ぼくもいつ汚れたのか?分からないです。
お客様も、そんなこと言われても困るよね?と思っているとは思うのですが、どうしても聞かなきゃいけない、言わなきゃいけないことが僕らにはあります。
ここにシミがありますね?
とか
これ、いつつけたかわかりますか?
などなど。
聞く方にも理由はありまして、一つはお客様との確認のため。
もう一つは、原因がわかると、綺麗にするための参考になるからです。
お客様との確認をするのは、一度預かってしまうと、中には汚れやシミがあっても、クリーニング屋さんでつけられた、とおっしゃる方がいるからなんです。
クリーニングの仕事は綺麗にするためにしてるので、僕らが汚すような事は避けています。
万が一、何かの拍子に汚してしまっても、つけた時にその場ですぐ処置できるので綺麗にならない事はありません。
そもそも落ちづらい汚れって、基本的にものすごい時間が経過している事が多いので、ものすごく大半なシミでない限り付いてすぐなら落ちるんです。
でも、いくらこうして理屈があったとしても、お客さが理解してくれるとは限りません。
自分は汚していない!と思っているお客様からすれば、預けた時にお互い確認やしていない時点で、クリーニング屋さんでつけたんでしょ?と思うので、説明も言い訳に聞こえてしまいます。
なので、預かる時に気が付いたらいうようになっている、というわけなんですね。
ですが、ですよ。
そんな、汚れとかシミとか、最初から気付いてたら預ける時に話しますよね?
もしくは、付いたら慌ててクリーニングにお持ちになると思います。
いつもの通りに、クリーニングにお持ちになっているということは、シミや汚れがあることにそもそも気づいてないってことだと思うんですよ。
そこに、ここにしみがあります!とかいつつけたかわかりますか?って、酷だよなあ、と思うわけです。
ぼくも自分の服をクリーニングします。
仕上げていて、あっ、ここにしみがある、と思う事は結構ありますよ。
で、その時にこう思うんです。
気が付かなかったなあ。
いつ付けたんだろう?
プロでさえこの有様なんですから、よほど汚れに気を使っている方でなければ、中々気付かないのが汚れだと思うんです。
問題はここからで。
自分が気付いてないから他でやられた、と思うのか、気がつかないうちについたんだな、と思うのか、は大きな違いです。
気がつかないものなんです、体全身に意識を張っている事はできないから、自分の気がつかないところで、汚れているんです。
でも、それを認められない人は、不幸になるんじゃないか、と思うんですよね。
だってね?気付かない汚れを認められないって事は、いつも誰かのせいにして、疑心暗鬼にならなきゃいけないんですよ。
もし、本当に犯人がいればいいんです、でも、それが思い過ごしだったら…、疑われた人も嫌な思いをするし、自分もその人たちから嫌な目で見られてしまいます。
いい事ないんですよね。
服を着ているのは自分なので、一番服に近い自分が汚す確率が高い、そう思えると楽になるのかなあ、と思ったりします。
別に、汚れているから責めているわけでもないですし、クリーニング屋さんは綺麗にすることしか頭にないですしね。
誰でも服は汚します。
安心してください。
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