職人は当たり前のことは言いません。
これは職人あるある、なのかも知れませんが、職人ってわざわざ言わないんですよね。
だから、同業者で、わざわざ声に出していう人を見ると、本当にそう思ってるのかな?と思ってしまうんです。
丁寧にやっている、お客様のためにやっている、それを言葉にして発信する人たちがいます。
お客様に言うならまだ分かるんですよね。
それをテレビやラジオ、雑誌でいう人がいる。
一応、ちゃんと見るんです。
本当なのか?ビジネスとしての言葉なのか。
で、あー、やっぱり言葉に出すのはね…、と思ってしまうんですね。
クリーニング屋さんって、職人なんですよね。
経営者である人もいるけど、その中に職人としての意識を必ず持っています。
あ、現場でやっている人は、ですよ。
で、現場でやっていれば、各々仕事に対する考え方や矜持みたいなのがあって、根底にはお客様のためにとか、きちんとしたいとか、そんな思いをみんな抱えて仕事をしています。
ちょっとした事なんですよ。
例えば、お客様には多分見えないだろうけど、僕らにはシミが見えたり。
そのままお渡ししても多分問題がないもの、でも、やっぱり気になるから洗い直そうか、とか。
特別な事でもなければ、お客様のために!と大上段を構えて話す程の事でもない。
だから、口に出す必要もないわけで。
出さないからたまに誤解を受けるんだけど。
本当のサービスってそんなものだと思うんです。
皆さんに、気づいてください!こんな事しました!って言わなきゃいけないってなんかおかしいんですよ。
だって僕らが必要だと思ってるからやってる事で、言われてやっとることでもないわけですからね。
どうしても派手な人ほど目立ちます。
私はこんな事をしてる!
皆さんのために!
そういうと、お客さんもそういうものだと思うし。
でもね、自分の事に置き換えて見てください。自分の仕事、家事、アピールしますか?
アピールする時間あるなら他の事をすると思いません?
僕らも同じです。
仲間を見てても、丁寧でいい仕事をする人ほど変なアピールはしない。
逆にアピールする人って、プロから見たら、それは言わなきゃいけないことかな?という事を大げさに話してるケースが多い。
いい仕事をするクリーニング屋さんは沢山いるんですよ。
ただ、話さないだけで。
当たり前のように普通にお預かりし、お返しをしてるけど、その間にものすごい気持ちがこもっているクリーニング屋さんは沢山あります。
そういうクリーニング屋さんにもっと光が当たってくれるといいなあと思います。
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