扱ったことがない素材。
クリーニング屋をやっていて、おもしろいなあと思う事の一つに、いろんな服を見る事が出来る、触れる、という事があります。
いろんなメーカー、ブランド品、びっくりするような高級ブランドも。
ブランド品の新作も出てきたりするのですが、実はこれだけたくさんの衣類を預かっていながら、扱ったことがない服は結構あるんです。
なぜか?
いろいろ理由はあるんですが、その中の一つに、クリーニングと流行は少しずれている、というのがあるんです。
はやりものを皆さんが買って、クリーニングに出すのは、シーズン終わり、もしくは次のシーズンの始まりのころ。
それが、早くて、です。
さらに時差が出来ることもあって、数年たってから僕らの手元にやってくることもあります。
今日も、珍しい素材の服をお預かりしてきました。
これは珍しいですね、と僕が言うと、去年から出回っていましたよ、と。
残念ながら僕の手元にやってきたのは今年だったようです。
こんな事は日常茶飯事なので、流行に関しては数年気を付けるようにしています。
はやっている服で、これは危険だな、と思うものがあるんですね、やはり。
洗うことを前提にして作られていない、そういう服は結構あります。
洗う事を前提に作られていない、という事は、その服は汚れたらきれいに出来ないのであきらめましょう、と言っているようなものです。
それはとても悔しいので、出てきたらきれいにしてやろうとシュミレーションはいつもしていたりします。
はやった服は頭の中に入れておいて、いつ出てきても対処できるように準備しています。
クリーニング屋さんによっても偏りがありますしね。
あるクリーニング屋さんはブランド品しか集まらないとか。
日常品とブランド品が両方集まるお店とか。
クリーニングに対する思いも、違いがありますね。
とにかく洗ってあればどうでもいいんだ、というお客様が多いお店もあります。
近いとか、利便性がいいとか、細かいことはどうでもいいので使いやすければ、という人もかなりいらっしゃいます。
逆に、とにかく丁寧にクリーニングをしてほしい、そういう人もいらっしゃいますね。
この違いはそのお店の、味と言いましょうか、個性と言いましょうか、そういう所にも表われていると思います。
面白いもんですね。
うちは、丁寧にクリーニングをしてほしい、というお客様が多いようです。
また、そういう仕事を目指しています。
うちみたいなクリーニング屋さんには、それこそいろんな品物が集まるんですよ。
ユニクロからブランド物まで、
大事なものって、人それぞれです。
値段ではないってことですね。
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