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洗濯機の進化、洗剤の進化…?

この20年でいろんなものが変化しました。

クリーニングや洗濯でいうと、洗濯機の進化や洗剤の進化をあげる人がいます。


クリーニング屋さんは特に目立った進化はないと思うんですよね。

いや、あるか。

この数年で驚くような洗剤の開発が進んだりしましたね。

とある洗剤メーカーのものなので、まだ業界内でメジャーと言うほどではないですが、いずれ誰もが知るものになるような気がしています。



先日、チョウさんがお店に来まして、話をしていました。

新しく洗濯機を買ったんだけど、と。

で、こんな話をされるんですよ。



久しぶりに洗濯機を買い換えたのに、何にも変わってねえ。



さすがチョウさん、鋭い事を言います。

そう、洗濯機の進化、洗剤の進化の話をする人がいますが、実はあまり変わってはいないんですよね。

新しい技術ができているわけではなく、洗濯機も特に変わってはいません。

だから、汚れ落ちも昔と大して変わっていません。

せいぜい、今まで洗面器で押し洗いをしていたようなものを、全自動のプログラムに組み込んだくらい。


洗剤も昔からあるものなので、特に代わり映えはしていません。



じゃあ、何が変わったのか?



一番変わったのは、消費者の中の常識じゃないか、と思うんですよね。



クリーニングで言えば、汚れたら洗う、だったものが着る前に洗うに変化したり。

しわくちゃのシャツをそのまま着ていられる人が増えたり。

何年も洗わないで着ている人が増えたり。


クリーニングすると服が傷む、なんて言うのもこの20年で変化してきたことの一つです。



なんでこのように変化したのか?

色々考えてみたんですけどね、これからと言うのが一つ思い当たるんですよね。


それは、広告、キャッチコピー。



みなさん、これに惑わされる人が増えたんだろうな、と思うんです。


たとえば、わかりやすいので言うと、ノンアイロンのシャツ。

形状記憶のシャツと言う人もいますね。

このシャツ、洗ったまま干していればアイロンがかかったようにシワが取れてなくなるので、クリーニング代がかからない、と評判がいい。


この、形状記憶に騙されるんですよね。

形状記憶という言葉から連想して、永遠にこの加工が効いているものだと思ってしまうし、本当にアイロンがいらない服だと、しわが伸びる便利なものだと思い込んでしまってるんです。



実際は、10回も洗うと加工が取れて、しわが伸びなくなります。

あとは普通のシャツと同じで洗ったままだとしわが付いたまま。



また、洗剤の広告、洗濯機の広告も毎年過激になっていきます。

すげー技術が開発されたかのようなキャッチコピー、映像、いろんなものを駆使して、まるで自分で簡単に洗えて、それがクリーニングと同じかそれ以上きれいになるような演出をしている。

それを信じて洗う人も多いんじゃないかと思うんですよね。


で、実際は、というとさほど代わり映えがしなかったり。


以前、とある洗剤メーカーが画期的な洗剤を作ったと発表したことがあって。

分子レベルの説明に、これが本当ならすごい発明だな、と思って少し興奮していたんですが、仲間の1人がその洗剤のテストをしてみたら、記者会見の時のような洗浄能力が見られなかった、と言うことがありました。


各メーカー、毎年新製品を投入しなければならないので、過剰に演出する必要があるのはわかります。

しかし、ここまで盛ってしまうと、それはもう本当ではなくなってしまうと思うんですけどね。


こんな感じで、宣伝、広告、キャッチコピーを信じた結果、消費者の中の基準がおかしくなっていったんだと思うんですね。



汚れているのに気づかなくなってしまったり、しわのまま着ていても何も思わなくなってしまったりしています。



そう、今の日本は衛生がかなり低下しているんですよ。

汚いんですよね。


でも、不思議なのはみなさん綺麗好きなんです。

綺麗でいたいと思うから常に洗っていたいんだけど、洗えてない、綺麗になってない、でも、それに気付いてない、と言う不思議な状態になっています。


冒頭の話に戻ると、洗濯機が進化したんじゃなくて、洗剤が進化したんじゃなくて、綺麗がわからなくなって、しわが気にならなくなった、と言うことなんですね。



洗ったから綺麗だろう。

ノンアイロンだからしわは取れてるだろう。


周りをみてください、しわくちゃな服を着ている人、たくさんいます。

匂いのする人もたくさんいるらしいですよね、今。


でも、その人たちは、しわのまま着ていると言う意識はないんです。

汚れていると言う認識もないんです。


この20年の大きな変化は、消費者の意識が誤魔化されてきた、と言うことなんですよね。


昔と今は消費構造も全く違います。

服も既製品を買うのが当たり前の時代ですから、服の構造なんて考えたこともない人の方が多いですしね。

ましてや素材なんて全くわからない人が多いと思います。



これからの20年はどう変化するのか。



僕らの子どもの時代ですからね、出来る限り、きちんとしたものを伝えたいなあと思います。

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