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服の品質が落ちた、は本当か?その2

昨日のお話の続きです。


服の品質が落ちているのか?



すぐヨレヨレになる、ボタンが取れる、ほつれる、シルエットが崩れる、縫製が悪い、品質が悪い。

ネットには沢山の品質が悪い、という情報が書き込まれていました。

これだけ読むと、やはり昔に比べて服の品質は落ちているんだな、と思ってしまいます。


でも、クリーニング屋としては、この言葉をそのまま素直に受け取れません。

なぜなら、他にも理由があるから。

今日は服以外の原因はないのか?という視点で書いてみます。



まず、昔と今の大きな違いを挙げてみると、皆さんが持っている服の着数が圧倒的に違います。

普段着は数多く購入されているみたいですが、仕事で着る服などは圧倒的に数が足りない。


今から20年ほど前はスーツは20着は皆さん持っていたんです。

それを着回していたんですね。

ところが今は持っている人でも5着くらい。

ともすると2着を着回してダメになったら買い替えている、という人もいらっしゃいます。


この数の差、当然服の痛み方にも影響が出ます。


毎日違うスーツを着ていけるっていうのは、スーツに与えるダメージが圧倒的に少なくなります。

そして、これだけ持っていれば、シーズン終わりにクリーニングをすることで十分きれいになる。

汚れもそんなにたまらないので、生地が硬くなることもあまりなく、ほつれたり破れたりするリスクは減っていきます。

また、スーツの下にも汗がそのままつかないような工夫をしていました。

そりゃあ、

長持ちするってもんですよ。

あの頃のスーツは30年着れるものが結構ありましたからね。

体型が変わっても、修理をするだけの余白がスーツにもあったので、対応出来たし。



それに比べて、数着しか持ってない今の服は。

着る回数が増えて、汚れていっているのに、クリーニングに出す暇がなく。

どんどん生地が硬くなっていって、服が傷み出すわけです。


今の服を洗わない習慣って、1日家でゴロゴロしてるだけだから風呂に入らなくても良いよね?と言ってるのに近い気がしてます。

それが何日も続いて、だんだん体が臭くなってきてるのに、なんで外に出ないのに体が臭いんだろう?というのと同じ。


さて、こうかんがえてみると、果たして服の品質が落ちたのか、扱い方の変化が原因なのか、考えてしまいますよね。


皆さんのコメントを読んでいて、それは品質が原因ではないよな、というのが結構見受けられました。

言葉は簡単に出てきます。


縫製が悪い、品質が悪い。


では、その縫製が悪いという理由は何?

何がおかしかったの?

ボタンが取れやすいのを縫製が悪いとは言いません。


普通に使っている言葉なんだけど、よく理解してなくてイメージで書かれていることが沢山あります。

僕らはプロなので、その言葉からいろんなものを読み取ろうとします。

だからこそ、その言葉に違和感を感じています。



さて、実はこの数年で大きく変わったものがもう一つあります。

そして、これは耐久性に大きく関与しているお話です。

そのお話はまた明日。

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