ニットが窮屈になってしまった!
衣替えの時期になると、色んなクリーニングのご相談があります。
その中で、意外と多いのが、他店でクリーニングしたらこうなっとんたけど…、というご相談。
今回お持ちになられたお客様は、他店でクリーニングしたら、ニットのセーターが縮んだ、と言うんですね。
せっかくクリーニングしたのにそれが気に入らない、と。
ニットの縮みって2種類あるんですよ。
防げるものと防げないものがあります。
で、一つ質問をしたんですね。
どのくらい縮みましたか?と。
例えば、大人サイズのものが子どもサイズになったのか、きたらなんとなく窮屈に感じるのか。
これ、全然違うものなんですね。
今回は綿のニットのセーターだったので、子どもサイズまでは縮みません。
なので、窮屈に感じる、と言うものでした。
ニットって、実に不安定な服なんです。
皆さん、着ていて、伸びたことってありますよね?
普通の布と違って、ニットは編まれて作られているので、非常に繊維が動きやすくなっています。
なので、簡単に伸びるんですよ。
先程、縮むのに二種類あると、書きました。
その一つ、防げないもの、と言うのは、実はこれの事で。
着用時に体に合わせて伸びたものが、洗う事で元のサイズに戻る、と言うもの。
ある意味健全な事なんですよね。
これね、戻るって事は、繊維自体が弱ってない証拠でもあるんです。
これが長年の着用で弱っていると、復元力が弱まり、伸びだままだらんとなってままになります。
僕らクリーニング屋さんは、ニットのこの性質を知っているので、仕上げをする時に、多少伸ばしながら仕上げます。
今回のケースだと、他のクリーニング屋さんでは、伸ばして仕上げなかった、もしくは仕上げそのものをしなかったんじゃないかな、と思います。
クリーニングしたからこうなった、というのは原因がはっきりしないとなかなか言えないです。
でも、ひとつだけ、可能性もあります。
高温で乾燥をしてしまうと縮むんですよね。
この場合、子どもサイズまではいかないですが、結構ぎゅっ!と縮むので、仕上げてもなかなか元に戻りません。
この場合は、クリーニング屋さんの工程に問題がある、と言ってもいいと思います。
どちらせによ、クリーニング屋さんにどんな状態か、相談をしてやり直してもらうのがいいですね。
やり直して元に戻るか?戻らなければ何らかの補償をすると思いますし。
原因を探るためにも、一度相談することをお勧めします。
ドライクリーニングをするので、どうしても乾燥工程は必須です。
ここをおろそかにするといけませんからね。
形は同じでも、ニットと普通の生地とは全く性質が違います。
少しきついかな?と思ったら、クリーニング屋さんに相談してみてくださいね。
| 固定リンク | 0
コメント