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2019年6月

きのう何食べた、ロス。

とうとう終わってしまいました。

今期、最高のドラマだったと個人的に思う、きのう何食べた。

深夜枠でありながらかなりの人気だったようです。



録画して時間に余裕のある時、周りが騒がしくない時に最終回を見ました。



ゲイのカップルというのを忘れるくらい、温かいドラマでしたねえ。

性別を超えた、人と人の愛情や優しが詰まっていました。



実は最終回を見る前からロス気味でして。

続編をしないかなあ、と本気で思っています。



人は生きていれば多少なりとも不満や愚痴も出ます。

喧嘩もします。

やっちゃいけないことをやる時もあるかもしれません。


ドラマの中で、さりげない仲直りの仕方を見たり、自分の気持ちを素直に言ってみたり、それに自己嫌悪してみたり、で、その自己嫌悪の理由が相手のことを思っていたり。

一言で、素直に生きれるとこんなに幸せを感じるのかなあ、と思います。


まあ、リアルではそんな簡単にはいかないですけどね。(笑)

翌朝、さっぱりと前日の怒りを引きづらない、なんてできる人とできない人がいると思うし。

その辺は理想込みで。(笑)



いやー、いいドラマだったな。

で、いい役者さん達だったな。

役者って本当にすごい!!!


いま、本気でBlu-rayBOX買おうか悩んでます。(笑)

ハマったなあ。(笑)

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服の品質を決めるのは誰?

世の中、いろんな人がいます。

職種の違い、立場の違い、各々いろんな違いの中でみんな生活をしています。

すると、価値観も微妙に違ってくるんですね。


たとえば、アパレルとクリーニング。

同じように衣類を扱っている業種ですが、製造している人たちと、それを洗ってメンテナンスをしている人たちでは、見ている位置が違うので価値観もかなり違います。


良いものとしているものが全く違うことを感じることはよくある話。



アパレルでいい服とされているものが僕らから見たら悪いものだったりすることはよくある話。


僕らクリーニング屋さんがいいと思う服は、変化のない服。

縮まない、風合いが変わらない、色合いが変わらない、これらをいい服と呼びます。

細かく書きましたが、要は最初のままの状態を長く維持できるものがいいものなんですね。


当然、長く着ることができます。


逆に、これらに問題のある服は、長持ちしません。

縮む、風合いが変化する、色合いが悪くなる。

こんな風になる服は、次にまた着ることが出来ないでしょ?

だから、長持ちしないんですよ。



変化するのは洗ったからじゃないの?


そう思う人もいますよね。

これがまた違うんです。

服ってね、化粧してるんですよ。

それも、服によってはかなりの厚化粧。


同じように洗っているのに、片やほとんど変わりがないのに、もう片方は洗う前と風合いが変わってしまってる。

これ、後者の方は化粧が取れて素肌があらわになった、という事なんです。


元々がこういうものなのに、柔らかくなる薬品を使ったり、強引に染料を乗せたりして、見栄えを良くしてしまってる服があるんですね。


で、これらは洗いに耐えられるように出来てないので、余分なものは落ちてしまう。

残ったのが本当の姿なんです。


クリーニング屋さんはそういう服をたくさん見ています。



見栄え良く売られていたり、綺麗な店舗で売られていると、わからないんですよね。

商品もちゃんと作られていると思ってしまう。

でも、中にはそうでない商品が沢山あります。


昔はこんな商品はなかったんですけどねえ。

よほどの粗悪品、意図的な粗悪品以外、こんなのは無かったんです。

というのも、アパレルも僕らと同じような価値観があったから。


服は、着て、洗って、また着る。

このサイクルができて初めて服となります。

着て洗うことが出来ないのはダメなんですよ。


だから、昔のアパレルは、洗ったときのことも考えて、変化しないようにしっかりと作り込んだんです。


ところが、大量販売になり、製造から出荷までのサイクルが短くなり、流行を追うようになってから品質にばらつきが出始めました。


消費者のみなさんもそれに慣らされてしまっているんですよ。



今、服なんて1年、2年着られればいいよ、と思ってる人、結構いますよね?

それ、本来はおかしいですからね。

もっと長く着ることができるだけの品質は作れるはずなんですよ。

みなさん、いつのまにか、服ってそういうものだと思い込まされてきてしまったんですよね。



今日来たお客さんも、いつも利用しているセレクトショップの服の品質が落ちてると言っていました。

セレクトショップの店長さんも、いま高い服は売れないんだよ、とはっきりというと言います。

安い代わりに品質も当然落ちる。

でも、あまりにも酷いものは扱えないので、なるべくその値段の中でいいものを選んでいる、と話してたとか。



ねえ、服が難しい時代になってきました。

いい服がないから安いもので済ましているのか、安い服を皆さんが求めるから、そういう服ばかりになるのか。


真相はどっちなんでしょうか。




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洗濯機の進化、洗剤の進化…?

この20年でいろんなものが変化しました。

クリーニングや洗濯でいうと、洗濯機の進化や洗剤の進化をあげる人がいます。


クリーニング屋さんは特に目立った進化はないと思うんですよね。

いや、あるか。

この数年で驚くような洗剤の開発が進んだりしましたね。

とある洗剤メーカーのものなので、まだ業界内でメジャーと言うほどではないですが、いずれ誰もが知るものになるような気がしています。



先日、チョウさんがお店に来まして、話をしていました。

新しく洗濯機を買ったんだけど、と。

で、こんな話をされるんですよ。



久しぶりに洗濯機を買い換えたのに、何にも変わってねえ。



さすがチョウさん、鋭い事を言います。

そう、洗濯機の進化、洗剤の進化の話をする人がいますが、実はあまり変わってはいないんですよね。

新しい技術ができているわけではなく、洗濯機も特に変わってはいません。

だから、汚れ落ちも昔と大して変わっていません。

せいぜい、今まで洗面器で押し洗いをしていたようなものを、全自動のプログラムに組み込んだくらい。


洗剤も昔からあるものなので、特に代わり映えはしていません。



じゃあ、何が変わったのか?



一番変わったのは、消費者の中の常識じゃないか、と思うんですよね。



クリーニングで言えば、汚れたら洗う、だったものが着る前に洗うに変化したり。

しわくちゃのシャツをそのまま着ていられる人が増えたり。

何年も洗わないで着ている人が増えたり。


クリーニングすると服が傷む、なんて言うのもこの20年で変化してきたことの一つです。



なんでこのように変化したのか?

色々考えてみたんですけどね、これからと言うのが一つ思い当たるんですよね。


それは、広告、キャッチコピー。



みなさん、これに惑わされる人が増えたんだろうな、と思うんです。


たとえば、わかりやすいので言うと、ノンアイロンのシャツ。

形状記憶のシャツと言う人もいますね。

このシャツ、洗ったまま干していればアイロンがかかったようにシワが取れてなくなるので、クリーニング代がかからない、と評判がいい。


この、形状記憶に騙されるんですよね。

形状記憶という言葉から連想して、永遠にこの加工が効いているものだと思ってしまうし、本当にアイロンがいらない服だと、しわが伸びる便利なものだと思い込んでしまってるんです。



実際は、10回も洗うと加工が取れて、しわが伸びなくなります。

あとは普通のシャツと同じで洗ったままだとしわが付いたまま。



また、洗剤の広告、洗濯機の広告も毎年過激になっていきます。

すげー技術が開発されたかのようなキャッチコピー、映像、いろんなものを駆使して、まるで自分で簡単に洗えて、それがクリーニングと同じかそれ以上きれいになるような演出をしている。

それを信じて洗う人も多いんじゃないかと思うんですよね。


で、実際は、というとさほど代わり映えがしなかったり。


以前、とある洗剤メーカーが画期的な洗剤を作ったと発表したことがあって。

分子レベルの説明に、これが本当ならすごい発明だな、と思って少し興奮していたんですが、仲間の1人がその洗剤のテストをしてみたら、記者会見の時のような洗浄能力が見られなかった、と言うことがありました。


各メーカー、毎年新製品を投入しなければならないので、過剰に演出する必要があるのはわかります。

しかし、ここまで盛ってしまうと、それはもう本当ではなくなってしまうと思うんですけどね。


こんな感じで、宣伝、広告、キャッチコピーを信じた結果、消費者の中の基準がおかしくなっていったんだと思うんですね。



汚れているのに気づかなくなってしまったり、しわのまま着ていても何も思わなくなってしまったりしています。



そう、今の日本は衛生がかなり低下しているんですよ。

汚いんですよね。


でも、不思議なのはみなさん綺麗好きなんです。

綺麗でいたいと思うから常に洗っていたいんだけど、洗えてない、綺麗になってない、でも、それに気付いてない、と言う不思議な状態になっています。


冒頭の話に戻ると、洗濯機が進化したんじゃなくて、洗剤が進化したんじゃなくて、綺麗がわからなくなって、しわが気にならなくなった、と言うことなんですね。



洗ったから綺麗だろう。

ノンアイロンだからしわは取れてるだろう。


周りをみてください、しわくちゃな服を着ている人、たくさんいます。

匂いのする人もたくさんいるらしいですよね、今。


でも、その人たちは、しわのまま着ていると言う意識はないんです。

汚れていると言う認識もないんです。


この20年の大きな変化は、消費者の意識が誤魔化されてきた、と言うことなんですよね。


昔と今は消費構造も全く違います。

服も既製品を買うのが当たり前の時代ですから、服の構造なんて考えたこともない人の方が多いですしね。

ましてや素材なんて全くわからない人が多いと思います。



これからの20年はどう変化するのか。



僕らの子どもの時代ですからね、出来る限り、きちんとしたものを伝えたいなあと思います。

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クリーニングは贅沢品なの?

クリーニングって贅沢品になってしまったんでしょうか。



最近、そんな書き込みをちらほら見かけます。


服は自分で洗うもの。

自分で洗えるものをクリーニングに出すのは贅沢だ。


こんな話のようです。

クリーニングが家庭での洗濯の延長なんでしょうね。



先日なんか、こんな投稿を発見。

クリーニング屋さんに行くと、店員さんから、こんなの自分で洗えるのに、と言われる、と。

贅沢ねえ、と言われて嫌な気分になった、という書き込み。

この店員さん、何を考えているんですかね?

その服に対する思いはお客さんしかわからないのに。



自分で洗えないものをクリーニングしてもらう、こういう利用の仕方もありますね。

でも、それだけがクリーニングの利用の理由ではないんですよ。



人に会う場所に着ていくものはきちんとアイロンをかけたものを着ていきたい。

そういう理由もあります。

また、家で洗うよりも綺麗になるから、そういう理由もあります。

この服を大事に長く着たいから、そんな理由もあります。



どんなブランドの服でも、洗ったままシワの付いた状態で着ていたらかっこ悪いです。

誰が見ても買った時の値段の服には見えません。


また、ファストファッションの服でも、きちんとクリーニングをすると綺麗に着ることができる。


しかし、問題はこのきれい、かっこいい、シワがない、というのが人それぞれだという事。

そして、この20年でその感覚が随分曖昧になってきたなあと感じています。



僕がここでこうして書きます。

すると、たまに読んだ人の中で、家で洗っても普通に着れるけどね?という人がいます。

中には10年も着ているけど全く変わらない、という人もいました。


 そんなわけない。

服は必ず劣化するんです。

変わらないまま維持できるはずがないんです。

それは、クリーニングも同じで、僕らはその劣化をいかに遅らせるか、いい状態を維持するか、を考えながら洗っています。



他人の、平気、とか普通に着れる、ってすごく曖昧です。

おかしくなっているのに気づける人はそんなにいないのが現実です。

みんな、平気と思い込んでる。


ノンアイロンのシャツ、効果が消えているのに、しわがないと思い込んで着ている人、沢山いらっしゃいます。



たしかに、昔はクリーニングは贅沢品でした。

そもそもクリーニングなんて仕事がなくて、新しくクリーニングが出来た時には贅沢品。

それから、経済が発展していって、衛生に気を使うようになり、クリーニングは当たり前のものになっていきました。


そして、いつのまにか、また贅沢品に戻ろうとしている。

なんかおかしな話ですよね?

それって、日本そのものが、戦前のような不衛生な時代に戻りつつあるんじゃないか、そんな不安をよぎります。


一見、文明の進んだ国なんですけどね、こと衛生概念については少しまずいことになっているような気がしています。



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外国人の雇用問題。

NHKで放送された内容が波紋を呼んでいるようです。



とある繊維関係の工場で、不法に労働を強いられている外国人がたくさんいるらしい。

中には、余りにも厳しい環境で倒れてしまった人もいるとか。



瞬く間にネット上ではその会社を特定し、広め、いろんな書き込みが起きています。

どうも、その会社の特定も間違っていたようで、工場を貸していただけのところに苦情が殺到している模様。

一旦落ち着いて様子を見たほうがいいような気がしますね。



外国人を雇用する会社は結構あると思います。

クリーニング屋さんの中にも、外国人をわざわざ本国から呼んで、働かせているところがあります。


多分、どこも同じ理由からだと思うんですけどね、一番の大きな理由は、安い労働力の確保、だと思うんですよ。

安い賃金でたくさん働いてくれる人材が欲しい。


日本人は募集してもなかなか集まらないので、外国人を、という話をも聞いたことがありますしね。



こういう企業に多いのが、安い商品を大量に作っているところが多いと思うんです。

クリーニング屋さんで外国人を雇用しいるところもそう。

大手チェーン店で、たくさん品物が集まるんだけど、人手不足。

時給を上げれば人は集まるけど、そんなに高い時給を払うことは出来ない。


まさにブラック企業そのものです。



外国人を雇っているところが全部そうか?というと実は違います。

きちんと派遣してくれる会社を通して、研修をさせた外国人を雇っているところ、普通にあるんですよ。

そういうところの外国人の給料は普通にもらえているようです。

日本人と変わらないような時給でも外国人を雇う理由は、外国の方は働く事に貪欲だから、と聞いたことがあります。


稼ぎたいので一生懸命、下手な日本人よりもよく働いてくれる、と外国の方をわざわざ呼んで雇用する人もいるんです。



今回のNHKの放送では、見ていられないほどの劣悪な環境で、視聴者が怒りを覚えるほどのようでした。


とある地方のブランド品を扱う工場のようで、そのブランドそのものの不買運動になりかねないと、そんな騒ぎにもなっていましたね。


こういう話が出ると、その業界、そのブランドが全て悪いもののように捉えてしまう人がいますが、その工場、その会社が悪いだけなんですよね。

みんな普通に一生懸命頑張っていますからね。


だいたいそう。

みんな頑張っているのに、ほんの少しの悪い奴らのせいで、みんなが悪いと思われる。



頑張っている人たちが報われる世の中になってもらいたいですね。

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やって見ないとわからないことがあります。

クリーニング屋さんの機械は、基本的に服にダメージを与えないように配慮されて作られています。

しかし、どんなに配慮していても、その規格から外れる商品があるのも事実な訳で

そこを工夫しながら洗うのが僕らクリーニング師の仕事の一つ。


経験から、事前にその規格から外れたものと分かる時があります。

そういう時は、別で洗ったり、機械ではなくハンドアイロンで仕上げたりするんです。



先日、とあるワイシャツをお預かりしました。

事前にご相談がありまして、ボタンが普通のものより厚いので割れるんじゃないか、とのこと。

確かに厚手のボタンは割れる事があるのですが、そんなに頻繁に割れるわけではないので、普通に対応できるんじゃないかな、と考えたんです。



ところが。



お預かりしてみてみると、僕の想像を超えていまして、ちょっと危険。

ボタンが割れる可能性があるなら、と、ハンドアイロンでの手仕上げに変更してお届けしたんです。



ハンドアイロンで手仕上げになると、クリーニング料金もかなり上がります。

日常的なクリーニング料金とは言いづらい料金になってしまうんです。


お客様と相談をしまして、機械で試しに仕上げてもらえないか、と。


ボタンの割れる可能性をお伝えして、予備のボタンをあらかじめたくさんお預かりしておくことで、試してみることに。


そして、機械でプレスをしてみたんですよね。



最初、これはいけるかな?と思ったんです。

でも、よく見ると、ボタンの端っこがかすかに欠けている。


その欠け方がいやらしいんですよね。

全部割れるわけではないんです。

1枚のシャツで、一個か二個、よく見ないとわからないレベルで欠けている。


クリーニングの仕事をしていると、ボタンが割れてしまうことがたまにあるのですが、その時の割れ方とちょっと違うんですよ。

普通は、もっとはっきりと割れるものなんです。

欠けるにしてももう少し厚く欠けるのでパッと見てすぐわかる。


でも、今回のは、じーっと見てみないとわからないほどのかすかな欠け。



もうね、内心、チッキショー!ってな感じです。

やり方を工夫すれば欠けないんじゃないか、向き?位置?何かしらの工夫で完璧に機械仕上げが出来るんじゃないか?

なんなら、最初から上手くやれたんじゃないか?と思うくらい、だったんです。



ボタンは交換をすればいいんですが、手仕上げだと日常的にクリーニングに出すのは難しくなるので、なんとかしたいんですよねえ。



厚手のボタンでも大抵のものは平気なんだけどなあ。

あー、くやしい。



でも、クリーニングの仕事って、こういう試行錯誤が割と多いんですよ。

それは、服がそれぞれ全部違うから。

大まかなくくりでまとめて洗ったりしますが、それに合わない品物もあります。

洗う前に見分けて、適切な洗い方をしないといけないんですが、その目を養うのも、いろんな失敗を繰り返してきて、身につけてきた技術だったりします。


今回も、色々試行錯誤をすることで、また新しい技術を発見できると信じで、もう少し頑張ってみようと思っています。


やって見なければわからない事ってありますからね。

頭使いながら挑戦します。

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どうやって保管しているの?

クリーニング屋さんにはいろんなサービスがあります。

最近は保管サービスをしているクリーニング屋さんが結構あるんです。


保管サービスが始まった頃は有料でしたが、今は無料で預かる所が多いみたいですね。



さて、その保管。



どうやって保管しているか?わかりますかね?

実はクリーニング屋さんに寄って結構違いがあるんです。



保管の仕方は主に三つ。



一つ目は、洗わないでまとめて保管。

衣替えが終わった頃から徐々に品物を洗って仕上げていくタイプ。




二つ目は、洗ってから保管。

こちらも忙しいのが落ち着いてから仕上げをし始めるタイプ。



三つ目が、洗って仕上げて保管。



主にこの三つを保管と称してやっています。

この三つの中で、一つだけまずいものがあるんですよね。



それは一つ目の洗わないで保管。

これねえ、保管しているのがクリーニング屋さんからお客さんのうちかの違いで、あまり意味がないんですよね。

せっかく早く洗ってもらおうと出しているのに、洗わないで保管をされてしまうと、落ちる汚れも落ちづらくなってしまいます。

虫食いなどの被害が出ないように、注意をしているとは思いますが、汚れたままの保管はやはり良く無いですよね。



やはり基本は洗って汚れを落としてからの保管なんですよ。

もちろん、そのまま仕上げて保管でもいいです。

最後の二つに関しては、汚れを落としてから保管をしているので、あとは仕上げのタイミングだけ。

忙しく無い時期に仕上げをするのか、仕上げて保管をするのかの違いなので、この二つに関しては特に問題はありません。


クリーニング屋さんも生産能力に限りがあるので、一番品物が集まる衣替えの時期に、毎日預かったものを洗って仕上げるのは正直困難なんですね。

でも、だからといって、洗わないで置いておくわけにはいかない。

幸いにして、洗いと仕上げでは、洗いの方が生産能力が高いので、洗って汚れを落とす事は出来る。

汚れを落としておけば、虫の被害やカビの被害がなくなるので、安心できますしね。



何年まえでしたか、ネットで詰め放題でたくさん品物を集めて、返せなくなって大騒ぎになったクリーニング屋さんがありました。

お客さんがわざわざそのクリーニング屋さんまで足を運んで話をしにいった時に、洗ってないまま袋に詰めて倉庫に積んでいて、返して欲しいといっても今すぐには出せない、といったことがありました。


おそらく、そのクリーニング屋さんは、保管期間中に徐々に洗っていって最終的に間に合うようにクリーニングしようと思ったんでしょう。

しかし、想定以上に品物が集まってパンクしてしまったんだと思うんですよね。



保管サービスをしてくれるクリーニング屋さんはありがたいんですが。

表に書いてないだけで、昔からやっているような個人営業のクリーニング屋さんは春に預かったものを秋にお届けとか、普通にしていたりするんですよ。

で、じつはこっちの方が、安心だったりします。

それは、先ほどの三番目、洗って仕上げて保管をしてくれているからです。


では、なぜ仕上がっているのにお届けしないのか?


それは、洗う方が先決だから。

急ぐ必要のないものなので、仕事が落ち着くまで預かっておいて、今はとにかく洗って仕上げることに集中したい、と言うのがあるんですよ。


たくさん集まるこの時期は、お客さんに品物を返すのも、気をつけないと間違ってしまいます。

急がないものであるなら、こちらがじっくりと確認できる時期にお届けさせてもらえると助かるわけですね。


結果的に、保管サービスのように預かってもらえる、と言うことになります。



保管サービスをご希望の人は、個人経営のクリーニング屋さんを上手に利用してみてはいかがでしょうか?

きちんと季節前に引き取っていただければ問題のないところも多いですから。


これも上手なクリーニング屋さんの活用方法です。



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町田 玉川虎屋さん

7月に出張に出掛けることになっています。

その時にお土産を持っていくんですが、今回は何にしようかな?と。


青木屋さんの武蔵野日誌、あれ評判がいいんです。

でも、すでに何度も持って行っている。


他もあらかた持って行ったので新規開拓をしなければ、と今日は町田にやってきました。



玉川虎屋さん




和菓子屋さんです。

こちら、玉川学園前の虎屋さんと同じように、まちだシルクメロンを使ったお菓子を扱っています。

で、顔を出してみました。



いい感じのお菓子がたくさん売っています。

次回のお土産は、ここかな。(笑)


東京に住んでいると名物はないと思いがちですが、探すと結構あるんですよ。

どの業種の人たちも頑張っていますね。

負けてらんねえな。

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爆弾騒ぎ。

いやー、昨晩は驚きましたね。

まさか、中河原で爆発物騒ぎが起きるなんて。

何が起こったのか?現場に近いほどよく分からないもので、最初の頃は不安でした。



仕上げが終わった頃だったでしょうか、なんか警察車両が沢山やってきている、とうちの家族が。

最初は、何か事件だろ、くらいの話をしていたんですよね。


するとそのうち、道路を封鎖し始めるんですよ。


関戸橋から中河原駅あたりを全部。

で、歩道橋もも封鎖しているんです。


警察官だけが沢山集まって慌ただしく動いてて、駅から会社帰りの人たちが帰ってくるけど、道路は渡れない。

これは単なる事件ってわけではなさそうだな、と思っているところに第一報が入ってきました。



歩道橋のあたりに不審物が置かれたらしい。

爆発物の疑いがあるらしい。



この平和な中河原に爆発物?

何の目的で?

全く意味がわかりませんが、警察はどんどん集まってきます。

と同時に、野次馬も集まる。

本当の爆発物なら人も遠ざけるはず、そこまで人払いをしていないところを見るとまだ危険かどうかの判断は付いてないんじゃないか?なんて見ておりました。


通行止めだから車が一切通りません。

静かな時間が過ぎていき、2時間後くらいでしょうか。

何やら放送が。


歩道橋で不審物が見つかったと通報がありしたが、不審物ではありませんでした、ご安心ください。



無事、解決したようです。

ネット上にもまとめサイトが出来てたり、数時間ですが話題になったみたい。


とりあえず、良かったですね。

やはり、平和が一番です。

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撥水スプレーを使う時は。

家で何でも出来るようになりましたが、安易に使うと危険だよ、というお話。



梅雨時期に入り、また、夏前ということで防水加工を自分でする人がいます。

防水スプレー、撥水スプレーを買ってきて自分で吹き付けるやつです。


今一度、おさらいを。


ここでは何度も書いていますが、防水スプレーというものは本来ありません。

市販されているものは全て撥水スプレー。

防水と撥水の大きな違いは、水を完全に遮断するかどうかの違いです。


防水は水を完全に遮断しますが、撥水は水を弾くだけ。

撥水は時間が経つと染み込みます。


防水をしようとするとゴム引きにするなどしないとダメて、後からの加工は無理です。


わかりやすく、イメージ良くするために、防水スプレーとして売っているんだと思います。


という事で、みなさんがやろうとしているのは防水加工ではなくて、撥水加工、はじくやつだという事を覚えておいてください。



さて、本題。



この撥水スプレー、使い方を間違えるととても危険です。

スプレーの裏には使い方の注意でこう書いてあるはず。



屋内、締め切った部屋の中での使用はやめてくたさい、と。


そう、屋内や締め切った部屋の中で使ってはいけないんです。

その理由は、撥水剤を吸い込んでしまうから。

吸い込むと、最悪窒息してしまうんです。


肺には肺胞があるのは子供の頃に習ったと思いますが、そこに撥水剤がコーティングをしてしまうんです。

で、呼吸ができなくなる。


クリーニング屋さんの中でも、毎年、吸い込んでしまう人がいます。

慣れてくると、このくらい平気だろう、とやってしまうんでしょうね。

慣れてきた時が一番危険ってやつです。



最近、新聞やネットで撥水スプレーの注意喚起をよく見かけるようになりました。

その手の事故が増えているのかもしれませんね。



ただ、スプレーをかけるだけ。

誰にでも出来るし、簡単だと思うと、注意書きなんて見ません。

でも、スプレーをするのは簡単でも、してはいけない事とかやはりあるんですよ。

物によっては火気厳禁のものもあるし、撥水スプレーのように換気を十分にしながらでないと危険なものもある。



宣伝や広告では何でも簡単に使えるように見せてますけど、やはりきちんと使わないとどんなものでも危ないのは間違いない。



これから、靴や傘、キャンプ用品などいろんなものに撥水加工をしたい状況が出てくると思います。


使う時にはよく注意書きを読んで、気をつけながらご使用ください。



服に撥水加工をしたい時は。



自分でもできますが、クリーニング屋さんに頼むとより強い効果が期待できます。

撥水加工はスプレーしただけではダメなんですよ。

その後の作業をしっかりすると、より水を弾いてくれるようになります。


これは完全に道具のおかげですね。

プロの道具はやはり便利ですごい、という事です。

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リアルであったからできる話もあります。

プライベートで人と会った時に、クリーニング屋と知るとこんな質問をされることがあります。



どこのクリーニング屋さんがいいですかね?



同じ地域に住んでれば、うちあるけど?(笑)という話なんですが、そもそもこういう質問をされる方はうちからは遠いところに住んでいたりします。

その遠いところに住んでいる僕に質問をする、と言うことは、割と大きめなクリーニング屋さんで良いところないですか?という質問だと思うんですよね。


この手の質問をプロにすると、プロはとても困ります。(笑)

というのも、この程度でいいよね、という風には答えられないので、となると品質がかなりいいところを推薦するようになる。

すると、お値段もリーズナブルでなかったりして、その方の望んでいるクリーニング屋さんを紹介出来なかったりするんですね。


仕方ないですよね、うちら、そんな適当に仕事をしてないので、この程度でいいや、なんて出来ないんですから。



他にはこんな質問をされる事もあります。



うちの近く、◯◯クリーニングさんがあってそこに出しているんだけど、どうですか?



小さな個人店なら全く存じあげないこともあるので、知りません、と素直に答えるのですが知っているところの場合も当然あるわけで。


僕ら、クリーニング業界に長くいるとそれなりにいろんな情報が入ってくる。

どんな仕事をしていて、どんな経営方針かも知っていたりします。


無責任に、大丈夫じゃないですか、と言って仕舞えばいいのかもしれません。

でも、なんか引っかかりますよね。


クリーニングで、服も変わるしその後のもちも変わりますから。

大事な服だろうと思うと、奥歯に物が詰まったような言い方をしながら、もごもごと話をしています。


リアルで聞いてくれるから話せる話もあるんですよ。



今、どんな商売も、店を飾って、対応を丁寧にして、おしゃれな宣伝をして。

洗練されたような店が増えていますが、中身って本当にそのままだと思いますか?

見せているものと中身が違うケースって当然ありますよね。

と思えば、見た目通り素晴らしいお店もあるわけで。


これを判断するのは外からは難しくて、業界の中にいるから知っている、という事もあります。



うん、何か気になることがあったら直に聞いてください。

それが一番かなあ。




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地震速報に驚きましたね。

急な地震速報と津波注意報にビックリしました。


かなり広範囲で揺れたし、津波注意報も広範囲に出ていたし。



昨晩は新潟の方の友達の安否確認がずっと続きました。

幸いにも、被害にあった方はいませんでしたが、海の近くで避難をされた方もいてら海側からすごい音がしてる、と聞いた時はゾッとしましたね。


土地勘がないから、どのくらい危険な場所にいるのか?とか全くわかりませんからね。

とにかく連絡を取らないと始まらない。

でも、幾度も経験した大きな地震で、迅速に連絡を取るようになったし、返信ももらえるようになりました。

直接の電話ではなく、LINEなどのメッセージでのやり取りが有効だとわかっているので、主にそれでのやり取りです。


現地が停電している可能性もあるので、地震のニュース、津波のニュースのスクリーンショットを撮って共有したり。


こんなのに慣れてはいけないんだけど、地震の経験と共にうまく立ち回れるようになってきたんだな、と思います。


まだ余震が続くようです。

引き続き、気をつけていきましょう。

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クリーニングの話をしました。

チョウさん宅の宴会の終わりに、いろんな話をしたのですが、そこでクリーニングの話をしまして。


ワイシャツの話をしたんですよね。


やはり、日常に着ているものだから興味があるらしく、前のめりになって話を聞いてるので、みんな困っているのかな?と思ったりしました。



そもそも、クリーニングに出すほうがいいのか、自宅で洗っていいのか、みんな迷うと思います。

形態安定のシャツも出てますから、アイロン掛けも必要ない、と思ってるんですよね、皆さん。


皆さん、形態安定に期待をしすぎ。


売り始めの頃は、形状記憶シャツとか言って売り出していましたが、今は形態安定に変わってきましたかね。

そりゃそうです、形状を記憶しているわけではないし、永久に続くものではないから。


形態安定のシャツの寿命は、もっても15回くらいの洗濯にしか耐えられないんですよ。

そのあとは、普通のシャツと同様にシワが付いたまんまになるんです。


最初の頃はシワの少ないシャツを着ていたのに、気付かずにそのまま着てて、シワだらけのシャツを着ているサラリーマンの方は沢山いらっしゃいます。



形態安定加工はいずれとれてなくなったしまうのでこれは避けられませんが、少しでも長く効果を持続させるためのやり方は存在します。

その辺の話を少ししてみたり。



あとは、クリーニングをしたほうが得だよって話をしましたかね。

それもいいクリーニング屋さんを抱えたほうがいいよってお話。


いいクリーニング屋さんを知っていて、定期的にきちんとクリーニングをすると、服が長く持ちます。

一年、二年で、買い替えなんてことはなくなるので、服を買う時に高めの服を買うことができる。

それって、カッコ良かったり、体にあったラインで作られていたりするので、疲れにくくなります。


常に買い替えをするよりも断然にコスパがいい。


服の扱いについてはこの20年で変わってしまいました。

買い替えの文化もありだと思うし、クリーニングをしながら長く着用する文化もありです。

今は、長く着る知恵が継承されていないんだな、と思います。

それを知った上で、どちらを選ぶか、考えてもいいのかな、と思いますね。

どちらを選ぶにしても、やり方がある、ということですね。

それを学んでもらいたいなあ。

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仕分ける。

先日、チョウさん宅で話をしていた時に、服の仕分けについての話になりました。


話の流れはこんな感じ。



ポロシャツのクリーニングって、ワイシャツに比べると少し高いんですよね。

ポロシャツ単体で洗わなければいけないので、大きい洗濯機に数枚で洗うからコストが掛かるんです。



すると、そこまで仕分けるの?という質問が。

どうやら、ポロシャツは他の物と一緒に洗っていると思っていたようでした。



素材や色で仕分ける話はここでも書いています。

さらに実際は、もう少し細かく仕分けています。



例えば、ワイシャツ。

ワイシャツはワイシャツ以外とは一緒に洗いません。

洗う時はワイシャツオンリーで洗う。


汚れの種類も似通っているし白を中心としているし、素材も揃っているし。


ポロシャツも綿素材のものがありますが、ワイシャツとは一緒に洗いません。

ポロシャツも同じ水洗いです。

でも、一緒には洗わない。


なぜが?と言われると、作りが違うから。

シャツの生地と柔らかさが違うので、たとえ一枚だとしても、一緒にワイシャツとは洗いません。


綿は植物の繊維なので、毛羽立つことがあります。

出来る限り、硬さは揃えた方がいいんですよ。



ドライクリーニングでも、一緒に洗うものと洗わないものがあります。

同じウールで出来ていても、スーツとニットは一緒には洗わない。

やはり、硬さが違うからです。


また、この二つは洗浄時間に差がある、というのも理由の一つ。

スーツの方がニット類よりも長めに洗っています。


このように、洗い方の違い、洗浄時間の違いでも、一緒に洗えないものって結構あるんですよ。


でね、なんでこんな細かく考えるか?と言ったら、なるべく元の状態のまま洗い上げたいからなんですね。


コストのことを考えたり、もったいないと考えれば、一緒にあらって仕舞えばいいんです。

実際、そうしているクリーニング屋さんもあります。

見学に行って、全部一緒に洗っているのをみて、驚いて何も話せなかったこともあります。


うちらのように細かく仕分けて洗うのと、全部一緒に洗うのと、その結果が、綺麗になるかどうか、なんですね。


汚れが落ちてる、という問題だけではなく、色が落ちてないとか、風合いが変化してないとか、そういうのをぜんぶひっくるめて、きれい、という話。



こういう仕事をするクリーニング屋さんに出会っている人は、クリーニングをすればまた綺麗に着ることができると思っています。

出会ってない人は、クリーニングがもったいないと感じる。


この差は大きいですよ。


仕分けはとても大事な作業なんですよね。

テレビでクリーニング屋さんが取り上げられていても、そんな細かい仕事をしているところを映しているのは少ないんですよね。

こういう所を放送してもらいたいなあ。

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ボードゲーム大会。

おはようございます。

今日はここによく登場するチョウさん宅にて、ご飯食べながらカードゲームをする予定。(笑)


チョウさんのうちでの宴会ですから、食べ物も本格的です。



炭、ガンガン熾てます。


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焼き鳥を焼き、お肉を焼き、ヒレカツをあげ、お腹いっぱいにしてから、大人子ども入り乱れて対戦です。(笑)


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普段着のクリーニングは出来ますか?

最近、立て続けに質問されたんです。



普段着ってクリーニング出来ますか?



普段着って結構難しいんですよね。

どこからが普段着になるのか?

例えば、買った時にはお洒落着としてお出かけ用に着ていたのに、数年経ったので普段着用におろした、とか。

例えば、Tシャツなんだけど、ブランド物で普段着と呼ぶには高価だったりとか。


人によって、また物によって、普段着の定義って変わるので、なんと答えていいか、こちらも困ってしまいます。


ただ、一つ言えるのは、普通に洗いますよ、という事。



Tシャツも普通にクリーニングしますし、ジャージもクリーニングします。

家庭の洗濯と何が違うの?と言われれば、洗い方が違いますよね、と答えます。


色や風合いを損ねないように気を使いながら洗いますし、普段着と呼ばれるものほど、単品での扱いになったりします。


僕らは、クリーニングの品質でどの服も洗うんです。



だから、もしタオルを洗ってと言われれば、洗います。

洗い上がりは家庭で洗ったのと全然違うという自信もありますよ。



クリーニングって、家で洗えないものを洗うというイメージなので、自分で洗えるものをお願いするのがいけない事なんじゃないか、と思われるみたいですが、実際は家で洗えないものを洗うのがクリーニングではなく、洗濯より、より綺麗に、より風合いをよく、洗うのがクリーニングです。



だから、大事にしたいならクリーニングをお勧めしますし、風合いを変えたくないならクリーニングをお勧めします。

長く使いたいならクリーニングをお勧めします。


家で洗えるものだからクリーニングは勿体無い、そんな風に思われてしまうと、ちょっと寂しいですね。


過程で洗うよりも品質良く洗うのがクリーニングです。

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白だから汚れるのか?

白って汚れるのよね。



と良く言われます。

なのでこまめに洗わなきゃ、とか、そもそも白をなるべく買わないようなしているとかお話をされるお客様がいらっしゃいます。


色の違いで汚れやすいのと汚れにくいのがあるか?と言われると、そんなことはないと思うんですよね。

どの服も同じ様に汚れています。

ただ、それが白いから目立つだけで。

僕らはどんな色の服でも、汚れていると分かりますが、一般の方は分かりづらいかもしれません。



でも、白い服が汚れているのと同じくらい、他の服も汚れています。


クリーニング屋さんの組合員は同じ服を所有しているんですが、まさにそれが白、なんですよ。

白いスーツ。

展示会とか組合の行事に行くと真っ白なスーツがたくさん並んでいます。


白いスーツを選んだ理由は、白を維持できるのは技術がある証拠だから、と言うのを聞いたことがありますね。(笑)



色の違いよりも汚れやすさは繊維の細さの方が影響あるんです。


繊維が細くなると、何かに触れた時にそこについてた汚れをかき出してしまう効果がありまして、汚れやすくなっています。

繊維が細い、と言うのは高価な服に多いので、ブランド物などはある意味汚れやすいと言ってもいいかも知れませんね。

だから、早めのお手入れが大事になってきます。



目立たなくても、どの服も汚れています。

見た目、匂い、着用時間などいろんなことを考慮しつつ、適切にクリーニングしましょう。

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小さい展示会に出没中。

クリーニング屋さんの友達に、展示会があるよ、と教えてもらったので、仕事を早めに終わらせて神奈川に来ています。

 

クリーニングの展示会は大きいのが年に一度あるんですが、小さい展示会はだんだんと減って来ていまして、珍しく今年初めての展示会かもしれない。


今、セミナーをしています。

平日の日中にこれだけの人が集まるって本当にクリーニング屋さんは勉強好きだなあと思いますね。(笑)

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布団を洗うことに関するアンケートを見て。

最近、クリーニングや洗濯に関するネットアンケートをよく見かけます。

今までも年に数回、そのようなアンケートがあったりしたのですが、今年は少し変で結構な頻度でいろんなアンケートを見かけるんです。



昨日、布団に関するアンケートを見かけました。

布団を洗うのはクリーニングとコインランドリー、どっちがいいのか?みたいなアンケート。


コインランドリーの利点として、1番はやはり安いということ。

これが圧倒的に支持されていました。

しかし、メリットだけではなくら布団を持ち運びしたり、機械に入れたり出したり、実はかなりの重労働である、という結果も。

また、コインランドリーは汚れ落ちが悪いという結果も出ていました。


クリーニングの方は、ダントツに多かったのが、綺麗になる。

そして、任せられる安心感が利用する理由のようです。

最近は、宅配でも利用できるので、自宅の玄関から持って行ってもらって、届けてくれますから、重いものを持つこともないし。


反面、やはりネックは料金。

コインランドリーに比べて、料金が高いのが気になる、という結果が出てましたね。


アンケートの結果を見ると、どちらもメリットデメリットがあって、みなさん自分に合うものをよく選んでいるという印象。


世代別で利用しているところが違うのも面白い。


若い人ほどコインランドリーを利用する傾向が高いし、高齢になればなるほどクリーニング屋さんを利用しています。

これは布団が重いということも関係しているのかな、と思いますね。


個人的には、コインランドリーは綺麗にならない、というのは納得です。

コインランドリーは色々とたりないんですよ。

クリーニングって、汚れに合わせて洗うし、なんなら洗い直しもするし。

クリーニング屋さんへ預けてから受け取るまでに、実は何回も洗い直していることはたくさんありますからね。

プロに任せる安心感はやはりクリーニング屋さんの方が高いんでしょうね。


こういったアンケートを見ているといろんなことが読み取れます。

本当に面白い。

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クリーニング屋になってみた感想は?

クリーニング屋さんのほとんどが2代目か3代目。

つまり、ほぼ家族経営で親から子へ事業が継承されています。

御多分にもれず、うちもそうで。

父の世代は、事業を立ち上げた人が多いですが、今はその息子さん、娘さんたちがうけ継ぎ営業をしているのがほとんどなんですよね。


子どもの頃からクリーニング屋さんなので、クリーニングが生活の一部になっています。

小さい頃から手伝ってもいましたしね。

僕は、包装や配達をよく手伝っていましたが、友達の中には、学生の頃からワイシャツを仕上げてた、なんて言う人もいました。


生まれてずっとクリーニング屋さんなので、ある意味世間とはズレていると自覚をしています。


で、ちょっと気になったんですよね。

僕の友達の中には、クリーニング屋さんでない人がクリーニング屋さんになった人たちがいます。

結婚して奥さんの実家のクリーニング屋さんを継いだとか。

そう言う人たちは、クリーニング屋さんになる前となった後ではどんな風に変わったんだんだろう?って。



で、電話して聞いてみたんですよ。

一番仲のいい友達に。


彼の前の職業は、車屋さん。

ディーラーというやつです。

結婚をして、奥さんの実家のクリーニング屋さんに入り、今は社長をしています。


クリーニング屋さんに入ってどんなふうに感じた?



こんな質問をしました。

すると彼はこう答えたんですよね。



クリーニング屋さんって、お客さんの側からはなかなか見えないけど、職人の仕事なんだよなあって。

車屋さんも技術職のように見えるけど、今は、修理というよりもパーツやユニットをまるごと交換してしまうので修理というとちょっと違う。

クリーニング屋さんは、地味に、服の端でテストしたり細かくシミを抜いたり、まさに職人の仕事だなあと思う。



なるほど、たしかに機械関係は修理というよりも交換になってきてます。

クリーニングの機械も壊れると、修理ではなく交換がほとんど。

そのため、一回壊れると修理代がものすごく高くなりました。



続けて彼はこうも言いました。


自分がサラリーマンの時には、クリーニングなんて全くわからないし考えたこともなかったし。

中で何やってるか?なんて想像したこともない、と。

だから、クリーニング屋さんも選ばなかったし、その辺のクリーニング屋さんに出していたって。


クリーニング屋さんになった今は、お店によって本当に違うから選ばなきゃダメですよね。



と話をしていました。



面白いですよねえ。

クリーニングを職人の仕事と捉えているところとか。

クリーニング屋さんは自分たちの仕事しか知らないけど、他の仕事から入ってきた人たちほど、クリーニングの仕事をやってみるとその仕事内容に驚きます。


長くやってると自分で自分の仕事が大したものに見えなくなっちゃうのかもしれませんね。

ふと気になって電話をして聞いたんですが、いい話を聞くことができました。

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偏る検索。

インターネットが普通に使われるようになって、いろんな変化が起きました。

最近は、広告や検索結果も、自分用にカスタマイズされています。


つまり、自分の興味あるものばかり、どんどん表示されていく、という事。


これ、一見便利そうですが、実はまずいんじゃないかな、と最近思うようになってきました。



先日、某団体へ問い合わせをしてお話を伺った時に、自分たちも調べてから公開している、というような話を聞いたんですね。

その内容は、ドライクリーニングの洗浄力についての話だったんです。



ドライクリーニングでは汗汚れは落ちない。



こう言うわけですよ。

それについて反論をすると、東京の某団体のホームページにもそう書いてある、と言うわけです。


東京のブランドって結構強くて、東京の団体がこう言ってるから間違いない、みたいな言われ方をすることがたまにあります。


その場ではそうなんですか、とひとまず引き下がったんです。


でも、気になるじゃないですか。

で、調べてみたんですよね。

すると、東京の某団体のホームページにはそんなことは書かれていないんです。


正確には、最後まで読むとちゃんと書いてあるんですよ。

ドライクリーニングでも汗汚れは落とせますよ、って。


有機溶剤を利用しているので、油汚れを落とすのを得意としているが、水溶性の汚れを落とすのは苦手だ、と書いてある。

でも、その先に、ドライクリーニングで汗汚れなどを落とすために、洗う前に処理をしたりドライクリーニングの溶剤の中に微量の水分を足したりして水溶性の汚れを落とすようにしている、と書いてある。


ちゃんと読めば、ドライクリーニングで汗の汚れは落ちると分かるんです。

でも、おそらくそこは見えてないんでしょうね。


ドライクリーニングでは汗などの汚れは落ちない、と思い込んでいるから、調べていても

落ちない理由や落ちないと書いているものを自然に追っかけてしまっているんでしょう。


でも、これって誰にでもある事だと思います。

なんのために調べているか、といえば、自分の考えを正当化するために調べている面があるのも事実で、そのために偏った知識になってしまうこともよくあります。


クリーニングの業界でも、日々新しい出来事がでてきます。

その都度、調べますが、出来るだけ、いい面と悪い面、両方の情報を調べてから精査するようにしています。

同じものを見ても、正反対の意見は必ず出るんですよ。

はっきりと原因がわかっているものばかりではないので、幅広くいろんな情報を集めることが大事だなと考えてます。



しかし、最近、偏りのある情報発信が増えているのも事実。

それが一般の人ならまだ仕方ないかなと思うんですが、公共の機関だったりすると、まずいよなあ、と思うわけです。

公共の機関ほど、思い込みをせず、フラットな視点で情報発信をしてもらいたいなあと思いますね。

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カビが生えたらする事は?

とうとう関東も梅雨に入ってしまいました。

この数年は梅雨から夏にかけて心配をすることが多いんです。


今年もとても心配をしています。



昔のように、梅雨時期に気温が下がることがなく、まるで夏のような気温に雨の湿気。

この二つが重なると一気にカビの生えるリスクが上がるわけですよ。


実際、カビが生えてしまった!と言うお客様は年々増えています。


5月の後半から、洗い残しないですか?とお伺いするお客様には声を掛けていました。



もし、カビが生えてしまったら。



カビの生えた服を洗うのはもちろんですが、生えた服をしまっておいたところも一度全部確認をした方がいいです。


そして、壁などをアルコール除菌した方がいい。

カビは服にだけついていたわけではないですから。

壁などに付着していて、それが常に空気中にも胞子を出している。

そして、湿度と温度の条件が揃うとカビが生える。



つまり、もしカビが生えてしまったら、全体を見直した方がいいと言うことなんですね。



僕らはクリーニング屋なので、服に汚れを残していてはダメ!と言いますが、カビの専門家の方にお話を伺うと、カビの菌がそこにいるから生えるんだよ、と言います。

つまり、カビの菌をそこから無くさないとダメ、って。



みなさん、お気をつけください。

もし、冬物を残していたら、洗いましょう。

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洗濯表示通りに洗えばきれいになる?

洗濯ができるか?の参考に、洗濯絵表示を確認してください、と言っています。

洗濯絵表示には、いろんな情報が詰まっている。


特に、2年前から新しくなった、新JISの表示は、今までのものと違い、表示に意味があるんです。


新しい表示から、製品の洗浄テストをする事になりました。

で、そのテストを経て、表示をつけているので、新しい表示からは、限界表示とも言われています。


つまり、表示の範囲内であれば、服にはなんの影響もない、という事になっています。


今までの表示だと、製品での洗浄テストは義務付けられていなかったので、経験則や生地だけのテストから付けられていました。

これって、結構問題で、装飾品や生地以外のものによって洗えないことがあるんですが、表示からはそれが読み取れずかなり苦労をしていたんです。

製品でのテストをする事で、よりリアルに近い表示になっています。



しかし、その表示にも、問題がないわけではありません。


というのも、表示には、洗っても問題のないことは証明されていますが、その通り洗えば汚れが落ちるという保証はされていません。


ここでもたまに書きますが、洗えるというのと、汚れが落ちるというのは違うよ、という話。

その服の耐久性から、このまでの洗浄は行える、という保証であって、それと汚れ落ちはまた別の話なんですよ。


だから、表示通り洗えばいい、というわけではないんですね。



ここが洗濯やクリーニングの難しいところ。

ねえ、こうやって洗えば綺麗になりますよ!という表示ならどんだけいいか。


で、もしそういう表示なら、洗濯機も一気に進化すると思います。

その表示をセッティングすれば、自動で綺麗に洗ってもらえるんですから。


現実は、服の耐久性を読み取り、ついてる汚れを分析しないと、適切な洗濯を自動化出来ないかな、と思います。

今の全自動の洗濯機は、ある程度の汚れを見越した洗い方ですからね。

そのさらに先に行けるかどうか?です。


洗濯絵表示、読めるようになると楽しいですよ。

洗濯絵表示から何を読み取るか?なんてセミナー、やったら面白そうですね。(笑)

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これがクリーニング屋さんのイメージです…。

ドライクリーニングのイメージって本当に悪いようで、かなり困っています。


僕らの知っているドライクリーニングと、消費者が思っているドライクリーニングはどうやらかなり違うようです。


今日、とある所に問い合わせをしていました。

問い合わせの内容は、洗濯に関する試験について。

汗汚れの落ち方の試験をして、それを公表されていたんですね。


その中に、ドライクリーニングでの試験結果も載っていたんですが、ドライクリーニングは全く汗汚れは落ちない、と書いてある。


その説明も、有機溶剤を使用しているので、水溶性の汗汚れなどは落ちない、と。


言いたいことはわからなくもないけど、落ちるんだけどなあ、と気になったので、ドライクリーニングをしたってどんな洗い方ですか?と言う質問をしたんです。


担当の方はとても丁寧に説明をしてくださいました。


目的、テストの状況、どんな機械を使ったか?どんな洗剤を使ったか。

一つ一つ、丁寧に説明してくれます。


一通り聞いた後に、でも、ドライクリーニングでも汚れ落ちるんですよ?といったんです。

でも、それが通じない。

信用してないって感じなんですよね。


ちゃんと説明したんですよ?

ドライクリーニングにも汗汚れを落とすやり方があって、と。

でも、担当の方は、それは技術のあるクリーニング屋さんの話で、世間一般のクリーニング屋さんではドライクリーニングで汗汚れは落ちない、とはっきりと言うんです。


新しい技術だと思われているんですけど、ドライクリーニングであせの汚れを落とす技術なんて、新しい技術でもなんでもないんですよ。

それこそ、基本的な技術、普通にクリーニングをしていたら、普通に落ちるものなんです。


詳しく説明をしても、何度説明をしても、ここだけは通じません。

それは、クリーニングでのトラブルの問い合わせを受けていて、その原因が汗汚れの残留によるものがとても多いからだ、とおっしゃいます。



先日のデパートとのやりとりもそうなんですが、どうにも結論の出し方が雑なんですよね。

クリーニング屋と一括りに話すけど、お店によって作業内容も違います。

あせの残留のトラブルが多いのはどこなのか?

きちんと精査したら違う答えが出るはずなんですけど


最後は担当の方も、そこまで精査していませんとおっしゃっていましたが、本当に問題を解決したいならそこはきちんとやらなきゃダメでしょ?と思ったりもします。


単に、ドライクリーニングだと落ちないとか、そんな安易なものじゃない。

そんな簡単な理由なら、僕らがそもそもドライクリーニングをやめてますから。

なぜ、ドライクリーニングをしているのか?そこにも理由があるわけです。


今回、何が言いたかったのか?というと、消費者の皆さんはドライクリーニングというものをよく知らない、と。

それが原因のトラブルが起きるので知ってもらいたいとのことでした。

また、汗の汚れは水で洗っても残る事があるので、着たら洗う、ということを徹底してほしい、と。


この点は僕も同意です。



しかし、改めて、クリーニング屋さんというものがどう思われているのか?考えさせられました。

普通の事が技術のある店の話で、特別なこと。

落ちないのが当たり前にいつの間にかなっている。


僕らクリーニング屋さんはこの事実に早く気付かないといけないと思いますね。

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汗シミ?汗のしみ?

クリーニング屋なので、それっぽい言葉に日々反応してしまいます。


いつでしたか、街の看板にワイシャツデー、2000円ポッキリと書いてあって、とうとうクリーニング屋にも定額出し放題の波がやって来たか!と思っていたら、なんと夜のお店の立て看板でした。(´・∀・`)


こんな事ですら反応してしまうので、我ながら職業病だなあと思います。



クリーニングって、他の業種でも似たような言葉がたくさん使われているんですよね。



最近、気になっているのが、汗じみ、というキーワード。

夏が近づいて来ているので、よく耳にします。



制汗剤、ブラウスやワイシャツ、そのものずばりの汗のしみ。

いろんな使われ方をしているようです。


しかし、ちょっと気になるのが、脇の汗染みについて。

最初は特に気にしていなかったんですが、どうやら僕の思ったいる脇の汗じみと違うみたいだな?と感じるようになりました。



とあるCMで、汗じみをブロック!と出ている。

どういう理屈だろう?と見ていたら、速乾性で素早く乾くから!と出て来ます。



乾いたって汗染みは無くならんだろ。(´・∀・`)


と思うんですよね、僕らは。

だって、汗の成分は水じゃないですもん。

乾けば水分だけ空気中に発散して、残りの成分が残る。

これがいわゆる汗染みの元なわけですよ。


黄色く変色する原因です。


変なこと言ってるなあ、と思ってたら、あっ!と気付いたんですね。



そもそも汗で濡れてるのがいやなのか、と。

濡れた状態のことを汗染みと言っているのか、と。


これ、大きな違いです。

そういえば、ちょっと前にNHKのアナウンサーが、朝の番組で脇に汗の濡れたシミが浮き出ていて、軽く炎上していたなあ、と。

脇の下が濡れるのを嫌がる人がかなりいるんだな、と気付いたわけです。


クリーニング屋さんは衣類を洗うときに濡らしますから、濡れることにあまり抵抗はありません。

それよりも、その後にシミになることの方が問題で、濡れることにはあまり頓着がないんですよね。


これは、汗染みの説明をしたり、お客様からの要望を聞いたりするときに、よく注意して聞いておかないと、同じ話をしているようで違う話をしていることになるかもなあ、と思います。

気を付けなきゃ。



他にも少し気になるのが、速乾性を出すのに、撥水性を出しているんですよね。

それって!要は服が濡れにくいって事なんですけど、汗は出ているわけで、体の表面に残るから、汗疹になったり不快さは増すんじゃないかと思いますけど。


汗を吸わない服も機能を果たしていませんからねえ。

見た目を取るか、実利を取るか、ですかね。

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服が長持ちしなくなった理由。 その3

服が長持ちしなくなった理由。 

今日が最後になります。


今日は消費者に問題のあるケースについて。

消費者に問題がある、と言うと怒ってくる人がいたりします。


そりゃあね、お客さんである消費者の人に気を使って、おべっか使っていればいいのかも知れません。

でも、それだと同じことの繰り返しで、結果的にお客さんが損をしていくことになる。

伝えなきゃいけないこともある、これはプロの責任だと思います。



さて、本題。




服が持たなくなった理由に、消費者の意識の変化が大きく関わっています。

服のメンテナンスについて、今と20年前とでは全く真逆の話をしているんですね。



20年前までは、服を洗わないと傷む、と言われていました。

ところが、今は服を洗うと傷む、に変わってきています。


そのため、適切なタイミングで洗う事をしないので服が傷みやすくなっている。

これ、かなりの部分を占めていると思います。


これに似たような話で、もう1つ、そもそも服が持たないと思っている人が増えています。

服の寿命は長くなくて、すぐダメになる、そんなふうに思っている人がいらっしゃいます。


また、服が汚れた時に、その汚れが落ちないからもうダメだ、そんな話をする人もいらっしゃいました。


これらに共通するのは、いつのまにか消費者の方に、服についての正しい知識が伝わっていなかった、という事。


いわゆる、常識、と言われていたものがいつのまにか常識から外れ、間違った知識を信じてしまったり、知識として知らなかったりしているんですね。



これはクリーニング屋さんにも責任があります。

常識だと勝手に思い込んでいて、この20年の間に消費者の方に正しい知識を伝える努力をしてこなかった。


ここでは何度も書いていますが、アパレルはデザインなどの知識は豊富ですが、服のメンテナンスは僕らクリーニング屋さんの方が知識は豊富だし何より正しい事を知っている。

それを僕らクリーニング屋さんが伝えてこなかったのは、クリーニング屋さんの怠慢以外の何者でもありません。



当たり前でしょ。



これにあぐらをかいていたんですよね。

この20年の間に、ライフスタイルが変化していきました。

シーズン終わりクリーニングに出していたものが、着る前に洗うようになってきたり。

それを見てきて、受け入れてしまったんですね。

シーズン終わりにクリーニングする理由がきちんとあるのに、ライフスタイルの変化、お客さんが望んでいるからと、放置してしまった。

これも大きな原因です。



コカコーラがなんであれだけ知名度があるのにCMを打っているか。

それは、毎日、コカコーラを知らない人が生まれてきてるから、なんですよね。

知られているからと放置しておいたら、気がついた時には知らない人が増えていく。

その為に、毎日CMを打っているわけですね。



僕らが伝えてこなかった事で、いろんなことが消費者の中から消えていっています。


服は汚れるという事。


その汚れはきちんとクリーニングすれば綺麗になるという事。


アイロンのかかった服とかかってない服の着心地の違い。



シワのあるなし。


服の変化に気づかなくなっている事。



これらがわからなくなっている消費者が増えていっています。

気付かないので、そのままになってしまい、手遅れになるケースがある。

かと思えば、イメージでこわくなり、何でもかんでもその場で洗ってしまったり。



シミは一刻も早く洗わないと落ちない。



これも伝えたかった話と違って伝わってしまっているものの1つです。


そんな一分一秒の話で言っているのではなくて、何ヶ月も放置したらあダメですよ、という話。

それが、いつのまにか、一分一秒の話にすり替わってしまっている。



こういうことの積み重ねが、服を長持ちしなくなった原因になっています。



確かに時代とともに変わってきています。

服も変化したし、ライフスタイルも変化しました。

でも、だからといって服のメンテナンスが昔と今がそんなに違う事はあり得ない。


正しい知識を持ってもらって、正しくメンテナンスをして、僕らが一生懸命頑張れば、服は長く着ることが出来る。


これは確実に言えます。

実際、今でもそういう風にしている方もいらっしゃいますから。



服は決して安くありません。

長く着用しましょう。


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服が長持ちしなくなった理由 その2

昨日の話の続きです。

服が長持ちしなくなった理由。

今日はメンテナンスから見た理由を書いてみたいと思います。



例えば、スーツは今から20年ほど前までは、10年は当たり前に着ることができたし、長い人だと30年も着続けることが出来ました。

その時と今の一番大きな違いは、着数の違いです。


簡単に言えば、スーツを持っている数が違いすぎるんです。

今、スーツを持っている人でも5着くらいを着まわしています。

少ない人だと2着とかで、一年着まわしている。


今から20年ほど前は、春夏物で7着くらい、秋冬ものでやはり7着くらい。

他に数着スーツを作っておいて年間20着くらいを着まわしていました。


圧倒的な差です。

この差がどう影響するのか?というと、服を休ませる時間がないので、傷みやすくなってきてるんですよ。

つまり、1着あたりの着る時間が増えている、着過ぎているという事なんです。

さらに、着数が少ないと、洗う時間も取れません。

クリーニングに出せないので、大型連休を取れる時にしかクリーニングできない、下手すると年に数回しか洗わなかったりします。

汚れが蓄積すると、生地が硬くなるのでスレに弱くなる。

結果として、服の寿命が縮んでいるんです。


それを証明するかのように、破れているスーツがよく出るようになりました。

裾がほつれているスーツ、結構あるんです。

裾は特に多くて、コートなども擦り切れていることが増えています。


さらに、クリーニングをすると脂分がとられて服が傷むから、なるべくクリーニングをしてはいけない。

こんな話も出回っていますが、これを信じて洗う回数を減らしてしまうことで、服に汚れが蓄積し、服が傷むのを加速させているんですね。



じゃあ、クリーニングには問題がないのか?

いや、残念ながらクリーニングにも問題があります。


クリーニング屋さんが、どこに出しても綺麗にしてくれていれば問題がないのですが

残念ながらそうでないクリーニング屋さんもあります。

先ほど書いた、クリーニングに出したら傷む、と思っている人たちが利用しているクリーニング屋さんでは、汚れを落としきらずに残してしまっていたんだと思います。


汚れが落ちていないと傷む、これはクリーニングでも同じです。

クリーニング屋さんは、個人経営のお店がだんだんと減り、商店街や目立つところにあるクリーニング屋さんはみんな大手チェーン店になってしまいました。

大手チェーン店が全て悪いわけではないですが、品質のあまり良くないクリーニング屋さんがあります。

そこでの経験が、服のメンテナンスでクリーニングをしてはいけない、と思い込ませてしまった原因の一つだと考えます。


クリーニング屋さんが信用できないから自分で洗う、という方も増えています。

ところが、これも長持ちしない理由の一つになってしまっています。


クリーニング屋さんが行なっているドライクリーニングの利点は、服の形が崩れないことなんです。

洗った時に、洗う前と同じ形のままで出て来ます。

家庭用の洗濯機で洗った時のように、くしゃくしゃではなく、シワもほぼない状態で、コシも残ったまま洗い上がるのがドライクリーニングの特徴です。


ところが、これを水で洗うと、くしゃくしゃになり、服のコシが抜けてしまいます。

服のコシがなくなるとどうなるか?というと、ヨレヨレになってしまって、みっともなくなるんですよ。

いわゆる、古着のような感じになってしまいます。


これは押洗いをしても、ほどなくなってしまうんですね。

丁寧に扱っているつもりが、生地のコシがなくなり、本来ならまだ着ることができる服を、中古のようによれよれにしてしまっているんですね。


便利な洗剤、洗濯機が開発されていますが、残念ながら万能ではありません。

でも、CMや広告などを見て、簡単で誰にでも出来て、綺麗になる、と錯覚をしてしまう人も多くいるような印象を受けています。

先ほども書きましたが、万能ではないので、素材に合わせた洗い方をしなければ当然服はおかしくなります。


おかしくなった理由がわかれば、次はミスをしないんでしょうが、そのミスがなぜ起きたか?わからないので、うまく洗える時と洗えない時がある。

洗濯はブラックボックスだ、と思う人もかなりいると思います。


洗濯の失敗もみなさん一度はしているでしょう。

その失敗が、洗う事に恐怖を感じさせたりして、ファブリーズなどの抗菌剤で匂いをごまかして着る、という選択をさせている面もあるようです。


実際、ファブリーズは洗濯と同じ効果がある、と思っている人もいらっしゃいます。



服のメンテナンスについて、みなさん怖がっているように見えます。

数々の失敗が消費者を混乱させ、適切な対応をわからなくさせている。


服のメンテナンスはそんなに複雑ではありません。



汚れたら洗う。

汚したままにしておかない。

着過ぎない。


これだけです。

これに照らし合わせると、服の着数を増やして、ローテーションしながら休ませながら服を着て、汚れたら洗う。

シーズン終わりにはクリーニングしてしまう。


これだけの話なんですね。

これがいつのまにか、着る前に洗う、に変化してしまい、冬物などはひと夏を越し、冬間近になってから慌てて洗いに出す。

すると、変色してたり、カビが生えてたり、虫に食われていたりする。


洗ってしまっておけば、汚れが落ちてれば、変色はしないし、虫に食われないし、カビも生えない。



高級なお肉だからって、腐らないわけではないでしょう?

オージービーフと和牛が値段が違うからと、片方冷蔵庫に入れて、もう片方は常温で保存、なんて無いのは誰しもわかると思います。


服も同じですよ。

高級なブランド品も、ユニクロやしまむらの服も、GUも、服としてみると、メンテナンスはみんな同じです。



今日はここまで。

明日、続きを書きます。


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服が長持ちしなくなった理由。 その1

クリーニング屋をしていると、その時々の服の傾向が見て取れるようになります。



デザインの流行だったり、色の流行だったり、素材の流行だったり。

流行は確実にあるんですよね。

クリーニング屋さんは、緩やかに流行が来るので、流行った次の年あたりにドバッと出て、数年減りながらクリーニングに集まるようになります。



他にも感じることがあります。

それは服が長持ちしなくなったな、と感じています。

今日は、服が長持ちしなくなった原因を考えてみようと思います。



服が長持ちしなくなった理由はいくつかあります。



服に問題があるケース。

メンテナンスに問題があるケース。

消費者に問題のあるケース。


三つに分けて考えてみますね。



まず、服に問題があるケース。


昔に比べて、服は確かに弱くなっています。

デリケート、と言う方があっているかもしれません。

それは、糸が細くなっているから。

技術の向上により、素材の糸が細くなってきているんです。

糸が細くなると、肌触りが良くなり、着心地が良く感じます。

その代わり、細いので強度が足りなくなる。

やはり太い糸で作られた方が長持ちしますから、細くなった分、長持ちしにくくなっています。


また、作りも簡易的になって来ています。

わかりやすいのが、縫って作っていたものが接着剤を使うようになりました。

接着芯時、と言うやつです。

縫ったものに比べて、簡単に作れるのでコストが下がり、販売価格が下がります。

お買い求めしやすくなる反面、接着されているので時間の経過とともに剥がれて来てしまいます。

それは、着用していなくても起こるし、洗っても起こるし、置いといても劣化するし。

接着を使うことで明らかに服の寿命は短くなりました。


服の販売が思わしくなく、買いやすい値段で販売をしようとすると、強度を持たせたしっかりした作りの服がどんどん減っていっていますね。


その結果、着つぶして買い換える、と言う消費行動が増えていったので、3年着ることができればいいような服がたくさん出回っています。



さて、長くなって来たので続きは明日。

明日はメンテナンスについて、です。


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空気入れ。

ここでもよく書いてますが、僕、かなり遠出をすることがあります。

そのほとんどが車での移動。


長野や愛知は近いし、大阪くらいなら車で行って来ます。

新幹線のほうが早いんです。

それは分かっているんだけど、現地での移動を考えると車がとても便利なんですよ。


せっかくこっちに来たからここに寄ろう、とか、友達のお店が近くにあるな、寄ろう、とか。

帰り道、ちょっと寄って行こうかなあ?とか。

いい例がお正月に行った広島。

その行き帰り、何件の友達のうちに寄って来たことか。(笑)

まっすぐ帰れば10時間かからないで帰って来れるんですが、あそこに寄ろう、ここに寄ろう、としていると帰るのに1日掛かってしまう、という。(笑)



流石にこれだけ移動をすると、車の中で使うものを揃えるようになって来ます。


一応、眠くなったらその場で寝れるようにマットを買ってありまして。

これがとても便利で、畳めば小さくなるし、広げると勝手に空気が入って膨らんでくれるんです。


お風呂はいっている間や買い物している間に広げておけば車の中にペットの出来上がりです。


しかし、便利といっても完全というわけでもありません。

膨らみの悪い時があるのでその時は自分で膨らませていました。



先日、テレビを見ていたら、山や川や海を走り回る超人レースのようなものをやってて、そこでとても小さいポンプでカヌーを膨らませていたんです。


これ、便利だなあ。



早速、ネットで検索すると出て来ました。

値段も安く、ちょうどポイントが余っていたので購入をしておいたんです。


で、使う用事もないので、そのまましまい込んでいました。



今日、ようやく何もしなくていい日が出来たので朝からマットを膨らませまして。

小さいのに月光なばパワーで膨らませていきます。


うん、実用十分だな。(笑)

あとは、かたずける時にどれだけ早く空気を抜けるか、だ。



このポンプ、空気を入れるだけではなくて、抜くこともできるんですよ。


正直、空気を入れるのはさほど大変ではないんです。

抜くのが大変。

だから、これから空気を抜くのが楽しみで仕方ない。(笑)

どのくらいまでぬけるのか速さは?


これでまた遠出がしやすくなるなあ、とウキウキしますね。(笑)

寝袋も買ったし、これでどこでもいけるぞ。(笑)

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ベージュのニットを落とした方はいませんか?

つい今しがたのことです。


起きてきたら居間で嫁さんと母が何やら騒いでる。(笑)

朝から嫁しゅうと戦争ですか?と恐る恐る近づいてみたら、手に何か持ってるんですよ。


ベージュのニットで、クリーニング屋さんのタグが付いています。

うちでやったものではないのは、そのタグを見れば一目でわかる。



このシミは落ちました、とタグが付いていて、シミの場所、シミ抜き料金、中河原店という文字が入っています。


嫁さんがいうんですよ。



朝、店開けたらね、ポストの上にこのまま置いてあったの。

袋にも入っていないで。



えっ?何それ?


うちの閉店時間は夜の10時です。

それまでは何も置いてありませんでしたから、それから今朝の開店時間、8時までの間の出来事だと思うんですよね。


誰かが落としたのをうちの前に置いていったのか?

うちの前に落ちてて、うちが落としたと勘違いしたのかな?



なんにせよ、そのままお預かりしております。

ヤマサキ様、とタグが付いておりました。

心当たりのある方がいましたら、当店までお問い合わせくださいませ。




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