チェーン店にはチェーン店の理由があるんですね。
クリーニング屋さんの中では、個人のお店とチェーン店とで少しわだかまりがあります。
個人店が一方的にチェーン店に思うことがある、といった感じかもしれません。
チェーン店は品質が悪く、それがクリーニング業の悪い噂につながっている。
多分、この辺りが個人店のクリーニング屋さんが気になるところだと思うんですね。
洗っても落ちない、とか。
洗うと傷む、とか。
ドライクリーニングをすると傷む、とか。
そんな悪い噂の根源は大手チェーン店だと思ってるので、個人店の人たちはあまりチェーン店をよく思ってないんです。
たしかに、仕事の中身を見ると、個人店の手のかけ方は丁寧だし細かい。
大量に早く洗う事は出来ないので、仕上がるまでに時間はかかりますが、その代わり仕上がりはとても綺麗になります。
大手チェーン店は仕事がいい加減、そう思っている人も多いと思うんです。
先日、その大手チェーン店に勤めていたことのある人からお話を伺うことが出来ました。
受付ではなく、工場での勤務をしていた人。
品質の真実を知っている人ですね。
その人と話をしていて、そういう理由なのな?と驚いたんです。
僕が知っている大手チェーン店の仕事の仕方で問題なのは、とにかく洗濯機にたくさん品物を詰めること。
これでは汚れは落ちない。
なんでそれをするのか?わからなかったんですが、今回お話を伺う事が出来てわからました。
たくさん詰める理由、それは仕上がりに間に合わないから。
クリーニングの工場では、洗う機械よりも仕上がりの機械の方が数が増える傾向にあります。
それは、洗いはまとめて洗えますが仕上がりは時間がかかってしまうため、同じ数だと生産能力に差が出来てしまい、途中で詰まることになる。
なので、仕上がりの機械の数を増やして、洗いとバランスを保つようにしています。
普通なら問題がないのですが、大手チェーン店の場合、仕上げの仕方が少し僕らと違うため、仕上がりの方が多くさ上がる傾向にあるようなんですね。
つまり、洗いの方が間に合わなくなる、という現象が起きてしまうらしいんです。
このせいで、洗いの方は急いでたくさん一気に洗わなければならず、まとめて詰め込む仕事になってしまう、との事。
なるほど、そういう理由だったのか、と納得しました。
聞いて見なければわからないことはたくさんあります。
彼らには彼らの理由があって、本来の目的は別にして、考えた結果の仕事なんだな、と。
まあ、これがいいか悪いかはまた別の話ですが。
個人店のうちだったら、それなら仕上げの方を調整すればいいんじゃね?と思いますが、クリーニング代との問題もあるんでしょうね。
薄利ですからたくさん処理しないと稼げませんから。
いろんな理由からこの選択をしたってことなんでしょう。
クリーニング屋さんも本当に様々です。
中を知ると、本当にそう思います。
こういう話が消費者の方に知られるようになり、クリーニング屋さんを選ぶ時の参考になるといいのかな、と思います。
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