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しわ取りのニーズが何で出てきたのか?

ここ最近、シワの取り方を教えてください、アイロンがけをお願いします、という問い合わせが増えてきています。
実はクリーニング屋さんでは、プレスのみ、も受け付けています。
プレスのみとは、アイロン掛けだけしてください、というご依頼です。


今から20年ほど前は、盛んに利用されていまして、主な利用の仕方は、衣替えの時に畳んでしまっておいたスーツやコートにアイロンを掛けてください、というものでした。


という事は、その当時のクリーニングは、衣替えで冬物をクリーニングした後は、畳んでお返しをしていた、という事になります。
また、仕舞っているお客様も、畳んでしまっていた、という事になります。


畳んでしまう利点もあるのですが、ここではひとまずおいて置きまして・・・・・。

その後、住宅事情の変化、ウォークインクローゼットの普及などにより、畳みでしまうよりもつるしたままの状態でしまう人が多くなっていき、それと同時にプレスのみ、というご依頼が激減していったんです。

それが、いま、急に、アイロン掛けだけのサービスのご依頼が復活。
その理由は???


自分で洗う人が増えたせいですね。
下着や普段着はもちろん昔も今も自分で洗っていたはずですが、それ以外に、スーツを洗ってしまう人、ワンピースを洗ってしまう人、スカートを洗ってしまう人などが多く出てきています。


縮みや色泣きなど、とりあえずそういった事故を起こさず洗えているようですが、反面、しわがついてしまって取れなくなってしまった人も多くなっているんでしょうね。


今一度繰り返しますが、ご家庭でドライクリーニングはできません。


家庭で洗っているのはすべて水洗いです。
ドライマークが洗える洗剤、というのは、ドライマークが洗えるのではなくて、同時に水洗いが出来るというマークがついているものしか洗えません。

本来のドライクリーニングとは、水に洗剤を溶かししているのではなく、石油由来の液体に洗剤を溶かして洗っています。
洗浄に使用する液体が水だと水洗い、石油由来の液体だとドライクリーニング、となります。


・・・・、話を戻しまして・・・・・。


ドライクリーニングも、水洗いも、どちらにもメリットとデメリットがあります。
水で洗うと、いいような気がしている人も多いかもしれませんが、水で洗うと当然デメリットもあります。


皆さんが怖いのは縮みですよね?


でも、水洗いで本当に怖いのは縮みではありません。

一番怖いのは、腰が抜ける事です。


簡単に言うと、テロンテロンになってしまいます。
どこか古着のような、腰の抜けた生地・・・・、と言って伝わるでしょうか?
人によっては柔らかくなった、と喜ぶ人もいるかもしれません・・・・・でもそれは間違いです。

それは柔らかくなったのではなく、腰が抜けたんです。


服の腰が抜けてしまうとどうなるか?


一番影響が出るのが、形が崩れてしまいます。
どんなに丁寧にアイロンを掛けても、どんなに糊を付けても、一度水につけてしまうと無駄です。
腰が抜けるので、一時期はびしっとしてくれますが、すぐ形が崩れてしまいます。

これは水で洗うときに一番問題になる事です。

もう一つ、水で洗うと、余計なしわがついてしまう事があります。


水は細かいしわを作ってしまう傾向があるんです。
これはドライクリーニングでも同じで、ドライクリーニングでもごく少量の水を添加して洗っています。
その水の量が多いと、途端に小じわが増えてしまいます。
ドライクリーニングでの小じわは、プロがアイロンを掛ければ全然平気なんですが、水洗いでのしわはプロでもかなり難しくなります。


クリーニング屋さんでスーツなどを、ウェットクリーニングという水洗いお願いすると、料金が高くなりますよね。
その料金が上がる理由がこれです、アイロンを掛けるのが難しくなるのでその分料金が上がってしまいます。


生地によって、水で洗える繊維でも、水につけてしまうだけでしわが出来るものもあるので、アイロンのご依頼が増えているんだと思います。

そろそろ、何でも自分で洗うのはやめませんか?


自分で洗うもの、クリーニング屋さんに任せるもの、そこの線引きをきちんとしましょう。
これも洗える、あれも洗える、と人の前に着ていくようなものを自分で洗ってしわくちゃにしてしまったら、そっちの方がよけい無駄な出費をしてしまいます。

服の腰がなくなり、着崩れるようになり、せっかく洗ったのにまたクリーニング屋さんにお願いをして、直してもらっても一度水で洗ってしまったので服の寿命が短くなってしまう。


よれよれになった服を、皆さん、もうだめだ、と捨てているでしょう?


その時期を早めてしまっているんですよね。

クリーニングは高い!
毎回クリーニングに出せない!


それもわかります。
でも、その言葉通り、何でもかんでも自分でやってしまうと、得しているはずが実は損をしています。

クリーニングに出したほうが長持ちをするもの。

クリーニングは服を長く着るための必要経費です。
本当にもったいないのは、服の本来の寿命をまっとうさせない事ですから。


さらに怖いのはですね・・・・・、シワになっている事に鈍感になってしまう事です。
自分で洗って平気で着れるよ!この言葉が出るようになると要注意ですね。


これ位でいいや、ってどんどんハードルが下がっていってしまうんでしょうね。
こわいこわい・・・・・。

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