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フェルト化の説明をしてみた。(笑)

なんでニットを洗うと縮むのか?



自分で洗ったら子どもサイズに縮んでしまった、表面の目が詰まってしまった、硬くなった、そういう経験のある人はたくさんいると思うんです。


どのニットでもなるものではなく、ウールの服だけに起こる現象で、フェルト化、と言います。


ウールの入った服は、洗い方に気を付けないとフェルト化を起こしてしまい、縮んでしまうんですね。



ここ最近、ニットの縮の話をいくつか見たんです。

その中の説明が少しおかしいので今日はフェルト化の話を書こうと思いました。



ウールの生地がフェルト化をするには必要な条件が3つあります。



一つ目は、水分があること。

二つ目は、熱が加わること。

三つ目は、揉む事。


これが揃うとフェルト化を起こして縮んでしまうんですね。



順を追って説明しますよ。




ウールの繊維の表面は、人間の髪の毛と似ています。

キューティクルのような鱗状のものがウールの繊維の表面にもあるんです。

これが、水に濡れて、熱が加わると起き上がるんです。

逆立つような感じ、とでも言いましょうか。

これが一つ目と二つ目の条件を満たすと起こります。


繊維の表面が逆立っているので、絡みやすくなります。

そこに、揉む力を加えると、繊維同士が絡み、縮んでいきます。

これが三つ目の条件です。


逆立った繊維同士が絡むので、複雑すぎて元には戻らないし、表面がギューっと目の詰まったような状態になる、という訳なんですね。



で、どんな時に起こりやすいか?というと、やはり1番は洗う時なんですね。

お湯につける、揉む、これで条件は整ってしまいます。


ウールのニットの洗い方を指南しているやつをよく見かけますが、揉むなと書いてあるんです。

また、ゆっくり押し洗いで、とか、

それは、フェルト化をさせないために、揉まないでください、という意味なんですね。



他にもフェルト化を起こすことはあります。


女性の脇、縮んでしまうケースがあると思います。

あれもフェルト化。

汗で濡れ、体温で熱が加わり、動いて擦れることで縮む。


男性は股ずれでやりますね。

あれも同じ原理です。



最初に書きましたが、フェルト化はウール特有の現象なので、ポリエステルやアクリルのニットでは起こりません。



よし、説明終わり。(笑)

ここからが今日の話の中心です。(笑)



先日、とあるサイトでウールのニットの縮みなおしのことが書かれていました。

洗濯王子のやり方、本当なのか?と懐疑的な文章で。

その中で、別のクリーニング屋さんが出てきて説明をしているのですが、それが変なんですよね。

明らかに変な説明をしている。


縮むのは乾燥機が悪いからだ、みたいな話をするわけですよね。


乾燥機で縮むこともありますが、家庭で乾燥機を使うのって珍しいんです。

なぜなら、皆さん乾燥機を使いきれてないから。

やはり、イメージで乾燥機は縮むと思う人が多いらしいんですよね。

乾燥機での縮みはまた別の原理なので、今回はひとまず置いといて。


直し方でリンス、コンディショナーを使って直すやり方について説明がありました。

これ自体、洗濯王子も話していますし、間違っていません。

ただ、ひとつだけ注意をしなければいけなくて、それは、元に戻るわけではない、ということ、なんですね。


フェルト化は複雑に絡んで縮んだ状態です。

それを戻すのはほぼ不可能。

でも、リンスなどを使うと、繊維がコーティングされて滑りやすくなって、サイズは幾分か戻せるようになります。

子供サイズになったニットを、なんとか着られるサイズまで戻せたり出来るんです。



ですが。


絡んで縮んでいますから、表面はやはり変わったまま、そこはどうしようもないんですよね。


正確に言えば、直るのではなく、サイズだけ伸ばすことができる、が正しい表現です。



なんとかしたい気持ちも分かりますが、直るわけではない、ということだけは覚えておいて欲しいです。


で、こうならないように、お気に入りの服、また来年も着たい服はクリーニング屋さんに任せた方が安心です。

ドライクリーニングは水で洗うわけではないので、フェルト化は起こりません。

安心して洗うことができますよ。



某サイトで出てきたクリーニング屋さん。

その人がよくわかってないのか?は正直分かりません。

なぜなら、サイトの記事を書いている人は別の人だから。

よくある話なんですよ、僕らに取材をして、きちんと説明をしたにもかかわらず、記事になると変なことを書いているケースが。

クリーニング屋さんの機械の説明で、乾燥機と洗濯機の写真が間違っていることもよくあります。


そんな事ある?と思うかもしれませんが、その人本人の口から聞いたわけではなく、その人がこう言ってましたよ、という記事は、まれに間違って書かれることもある、という事ですね。


フェルト化、基本中の基本の話なので、覚えておいてください。

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