衣類は繰り返す。
クリーニング屋をしてるとですね、気付くことがあるんです。
あれ?これ何年か前に問題になった商品だよね?
どう言うことか?と言いますとね、何年か前に商品自体の問題が出て、騒ぎになった商品とかが、数年後に同じような商品で出てくることがあるんですよ。
例えば、ダウン。
ダウンは羽毛、水鳥の羽です。
脂や汚れがあるので、洗浄してからダウンに詰めているんですが、羽毛の洗浄不足で匂いが出る商品があったり洗うと脂がにじみ出てきてしまう商品があったり。
で、返品騒動になって大騒ぎして数年後に同じような商品が出回ったり。
合成皮革の劣化が問題になり、やはりこちらも弁償や返品騒動が起きて、合成皮革を使った衣類が作られなくなったなあ、と思っていたら、数年後にまた使われた衣類が販売されたり。
新しく販売されるときに、問題解決されていたら別に構わないんです。
しかし、ほとんどの商品が、前の問題を抱えたまま、新しく作られて販売されています。
僕らクリーニング屋さんは、数年前の記憶があるので、これ、また同じの作ったの?なんで?と不思議に思うんです。
繰り返すんですよ、なぜか。
問題になると製造をやめて、時間が経つとまた製造される。
本当に不思議です。
時には、その当時デメリットだったものが、新しくメリットとして宣伝されていたり。
消費者の皆さんは、新しい技術が開発された、いい商品が出た、と思ってしまうこともあるようです。
僕らクリーニング屋さんの方にはノウハウが積み重なっていきます。
見抜く目も鍛えられていきます。
それと同時に、恐怖もたくさん植えつけられていきます。
クリーニング屋さんを長年やればやるほど、怖いなあと感じるようになるのは、経験がそうさせているんでしょうね。
アパレルさんも勉強しているはずなんですけどね。
広告、宣伝は上手になってるけど、商品はそこまで変わっているのかな?と思う事も。
いい商品って、昔から変わらなかったりしますしね。
洗わなくてもいい衣類の開発を望む人がいらっしゃいます。
近い将来、そういう衣類ができるのかも、と期待する反面、広告や宣伝でごまかすんじゃないだろうな?と疑心暗鬼に…。
技術は一体どこまで進化しているのかな?
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