洗剤の役割は?
相変わらずドライクリーニングでは汗が落ちない、という書き込みをよく見かけます。
こんな話が多く出回るものだから、昨日はついにこんなものまで発見してしまいました。
スーツなどをクリーニングに出す意味があるんでしょうか?
普段の生活で油汚れがつくとは思えないので、汗の汚れが落ちないドライクリーニングに出しても意味がないのではないか?
そんな風に思っちゃう人が出てきても仕方がないよなあ、と思いますね。
ドライクリーニングで汗が落ちない、と言っているのはクリーニング屋さんの中にもいますし。
いっているクリーニング屋さんがこれ読んだら、絶対そういう意味ではないんだよ、と言い訳しそうですけど。
言葉が相手にどう伝わるか?考えて書きましょう……。
さて、なんで油で洗うドライクリーニングで汗が落ちるか?何ですが、簡単な話なんです、洗剤を一緒に入れて洗っているから。
油だから油汚れが落ちやすい、これは正しい。
では、逆に言えば、家での洗濯は水で洗っているので、汗は落ちやすい、でも、油汚れは落ちづらい。
テレビのCMなどを見ていると、油汚れが落ちるシーンを再現したものを見かけませんか?
そう、水でも油汚れは落ちるんです。
それが、洗剤の力なんですね。
洗剤をどうして入れるか?というと、汚れを落とすために入れています。
洗剤ってとても便利で、水系の汚れも落としやすくなるんですが、同時に油の汚れお落としやすくしてくれます。
だから、水で洗っていても食べこぼしの汚れが落ちるというわけ。
で、これと同じ原理でドライクリーニングにも洗剤が使われているので、汗の汚れも落ちるようになっているんです。
どっちで洗っても汗の汚れも油の汚れも落ちるなら、家で洗えばいいじゃない、そう思う人も出てきますよね。
確かにどっちで洗ってもある程度は落ちるのですが、洗いあがった服は全然違うんです。
洗う時に使った液体の影響を大きく受けてしまいます。
水で洗うと、全体がさっぱいります。
その代わり、腰が抜けていきます。
柔らかくなったという人もいますが、服によっては腰が抜けたテロンテロンになった、ときれなくなってしまう人も。
水洗いの本当の怖さは、縮みなどよりも腰が抜ける事で、古ぼけた印象に代わる事です。
縮みは洗い方などで防ぐ事が出来るんですが、腰が抜けちゃうのはどうしようもないんですよ。
これってある意味、衣類の寿命を削ってしまっているんですね。
反面、ドライクリーニングは?というと、水洗いほどのさっぱり感はありません。
よく、油をとられるのでパサパサする、言われますが、水で洗った方がざらざらしますよ。
ドライクリーニングは形を維持したまま洗う事が出来るのが特徴ですから、そういったことは起こりません。
これが僕らがドライクリーニングをお勧めする理由。
同じように汚れが落とせても、長持ちするからなんですよね。
洗剤ってすごいでしょ。
どっちでも汚れを落としちゃうんですから。
それでも、完璧に落すというわけではないので、あまりにも片方の汚れがひどいときには、その汚れにあった方を選ぶんです。
汗汚れがあまりにもひどいなら水洗いを。
油汚れがひどければドライクリーニングを。
本当にひどいときの話なんですよね、落ちませんよ、っていう時は。
前にも書きましたが、もう一度おさらいを。
洗剤は適切な量を入れる必要があります。
勝手に量を調節してはいけません。
多くてもダメ、少なくてもダメ。
また、洗剤を入れないと、落ちた汚れがまた服に戻る現象が起きます。
必ず入れるようにしてください。
何でも水で洗うのは正しくありません。
洗いたい気持ちはわからなくもないですが・・・・。
汚れによっては、洗う順番というものがあります。
先にドライクリーニングをした方がいいものもある、という事は覚えておいてください。
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