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直して怒られ、直さず怒られ。

今と昔のクリーニングでは少し変わったところがあります。
僕が子供の頃、いや今から20年ほど前まで当たり前にやっていたサービスが今はサービスではなくなっていることがあります。


ボタン付けやほつれなおし、がそれです。


今、有料で直しているクリーニング屋さん、多いですよね。
昔は、当たり前のようにクリーニングに出ると直してくれていたりしました。
今でも、個人で経営されているクリーニング屋さんや、気の利くカウンターのおばさんがいるお店などは気がつくとやってくれていることがあります。


このボタン付けやほつれなおし、クリーニングの範疇か?と言うと確かに微妙だと思うんですね。
クリーニングが原則、お預かりした状態のものをお預かりした状態で返すのが仕事ですから、修理は本来別なんです。
でも、クリーニングから返ってきていざ着ようとした時に、ボタンがないとか、ほつれてるとかできられないと困るだろうと普通に直すようになっていきました。

いかにも日本らしいサービスです。


ところが、これが当たり前ではなくなり、有料化していったのには理由があります。


ある時期から、サービスで直していた物にクレームが入るようになっていったんです。

首のところのボタンが取れると、昔は、一番下のボタンを外し、上につけ、下には似たような目立たないボタンをつけてお返しをしていました。
同じボタンが手に入らないためです。
それで喜ばれていたんですが、ある時期を境にそれがクレームになるように。


なに勝手なことをしてくれたんだ?


メーカーと同じボタンじゃないとダメだ。


糸が違う。


職人がつけたものじゃないからダメだ。

このようなクレームがいろんなクリーニング屋さんに入るようになっていったんですね。
それまではサービスでやっていたクリーニング屋さんも、喜ぶ人もいれば怒る人もいる、最初のうちは直しますか?と承諾を得ていたんですが、どうしてもクリーニング後の事後承諾が増え、手間は増えるし時間がかかってお返しまで日数がかかってお客様に迷惑がかかるしで、だんだんと有料化になっていってしまったんです。


今、これがまた変化しているように感じています。


クリーニングのサービスに、ほつれやボタンつけなど、セットを望んでいるような気がするんですね。
各地で、何で直して返さない?と言うクレームが入っている、と聞きました。

クリーニングに期待する仕事が少し変化しているのかな。
クリーニングと言う範疇ではなく、服のメンテナンス、と言う意味合いが強くなってきているのかもしれませんね。
一時は、それらがすべてサービスとなっていましたが、有料化されてから新たに求められた今、どんな風になっていくんだろう、と思います。

メンテナンス込みでクリーニング料金が上がるようになるのかなあ、なんて・・・・・。


僕らクリーニング屋としても、はじめからメンテナンスを混みでするのなら、ボタンや糸などをアパレルさんからしいれられるようにしてもらえると助かります。
やっぱり、同じボタンをつけたいな、と僕らも思いますからね。

気持ちはお客様と一緒なんですよ。
ただ、同じも物が手に入らないから、代用品で泣く泣く我慢しているだけで。
なるべく目立たないように、工夫をしているだけで。


アパレルさんが協力してくれたら、新しいメンテナンスとしてのクリーニングが出来る予感もしますね。


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