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なんにもお返しできなかったなあ。

昨日の夜、突然訃報を知らされました。
僕がクリーニング屋になってから、いろいろと教えていただいた人の一人です。


その方は、日本のドライクリーニングを作り上げてきた会社の最後の社長さんでした。


一番初めにあったのが、アパレル業界の展示会のとき。
まだ社長ではなく、当時の社長と、父と僕と4人で展示会へ行き、説明を受けていたのを覚えています。

まだクリーニング屋になってまもなく何も知らない僕が安易に話すことがもしかすると面白くなかったのかもしれません。
あの時、かなりきつめにお叱りを受けましたっけ。

その後、とある事情からその会社が倒産。
その後もお客様としてお付き合いがあったり、僕が若手を集めて洗剤の勉強をしよう、と声をかけたときに、講師をかってくださったり。

一ヶ月もかけて資料を作成していただいたのに、満足な講師代も払えなくて本当に申し訳なかったなあ。
今なら恥ずかしくて顔向けできないような金額でやってもらいました。

洗剤メーカーさんでしたから、いろいろと教えてもらいました。
洗剤の成り立ち、過去から現在へ、今までの洗剤の失敗や変遷。
ドライクリーニングの開発に携わっていただけに、ほかでは知りえないような情報を教えてくれました。


僕が結婚したとき、子供が生まれたとき、お祝いをいただきました。
その時はすでに別の会社に就職されていましたが、いつもパワフルで、こんな商品があってクリーニングも利用できないか、と教えていただいたり。
新しい会社の商品を使って新しいドライクリーニングの形を一緒に模索していた時期もありました。

数年前に引っ越されたと聞いて、それ以降、クリーニングもご利用されなかったし、ただ年賀状だけ着ていて元気なんだなあと思っていたんです。
それがですね、今年に入ってから、急に思い出すように、あの人にあってないなあ、今年はどこかで挨拶に行かなきゃなあ、なんて思っていたんですよ。

そうしたら、突然、喪中のはがきが・・・・・。
体全員から力が抜けていきました・・・・・。


若い頃にいろいろ教えていただいて、あの当時僕らよりも厳しかったはずなのに、何にもお返しできなくて・・・・。
今、あの頃の勉強が生きててがんばってる、それくらいしかなかったのに、それすら伝えられなかったことは、僕の中で後悔として残ります。


今年は、いろいろな人が亡くなってまして。
自分の年齢を考えるとそういう時期なのかなあと思いますが、なおさら、思い出したらなるべく会いに行くようにしなければ、と思いました。


社長、本当にお世話になりました。
最後、ご挨拶にいけなくて本当に申し訳ございません。
ご冥福をお祈りいたします。

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