偏る検索。
インターネットが普通に使われるようになって、いろんな変化が起きました。
最近は、広告や検索結果も、自分用にカスタマイズされています。
つまり、自分の興味あるものばかり、どんどん表示されていく、という事。
これ、一見便利そうですが、実はまずいんじゃないかな、と最近思うようになってきました。
先日、某団体へ問い合わせをしてお話を伺った時に、自分たちも調べてから公開している、というような話を聞いたんですね。
その内容は、ドライクリーニングの洗浄力についての話だったんです。
ドライクリーニングでは汗汚れは落ちない。
こう言うわけですよ。
それについて反論をすると、東京の某団体のホームページにもそう書いてある、と言うわけです。
東京のブランドって結構強くて、東京の団体がこう言ってるから間違いない、みたいな言われ方をすることがたまにあります。
その場ではそうなんですか、とひとまず引き下がったんです。
でも、気になるじゃないですか。
で、調べてみたんですよね。
すると、東京の某団体のホームページにはそんなことは書かれていないんです。
正確には、最後まで読むとちゃんと書いてあるんですよ。
ドライクリーニングでも汗汚れは落とせますよ、って。
有機溶剤を利用しているので、油汚れを落とすのを得意としているが、水溶性の汚れを落とすのは苦手だ、と書いてある。
でも、その先に、ドライクリーニングで汗汚れなどを落とすために、洗う前に処理をしたりドライクリーニングの溶剤の中に微量の水分を足したりして水溶性の汚れを落とすようにしている、と書いてある。
ちゃんと読めば、ドライクリーニングで汗の汚れは落ちると分かるんです。
でも、おそらくそこは見えてないんでしょうね。
ドライクリーニングでは汗などの汚れは落ちない、と思い込んでいるから、調べていても
落ちない理由や落ちないと書いているものを自然に追っかけてしまっているんでしょう。
でも、これって誰にでもある事だと思います。
なんのために調べているか、といえば、自分の考えを正当化するために調べている面があるのも事実で、そのために偏った知識になってしまうこともよくあります。
クリーニングの業界でも、日々新しい出来事がでてきます。
その都度、調べますが、出来るだけ、いい面と悪い面、両方の情報を調べてから精査するようにしています。
同じものを見ても、正反対の意見は必ず出るんですよ。
はっきりと原因がわかっているものばかりではないので、幅広くいろんな情報を集めることが大事だなと考えてます。
しかし、最近、偏りのある情報発信が増えているのも事実。
それが一般の人ならまだ仕方ないかなと思うんですが、公共の機関だったりすると、まずいよなあ、と思うわけです。
公共の機関ほど、思い込みをせず、フラットな視点で情報発信をしてもらいたいなあと思いますね。
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