« シミよりも全体的な汚れにご注意を。 | トップページ | とうとう凍り始めました。 »

クリーニングが最低限守らなきゃいけない事は?

ここ、クリーニングについて考えています。
先輩と話したり、後輩と話したり。
何気ない会話から、クリーニングについて話をすることが増えてきました。
それだけ、いま、変化の時に来ているんだと思うんですね。



クリーニング業と言うものが明確にできたのって、おそらくクリーニング業法が出来てからだと思うんです。
それまでは、クリーニングではなくて、似た様なもの、紺屋さんとか悉皆屋さんとか、日本で古くからあった仕事が服のメンテナンスをしていました。


クリーニングの当時の目的って、衛生だったんですね。
みなさんが健康的で衛生的な生活を支えていました。
今ほど、衛生的ではなく、大急ぎで文化的な生活にする必要があったのかもしれません。


それが時が経ち、今クリーニングに求められているものは変わってきていると思うんですよね。

服の値段も変わったし、環境も変わりました。
服に対する価値やイメージも変わっています。


新たにクリーニングとはなにか、と言うことを模索し始めているんでしょうね。
今回の、取り扱い表示の改正も後押ししている様な気がししますが…。


先日からある話で同業者として話をしています。


クリーニングの最低品質とはなにか?



クリーニングが最低限守らなきゃいけない品質とはなにか?と言う問題です。
この質問をすると、クリーニング屋さんのほとんどは程度は違えどこう言います。


汚れ落ち。


基準は違えど、ある一定の汚れを落とす、それがクリーニングにおける最低限守る品質だ、と。

プロなんだから、クリーニングは綺麗にする仕事なんだから、汚れが落ちてなければプロではない、そう言う意味が含まれている様です。


確かに、それもあるなあ、と思います。
しかし、よく考えてみると、違う風にも聞こえてきます。


プロのプライド。


そのプライドがちゃんとしてれば別にいいんですけどね、どうも僕には単なる強がりにしか見えない。
もっと真正面から向き合って答えを出して見たらどうなるんだろう?と思うんです。


クリーニング屋さん以外の人にも話を聞いていて、僕なりに一つの結論を出して見ました。


それは、現場維持。


これが最低限、守られる品質なのかな、と思うんです。

現状維持と聞くと、なんともやる気のないような、仕事をしていない様に見えちゃうんですが、違うんですよ。


クリーニングの仕事って、いつでもなんでも綺麗になるわけではないんですね。
どうしても落ちない汚れもある。

その時に、汚れを落とそうと服自体に変化を起こしたり、おかしくさせてしまったら意味がないんです。

もし、そんな状況が出た時に、どんな対応をするのがいいんだろう?


服を傷めてしまうなら、そのままお返しするのがいいと思うんですね。
綺麗にしたい、けど、服を傷めてしまうのなら、現状でお返しするのがいいと思うんです。


縮んだり、穴が開いたり、表面が変化してしまったり。
そんな状態になったらもう着ることもできません。
でも、汚れなら、着ることができる可能性も残っています。


僕らが守るのは最後は服なんじゃないか、と思うんですよ。



と、こんな話をしていると、クリーニング屋さんの友達からかなり厳しいお言葉をいただきます。


おまえ、そんなこと言ってたら、ちゃんと洗いもしないでそのまま返すクリーニング屋さんがたくさん出るぞ、と。


いやいや、そんな事は言ってないんです。
綺麗にできるのなら洗って綺麗にするのか僕らの仕事。
そんな手を抜いた事やっててお客さんを騙せるのならやってればいい、絶対見抜かれてお客さんが来なくなるから。

そう言う話ではなくて、僕らが最低限守らなきゃいけないものはなんなのか?となった時に、服を選べるか?と言う話な訳ですね。


服を傷めても、汚れを落とすためなら仕方ない、と思うのか?
こう聞けば、みんなそれは違う、と言うはずです。
わかってるんですよ、みんな。


国家資格を持ってクリーニングをしているんだから、綺麗にしようとするのは当たり前です。
だけど、究極、服を傷めるか、汚れを落とすか?となった時に、どちらを選ぶのか?そんな話なんですね。


最低限守る事、と書きましたが、実はそれが一番難しいミッションだと思います。
最低限守らなきゃいけない事だけど、最高に難しい事、そう考える様になれば、また変わってくるのかな、と思ったりしてます。


世代交代もありますしね、時代にあった変革は必要、でも、だからと言って時代に迎合をしていてはいけない、プロとお客様の本当の利益を考えて提案出来ないと。


なんで、小難しいことをかんがえるのは歳をとったからです。(笑)


ちょうど僕が先輩たちにあった時と同じくらいの歳になりましたから。
自分がその歳になると、自然にそう考えるもので、先輩たちと同じ様に、クリーニングについて考える様になるんでしょうね。


あとをしっかり追っているなあ。(笑)
次の世代に引き継ぐためにも、今を頑張らないと。
そんな時期なんでしょうね。

| |

« シミよりも全体的な汚れにご注意を。 | トップページ | とうとう凍り始めました。 »

クリーニング」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: クリーニングが最低限守らなきゃいけない事は?:

« シミよりも全体的な汚れにご注意を。 | トップページ | とうとう凍り始めました。 »