今日の話は、視点が少し入り乱れます。(笑)
商売人としての視点、お客さんになっての視点、その両方からのお話です。
先日、チョウさん宅での宴会にお呼ばれした時に、その場にいた女の子たちと築地マスターの方々がお話をしていたんです。
それを横で聞いていたら、女の子たちがこんな事を話していました。
常連ってどうやってなれるんだろう?
築地マスターの方々は、いわゆる常連。
築地のお店で顔がきく、と言う話をしています。
お店の人に顔を覚えてもらったり、少しサービスしてもらえるような関係にどうやったらなれるのか?と、不思議に思ったのかもしれませんね。
どこのお店にも常連と言われる方々はいると思います。
基本的に常連と呼ばれる人は、数多く利用している人。
築地マスターの人たちも、普通の人では及びもしないくらい通っていたんだと思います。
でも、不思議なもので、長年通っているからお店の人と仲良くなるわけでもないんですね。
やはり、そう言う関係になるには何かしらの理由があると思っています。
お店側の立場からすると、ご利用してくださったお客様との関係はよくありたい。
しかし、そこは少し複雑です。
と言うのも、お客様によっては、話しかけられることすら嫌なお客様もいますし、常連のようなお付き合いはしたくない、と言うお客様もいます。
胸に、話しかけないで、と言うプレートをつけてるわけではないので、どのお客様が話しかけられたくなくて、どのお客様が話をして欲しいのか、こちらでは見当がつかないんです。
話しをしてればわかるでしょう?と思うかもしれません。
普通に会話をしているから、というのはあてにならないです。
会話は普通にするけど深い付き合いはしたくない、と言う人もいますから。
お店側は、心の中で、どこまで入っていいのか?ドキドキしているもんなんです。
で、僕も買い物に行けばお客様になるわけで。
僕はお店の人と仲良くなって色々と教えてもらいたいタイプなんです。
でも、先ほど書いたように、お店の人はどこまで僕と話していいか?迷っています。
なので、この時僕がやるのは、僕の素性をあきらかにする事、なんです。
お店側はどこまで距離を詰めていいか?迷っています。
と同時に、万が一の確率で、クレーマーのようなお客様の可能性もある、また詐欺師のような人の可能性もあると頭の片隅に入れています。
だから、その不安を取り除いてあげなきゃいけないので、僕は自分の素性を話します。
どのあたりに住んでいるか、どうしてここを知ったのか、自分の職業とか。
あまり細かく話しても疑われるので、当たり障りのない程度で向こうが知りたいであろう情報を先に出すようにしています。
全部正直に。
ここで少しでも嘘が混ざったら終わりです。
最終的にお店の人が信用するかしないかの判断する基準は、裏表がない事ですから。
相手がどんな人か?わかればお店の人も安心します。
それから何度か通い、お話をし、質問をして、を繰り返していきます。
すると、お店の人の記憶に残るようになる。
ここまで来たらあともう少し。
でも、ここから先はある意味運とも言えるかもしれません。
最後は、お店の人との相性なんです。
ここで相性が合えば、仲良くしてもらえるし、もしかしたら何か融通を利かせてもらえることもあるかもしれません。
融通を利かせてもらえる、と言うと、特別な事をしてもらえると思いますよね?
しかし、これは逆を言うと、他のお客様にはしない事をする、と言う事。
特別に扱ってもらった事を、そこら中で話されると、お店の人はどう思うでしょう?
あなたにだけやったのに、他の人からずるいと言われちゃうと困るなあ、と思いますよね。
だから、常連になればなるほど、周りには話さなくなるし、お店に対して謙虚になっていきます。
ハードルが高そうに見えますが、要は、裏表なく素直に話をしていればいい、と言う話で。
商売人はたくさんの人を見ているので、素直で心の気持ちいい人を好きになる傾向があります。
僕が、そのお店の人と仲良くなりたい、と思ったら、そのお店に対して、そういうひとであろう、としますね。
裏表がない、昔なら、気心が知れるってやつですかね。
お互いが信用しあえるようになれば、自ずと常連と呼ばれるようになって、ちょっとたけ特別な事をしてもらえる関係になれるかなあ、と思います。
最近はお店の方も、お客様を区別しない、と言う方針でみんな平等に扱うところも増えてますね。
客の立場で仲良くなりたいと思ってもダメなところもあるだろうなあ。
皆さんはどうでしょう?
お店の人と仲良くなりたいでしょうか?
それとも、皆平等に普通に接して欲しいでしょうか?
どちらですかねえ。
最近のコメント