水洗いとドライクリーニング、両方出来ると書いてあったらどっちを選べばいいの? その2
昨日の続きです。
取扱い表示に、水洗いが出来る、ドライクリーニングが出来る、と両方ついていたらどっちを選べばいいのか?
一つは汚れの質で判断する、というのがありますね。
もう一つ。
水洗いとドライクリーニングでは、洗い上がりに違いが出ます。
その違いで選んでもいいと思うんですね。
ドライクリーニングは、そのままの形を維持したまま洗う事が出来ます。
デザインも崩しませんし、生地が変にやわらかくなることもありません。
張りと型を維持したまま洗う事が出来るのがドライクリーニングの特徴。
片や水洗いですが、汚れ落ちがいい半面、どうしても水で洗いました、というような生地のしわがたくさん出てしまいます。
また、水につけるとどうしても生地の腰が抜けてしまう傾向があり、人によっては柔らかくなったという人もいるんですが、明らかに腰が抜けた、という人もいらっしゃいます。
型崩れのほとんどは水洗いでなる、と言っても過言ではないくらい、生地に影響を与えやすいんです。
クリーニング屋さんなら、水洗いのしわがついてもアイロンで仕上げ直しをする事が出来ます。
アイロンが元々整形やしわを取る役目のものなので、水で洗ったものはきちんとアイロンを掛けてあげないといけません。
しかし、いったん抜けた腰は、クリーニング屋さんでも元に戻すのは難しくなります。
糊を付けても、どうしても時間がたつと腰が抜けてしまう。
汚れ落ちがいい半面、デメリットもダメージが大きいです。
水洗いとドライクリーニングの違いは何となくご理解いただけたと思います。
ここからどう判断するか?
簡単に考えましょう。
人の前で着たり、おしゃれ着としてまだまだ着たいというのであれば、迷わずドライクリーニングをお勧めします。
型が崩れませんし、洗った途に腰が抜ける事もない。
いい状態をキープしてくれるからです。
ある程度着て、普段着使いに卸してしまうのなら水洗いをしましょう。
服も何年着るか?皆さんおおよそ決めているんじゃないでしょうか?
一年で着つぶす服を、クリーニングに出すのはもったいない。
そういう服って確かにありますよね。
また何年も着て、そろそろ新しい服も買ったので、この服も第一線から卒業させたい、とか。
そういう時は水洗いをしてしまっていいと思うんです。
多少、腰が抜けようが、型が崩れようが、それでも平気で着る事が出来る、そんな服に水洗いをするのはいいと思います
少し前なら、大事な服はクリーニング、そんな表現をしていました。
でも、今は時代が違います。
そこまで大事な服ではないけど、普通に着ているけどまだもう何年か着たい、そんな感じの着方が増えているんですね。
昔ほど服が大事で高価な時代ではなくなった今、どういう服をクリーニングに出すか?は皆さん迷う所だと思います。
ドライクリーニングも、汗などの汚れが全く落ちないわけではないんです。
洗い方、回数をこなすことで落ちていきます。
型崩れを防止し、腰が抜けたような状態にしたくないからドライクリーニングを選びますが、その上で出来る限り綺麗にする、というのがクリーニングの仕事です。
ですから、 安心してクリーニング屋さんへ任してほしいのです。
もうちょっと着たいか、もうそろそろ着なくてもいいか。
その判断をしていただいて後は任せてくれれば、クリーニング屋さんがきれいにします。
複雑なことは考えなくてもいいんですよね。
クリーニング屋さんでも水洗いをします。
その洗い方は家庭での水洗いとは少し物が変わってきます。
腰が抜けにくいように、糊も使いますし、型崩れしないように助剤と呼ばれる補助する薬品も使います。
もし、水洗いも不安ならクリーニング屋さんに相談をしてみてくださいね。
洗う、という事は汚れを落とす、きれいにする、という事に目が行きがちですが、少し視点を変えると、長持ちさせるための洗い方、というのも見えてきます。
服が服として存在するためには、汚れがないだけでなく、型崩れをしていないとか腰が抜けないとか、他の要素も大事です。
いくら汚れが落ちて綺麗になっていても、ヨレヨレの服は着たくないでしょう?
何が大事か?と考えた時、服はきれいな状態でいつも通り腰があって形がきれいなのがいい、という事なんですね。
そういう視点で、洗うという事を選んでみてもいいと思います。
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