服の品質が落ちた、は本当か? その3
服の品質が落ちた、話の最終回。
実は耐久性に関わる話なのですが服の作り方が変わってきているんです。
どんなふうに変わってきているのか?というと、糸で縫わないで、接着に変化してきています。
これに関しては色々という人がいて、コストダウンが目的だとか、早くダメになるようにしているだとか、いろんな話が出回っています。
早くダメになるように、というのは流石にないと思いますが、コストダウンはあり得るかなあと思うんです。
というのも、職人がどんどんいなくなっていますからね。
職人を育てるコスト、時間が取れないことを考えとる、接着で貼り付けるってとても効率的です。
服の旬は短いので、とにかく早く企画して作らないといけない。
育ててる時間も取れないという理由はここからも読み取れると思います。
さらに、消費者の変化も後追いとなっています。
最近の服って薄いと思いませんか?
ダウンも昔のダウンを知っている人は、薄くなったなあと思ってるはず。
昔はモコモコでしたよね。
消費者が着膨れを嫌うようになり、メーカーはより薄いくて暖かい服を作る必要が出てきました。
そこで、生地の裏にフィルムを張って風を防ぎ、暖かくする、という技術が作り出されたわけです。
これも接着ですね。
これね、効果的面で、薄くで暖かい服が出来ました。
ところが、接着は時間の経過とともに剥がれてきます。
着用中の圧力、洗濯、クリーニング、さまざまな条件で剥がれやすくなる。
生地や縫製は問題なくても、接着がダメになって着れない服はかなりあります。
この接着の技術がいろんな服に使われ始めていて、耐久性の劣る服がかなり出回っている状況になりつつあるわけです。
コートはボンディングと言って、二つの生地を接着で張り付けている製品がかなり多いですよ。
数年後に剥がれると分かっているので、買うのに躊躇してしまいます。
もう一つ、大事なことがあります。
それは、服がなんともなくても時間の経過とともに着られなくなる服がある。
服はおしゃれの目的もあります。
古いデザインになると、着ていけなくなること、あるじゃないですか。
そういう意味では、服そのものの耐久性だけでなく、デザインの寿命もあるんだろうなあ、と思いますね。
今、流行にとらわれないような服はあまり多くないですよね。
同じ商品、同じデザインを作り続けるメーカーさんはいませんから。
スタンダードって大事なんだけどなあ。
最後に。
いくら昔の服の方が丈夫に作られていたとしても。
きちんと洗っておかないといくら丈夫でも長持ちしませんよ。
季節終わりにはクリーニングをするようにしましょう。
30年とは言いませんが、お気に入りの服はせめて10年は着ていきたいですね。
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