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水で洗うから縮むわけではないんですよ。

これ、何度か書いた話かと思います。
埋もれちゃっていると思うので、改めて書き直すことにしました。(笑)



服が縮むのは嫌ですね。
洗うと縮む、と思っている方、結構いらっしゃるかと思います。
消費者の皆さんには、縮むのは理解できないと思うんですね。
理屈というか、仕組みを知らないので、これは縮んだけど、こっちは縮まない、という経験から、洗濯やクリーニングがギャンブルのようになっている人もいらっしゃると思います。


いちかばちか、洗ってみるか!



縮まなかったらラッキー!



多いと思いますよ。
少し勉強をすると、水で洗うと縮むということがわかってきます。
知識って諸刃の剣で。
知ってしまうことで怖さが急に出てくることもありますね。


縮みにはいくつか種類があるのですが、今回はウール系の縮みについて。
ウール、カシミヤ、アンゴラ、アルパカ、これらは動物系の繊維で縮む原理は同じです。


水で洗うと縮む、と言われてきた人が多い繊維だと思います。
でも、真実は違う。

水で洗うと縮むのではなくて、縮むように洗ったから縮むのです。



ウール系の縮む原理はこう。


ウール系の繊維には人間の髪の毛と同じようにキューティクルがあります。
ウロコ状のものですね。
これが、水に濡れ、熱が加わると、一斉に立ってきます。
開くといったほうがわかりやすいかもしれません。
蛇の鱗が逆立つ感じかな?

この、鱗が逆立った状態で、揉まれると繊維が絡み、縮んでしまうんです。


これがウール系の縮む原理。


絡んで縮むので、一度縮むと元には戻りません。
縮み方の中でも不可逆的な縮みなんですね。
最近は直せる、というクリーニング屋さんもいますが、それはサイズ的な話で、ウールはニットが多いのでサイズは元の大きさまで戻せることが多いんです。
しかし、生地の表面は縮んで硬いし、ザラザラしてるし、元の生地とは全然違ってしまいます。



やはり水につけたらダメなんじゃないか!と思うかもしれませんが、水だけではこの状況にはならないんです。


ウール系が縮むために必要な条件は次の3つ。









揉み



この3つが揃うと縮むんですね。
この中の1つをなくすと、縮まないんですよ。


水で洗わなかったり、熱をかけなかったり、揉まなかったり。


ウールのセーターの洗い方の説明の中で、熱や揉みを禁止してることってよくありますよね?
その理由がこれなんですね。



水につけるから縮むのではなく、縮むことをするから縮む。


と言うことなんですよ。
クリーニング屋さんはこの原理を知っているので、縮ませるようなことはしません。
しかし、繊維の状態で、ほんの些細な条件でも縮むデリケートなものもあります。
ここがクリーニングの難しいところ。


ウールだから、となんでも同じと扱えない訳ですね。


僕らは、繊維の太さ、編み方、などいろんなことを考慮しながら洗い方を選びますからね。


ギャンブルで洗うくらいならクリーニング屋さんに頼んでほうが安全で確実です。
ぜひ、お任せください。

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