服の劣化を考える。
服も劣化します。
物ですから、いつまでも新品のままではいないし、落下していくのは普通の話です。
では、劣化とは何か?と改めて考えてみると、よくわからない人が多いんじゃないでしょうか。
例えば、今CMで流れている、洗うと服が傷む、みたいな話。
あの映像を見ていると、別に傷んでないけどな、と思うんですよ。
洗えばあのようになるのは当たり前、問題なのはそのままにしているからなんですね。
アイロンをかければ元に戻るんだもの、傷んでいるか、と言われるとそうは言えません。
生地って弾性があるんですよね。
伸び縮みをする。
クリーニングをすると、生地は元の形に戻ろうとします。
これは着用中に服に負担がかかり、本来の形ではなく、身体の形に服が伸びてしまってるんですね。
その伸びている服を洗うと、服は勝手に元に戻ろうとします。
汗や汚れがつくことで、生地が固くなり、伸びた生地が形作られてしまうわけです。
洗うと汚れが落ちることで、生地本来の柔らかさ、弾性力が回復し、元の形に戻る、という訳。
僕らクリーニング屋さんの常識でいうと、洗うと元に戻る、なんですよね。
ところが、生地が劣化してくると、その伸び縮みする力が弱くなります。
すると、伸びたら伸びたまま、になってしまう。
この辺りから服が落下をし始めていくと思うんですね。
端の方が破れてきたり、縫い糸がほつれてきたり。
弾性力がなくなってくるので、ダメージをそのまま受けてしまうんだと思います。
弾性力の弱くなった服も、アイロンを当てることできちんとした形に戻ります。
すると、また着ることができるようになる。
見た目も全然違いますからね。
傷む、劣化、など衝撃的なキーワードです。
CMのイメージ操作もあります。
騙されないで、とは言いませんが、あくまでもイメージで少し大げさなので、冷静に判断できるようにしましょう。
| 固定リンク | 0
「クリーニング」カテゴリの記事
- アイロンの掛け方の正しい説明。(2021.01.23)
- 一晩つけ置きする意味は?(2021.01.20)
- 洗浄力とは その2(2021.01.19)
- 洗浄力とは? その1(2021.01.18)
- ルームランプ、交換。(2021.01.17)
コメント