんですよ。
もう、洗いの中では汚れを落とす限界が来ているのかもしれない、と。
この商品はこれ以上綺麗にすることができない、ここがやめ時だな、というときがあります。
でも、もしかすると、もう一度洗ったら、綺麗になるかもしれない、と思うんです。
実際、そういうケースもよくあります。
よくあるのが、他店で洗って落ちなかったと持ち込まれるケース。
確かに汚れているんですが、もう一度洗うと今よりも綺麗になる、ということはよくありますね。
前のクリーニング屋さんでは、このあたりが潮時と判断して洗うのをやめたのかもしれません。
でも、僕らは、一度休んでいる服ですから、もう一回洗うことが出来る。
このもう一回で、綺麗になることはよくあります。
でも、逆に、もう一回洗ってしまったことで、風合いが変わってしまうこともあります。
適切に洗っていれば服は傷みませんが、短期間に過度に洗うのはリスクを伴うんです。
でも、お客様が服を着る時期というのもあります。
いつも長い間お預かりしていられるわけではないので、時間と汚れ具合と、いろいろと考えながら、洗うか洗わないか、決めているんですね。
そういう意味では、実は今が一番難しい時期。
なんとなく春っぽい陽気になりつつありますが、寒くなると一気に冬のようになります。
早く返して欲しい、という人もいらっしゃいますし、もう要らないのでゆっくりと、とおっしゃるお客様もいらっしゃいます。
3月いっぱいまでは、悩み続けるでしょうねえ。
春が待ち遠しいなあ。
一伸ドライクリーニング店
カシミヤ・アンゴラ専門店 カシミヤクリーニング.COM
東京都府中市住吉町2-17-13
工藤隆史
TEL 042-362-6470
定休日 日曜日
営業時間
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