その服の汚れは?
服の汚れ具合を見ると、いろんなことが読み取れます。
洗わないで長く着用したな、というのもわかりますし、洗っているはずなのに汚れ具合が多いな、と感じることもあります。
汚れの落ち方は、付き方や年月に比例をするのでどのようにその汚れがついたか?はとても大事。
なので、あまりにも不自然な時は質問をするんです。
1シーズン、ずっと着てたから、と自分のせいのように語るお客様、結構いらっしゃいます。
汚れがひどいのはそのせいだ、と。
たしかに、休ませないでずっと1シーズン着ていると、たくさん汚れます。
でも、いくら汚れると言っても限度がある。
例えば、ものすごく真っ黒にはならないし、生地が逆立ってたり、傷んでたりはしません。
そのような状態になっている時は、大抵他の理由があります。
実は一年着っぱなしではなくて、もっと長く着ていた、とか。
三年、四年、なんてのは序の口で、長い人で10年という人もいらっしゃいます。
そういう人に共通しているのは、買った時に、洗ってはいけない、と間違ったメンテナンスの仕方を教えられていたりします。
汚れない服はないので、洗わないと汚れのせいで傷んで行くのに、洗わないでくださいってどれだけ無責任な説明をしているんでしょう。
疑いたくはないですが、洗わない事で服を早く傷めて、新たに買い直させる手法のようにも見て取れます。
きちんと一年に一度は洗っているのに汚れがひどい、という人は、洗ったのに汚れが落ちてなかった事も考えられます。
クリーニングに出してました、と聞いた時はさらに詳細にお話を聞きます。
前回クリーニングに出す前はどのくらい着用したか、とか。
どのようなクリーニング屋さんを利用されてたか、とか。
そこでクリーニング屋さんが原因のケースもありますね。
これもたまに言われるんですが、クリーニング屋さんからビニール袋にかぶさって返ってくると、きれいになったもんだ、と思ってる、と。
まさか、きれいになってないとは思わないって。
アイロンをかけてない服でも、袋をかぶせてしまうとクリーニングをされてると思ってしまうらしいんですね。
もし、この心理を利用して適当にクリーニングをしている業者がいるとしたら、それはそのクリーニング屋さんが相当悪い。
そんな悪意を持ったところはないと信じたいですけど…。
こんな感じで、お話を聞いていき、どうしてこの汚れになったのか?を探っていきます。
汚れを落とすことも目的の1つですが、もう1つ目的があるのは、お客様が責任を感じないようにするために。
真面目なお客様ほど、自分の着方が悪いからだとか自分のせいだと思い込んでしまいます。
通常の着用の範囲なら何も問題はないですし、商品に問題のあるケースもあったりする。
そして、クリーニングのに問題があったりする事もあります。
クリーニングで悩んでいるお客様の中には、自分で背負い込んでしまう人もいるので、お話を伺って適切なアドバイスをしたいな、と思っています。
服の悩みが1つでも減ってくれるといいなあと思っています。
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