まだまだ洗濯はブラックボックスなんですねえ。
皆さん、洗濯王子が出演した、踊るさんま御殿は見られましたか?
僕もようやく録画しておいたのを見る事が出来ました。
王子に事前に軽く話を聞いていたので、見ながらにやにや。(笑)
裏話って必ずあるもんですね。
実は今回の出演に当たり、王子は結構へこんでいたんですね。
芸能人の中に自分が混ざって話せるのか?という事もあったらしいのですが、自分が思っているよりも洗濯の話が出来なかったと。
もっと洗濯の変態度を伝えたかった、と本人が言っていました。(笑)
まあ、十分洗濯大好きの変態だと思いますが。(笑)
本人はもっともっと洗濯を愛していると伝えたかったんでしょう。
番組を見ていて、僕が感じたのは、ああ、王子無理だわ、という事でした。
というのも、洗濯ってまだまだ消費者の皆さんにはブラックボックスなんですね。
理由は分からないけど、こうなっちゃうの。
平気な時もあるけど、おかしくなる時もあるの。
その違いや理由が分からないの。
そんな風に見えました。
なので、王子が洗濯大好きの話をするよりも、洗濯に対する疑問や質問がばばっと寄せられるので、それに答えるしかなくなってしまうんです。
しかも、こだわっている人は、病的にこだわっていたりするものだから、そのギャップがさらに難しくしているんですね。
綺麗好きが高じて、細かい所にも目が行くもんだから、普通以上に気を使っていたり。
必要十分な知識の人の方が少なく、過剰か全く知らないかの二極化されているようです。
あまりにも病的にこだわっている人の話は、過剰すぎて話に入れませんし、まったく知らない人からは質問の嵐が飛ぶ。
王子はクリーニング屋さんですし、洗濯アドバイザー、正しい情報を伝える義務があるので、答えてしまうんですよ。
あれでは、自分の話をするのは難しかったともいます。
たぶん、王子もこれを感じて洗濯アドバイザーになったと思うんですが、洗濯の事を知らない人がものすごく多いんですよね。
クリーニング屋の僕らからすると、当たり前の話で、理屈や原理に沿っていて、疑う余地もない話なのに、なぜか消費者の間では空想的な話が信じられていたりする。
正しい洗濯の知識を知らないので、ダメにしている衣類が多い、と。
彼はこれを何となしたくて、洗濯アドバイザーになったんだと思います。
僕は思うんですが、実は洗濯の知識がないのではなく、衣類の知識がないんじゃないのかな?と思ったりしています。
衣類を見て、素材の違いや特性を知らない人が増えましたし、表面的なイメージで判断する人が圧倒的に増えました。
つるつるしている生地、とか、ふわっとしている生地とか、素材ではなく表面だけを見て判断する人が増えています。
また、洗濯をして、事故を起こしているのに何がおかしいか?わからない人もたくさんいます。
縮みや色がおかしくなるのはさすがに分かりますが、小さい縮みなどは気づかない人も多いし、何がおかしくなっていて何が正しいのか、分からないから過剰に反応してしまう人もいたり。
洗濯をすると、衣類のそれまでの事がすべてそこで出てきてしまうんです。
服本来の不具合だったり、着用時のへんな扱いだったり、汚れだったり。
それらが、トラブルとして表面化しやすいのが洗濯やクリーニングをした後で、どうしても洗濯やクリーニングが悪いように思ってしまうんですが、実はそれ以前に問題はあることが多いんですね。
そういう事が分からない人が増えてきたなあ、と思います。
すると、実は消費者に伝えるのって、洗濯の話ではなく、衣類の知識ではないのかな?と思ったり。
ブランドの話や、恰好の話、おしゃれの話ではなくて、もっと日頃の日常的な話、ですね。
そういうのが欠如しているんじゃないかな?と思ったりしています。
たぶん、消費者の皆さんの衣類の知識が向上すると、洗濯王子がテレビに出た時に質問攻めにされない日が来るのかな、と思います。
いつかそんな日が来ることを信じて。
僕らも発信をしていきましょう。
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