« 夏季休業のお知らせ。 | トップページ | そのアイロンのかけ方、プロ用ですよね? »

漂白剤は洗剤の上位版ではないんですよ。

ずーと気になっていたことがありました。
それはネットでもよく見かけるし、お店でお客様に言われたこともあります。


例えば、シミや汚れの説明をしていた時に。

生地の質やデザインなどを考慮した時に、きれいにするの難しいかな?と思う事があります。
その時説明をするんですが、出来ないなら自分で漂白するわ、と言われることがあります。


また、ネット上でも、汚れが落ちなかったので、漂白剤を投入、とか。
まるで洗剤の上位版みたいな扱いがされている事が多いようです。

洗剤の良し悪しって確かにあります。
落ちやすい洗剤もあれば、落ちづらい洗剤もある。
一言で洗剤と言っても、ベースになる界面活性剤にも種類があるし、それに付け加えられる助剤で効果も全然違います。

坊ちゃん石鹸で体を洗うとさっぱりしますが、ダウで体を洗うと妙にすべすべしてコーティングされたような感じになります。
あんな感じ。(笑)

洗剤の良し悪しはあれど、それと漂白剤は違うんですよね。
どう違うか?というと、メカニズムが違うんです。
落とし方が違うので、漂白剤は万能ではないし、洗剤で落ちなかったから漂白剤で落ちる、というわけでもない。


皆さん、この辺をきちんと理解されていないようです。

汚れの落とし方にはいくつか種類があります。

一つは、汚れを溶かして落とす。
水に溶けるものは水で洗い、油に溶けるものは油で洗います。
家庭では油で洗う事が出来ないので、洗剤がその役目を果たしています。


洗剤って、油と水の橋渡し役をするんです。
水の中に油が溶けるようになり、油の中に水が溶け込むようになる。
だから、水で洗っているのに、洗剤を使うと油汚れがさっぱりと落ちるわけですね。

もう一つ、色を破壊する、というものがあります。
こちらが漂白剤のそもそもの効果。
漂白剤は化学的な作用を利用して、色を破壊し、消してしまうんですよ。
色を破壊して綺麗にしているので、溶かして落とすようなシミには効果はありません。

よく洗って落とすだけ落として、最後に残った汚れ・・・・・、これが色なんですね、これを破壊するのに漂白剤を使うんです。
すると、きれいになる。


だから、泥汚れに漂白剤を使っても意味はありません。

あれ?でも、家で漂白剤使って落ちたよ?という方、いらっしゃるはずです。
実はそれも正しくて、これにもきちんとした理由があります。

それは純粋な漂白剤ではないからなんですね。
市販の漂白剤には洗剤の成分が混ざっています。
それが落としてくれているんですよ。


家庭ではきちんと理解して使い分けているわけではないので、出来るだけいろんな事が出来るように作りこまれています。
僕らプロ用は逆に混ざっていないで純粋な漂白剤の方を好んで使ってたりします。
意味を分かって使っているので、余計なものが入っている方が使いづらいんですね。

このように洗剤と漂白剤では、汚れを落とすメカニズムが違います。
そこをきちんと理解していないと、変なことが起こったりするんです。

漂白剤は色を壊すので、よごれやしみだけをこわしてくれるわけではない、という事。
生地の色も当然壊してしまうので、扱いを間違えると生地本来の色も壊れてしまいます。


怖いですよねえ。

みなさん、安易に漂白剤を使いたがりますが、その前にきちんと洗剤で汚れを落とすと、漂白することがぐんと減るんですよ。
やはり漂白はいいこともあれば悪いこともあって、しない方がいいものもあります。

家庭では限界がありますが、クリーニングなら洗剤で洗う事も、家庭では比にならない洗浄力を持っているので、何でも自分でやらずに、クリーニング屋さんに任せた方がいいものもあるんですね。

洗剤や漂白剤の知識、生地の知識を覚えると、じょうずに使い分けられるんですけどね。
ここを教えるのはなかなか難しい。

ワークショップ、やったりしようかな?(笑)
需要ありますか?(笑)

|

« 夏季休業のお知らせ。 | トップページ | そのアイロンのかけ方、プロ用ですよね? »

クリーニング」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 漂白剤は洗剤の上位版ではないんですよ。:

« 夏季休業のお知らせ。 | トップページ | そのアイロンのかけ方、プロ用ですよね? »