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100万トンも服が捨てられているらしいです。

服が大量に捨てられているらしいです。

年間100万トンも捨てられているらしい、と。

環境問題に発展しそうな勢いらしいんですね。


それについてどうするか?なんて話がネット上にあったんですよ。


リサイクルできるような服を作るのが鍵だ、みたいな話が書いてあったんです。



循環型の社会はリサイクルが鍵です。

使い捨てから、再利用できるようにする、というのは正しい考え方だと思います。



しかし、今回の話を聞いていると、その前にやることがあるよね?と思うんですよ。

なぜなら、なんでそんなに服が捨てられるようになってしまったのか?という問題があるのに、それを無視して、再利用することだけ考えても解決にはならないからです。


服がなぜそんなに捨てられるようになったのか?



それは服がちゃんと作られてないからです。



安く売ることを念頭にした結果、コストを削減し、強度を下げたのが原因。

明らかに最近の服は強度がないですよね、いろんな意味で。



ファストファッションが流行る理由もここにあるわけです。

安いから流行っている、という人がいますが、現実はちょっと違うと思うんですよ。

一年やそこらで買い替えをするような服は、安いのでいい、ということなんだと思います。


僕らはクリーニング、メンテナンスをする立場なので、今の服がいかに問題を持っているか?日常の仕事で感じています。



縮む、色があせる、風合いが変わる。



これって製品を作る上で昔ならあり得ないものだったんですよね。


洗って縮むのは製品が悪いから。

縮まないように生地の段階から処理をするのが当たり前だし、仮に縮むならそこも計算に入れて製品を作るのが普通です。


色があせるのもあり得ません。

専門的な話をすると、染色堅牢度が弱い、というのは不良品、という事。

本来なら、色が褪せないように、きちんと染めなきゃいけないんですよ。


風合いが変わるのもいけません。

変わらないように作りこむのが当たり前、そのために、作ってはテストをして、改良して服は作られてきたんですから。


でも、バブルがはじけた頃から、だんだんとコストカットをしていって、ちょっとずつ、作業を減らしていった結果、品質がぐんと落ちてしまった。

長持ちしなくなったんです。


だから、みなさん、服を常に買って、常に服を捨てなきゃいけなくなってるんですよ。


きちんと作り込んで、長くもつ、いい製品が出来たらそんな簡単には捨てません。


今は、服を使い切る前に捨ててしまっているんです。



循環型にするために、リサイクルもいいと思いますが、今のままだと、捨てられる多くの服を作り変えるだけで、世の中の服の総量は変わらず、常に服が作られ、捨てられを繰り返していくことにしかならない。


だから、本来ゴミを減らすためにやらなきゃいけないことは、きちんとした服を作って、長く着用してもらう事なんです。


いい製品を作り、きちんとクリーニングをして、服を最後まで着る。



これだけで、ゴミがかなり減るはずですよ。



ゴミの再利用を考える前にやる事があります。

識者といわれる方々、リサイクルは後でも出来ますから。

まずは、今までの日本らしい、いい製品をもう一度作る事を勧めてくれるといいなあと思います。


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