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ワイシャツの立体仕上げのメリットとデメリット。

ワイシャツの仕上げには立体仕上げとたたみ仕上げがあります。

うちでは基本たたみ仕上げにしているのですが、まれに立体仕上げをご希望されるお客様がいらっしゃいます。



立体仕上げをご希望するお客様のお話を聞いてみると、こんな感じのメリットがあるようなんですね。



さっとすぐ着ることが出来る。

畳じわがつかない。


なるほど、確かにそれはあると思います。

でも、メリットばかりではないんですね。


立体仕上げのデメリットとは。


襟が立たない。

シワが戻ることがある。


これには理由があって、立体仕上げにすると空気に触れる面積がふえるんですね。

で、空気中の水分を吸ってしまうので、シワが戻ってしまう、という。

すぐ着るからいい、と言っても、仕上げてから30分もすればシワが戻り始めるので、お客さんがとりに来て、着る頃にはアイロンかけたときとは全く変わってしまいます。


襟が立たない、というのはワイシャツの重みで引っ張られてしまい、襟がパタンと寝てしまうんです。

やはり立体的な方がかっこいいですから、嫌だとおっしゃられるお客さんはたくさんいらっしゃいます。


こんな事からうちではタタミ仕上げを採用し、お客さんにもその説明をさせてもらっています。



そんな時にとあるお客さんがご来店。

2回目のご利用です。

お客さん、襟が気になっていた、というのですが、満足された、との事。

襟の汚れが落ちなかったんですか?と聞いてみたらどうも違う話のようで。


いろんなクリーニング屋さんを回ったんだけど、立体仕上げをしてもらうと襟が寝てしまう、と。

それが不満だった、というんですね。


で、立体仕上げをしたら襟が寝るのは普通の事ですよ、とお話をすると、いや、そんなことはない、とおっしゃいます。

で、よくよくお話しを聞いてみると、アメリカに住んでいらっしゃって、アメリカでクリーニング に出していた、との事。


アメリカではワイシャツは立体仕上げで、襟が寝るようなことはなかった、とおっしゃるんですよね。



、なるほど。

日本とアメリカは環境が違うので、クリーニング もちょっと違うんです。

でも、立体仕上げで襟が立ったまま、というのはなんでかなあ?とその場で考えていました。



日本とアメリカの違いっていくつかあって、一番大きな違いは湿度の差があります。

日本はどうしても湿度が高いので、影響を受けやすい。

昔、聞きませんでしたか、歌手の方がアメリカでレコーディングをしてくるとか。

あれって日本と違い湿度が低いから音に違いが出るようで。

楽器なんかも、音が変わるんですよね。

それほど環境が違うんです。


日本はただでさえ汗をかいやすい環境ということも言えます。


お客さんと話をして、湿度の違いを話してると、それかも、とお客さん。

ぼくも考えられるとするとそれかなあ、と思います。


吸水性のないのりを使っているとか、他にも可能性はあるんですけどね。

ちょっとリサーチしておこうかな。


実は日本でも立体仕上げで襟が寝ないような工夫をされているところがあります。

襟が立つようなものをつけて立つようにしているんです。

展示会などで見かけますが、もっと普及すると、もしかすると立体仕上げが主流になる日が来るかもしれませんね。

今は、チェーン店で多く見かけますが、個人店ではたたみが多いですから。


湿度はいろんなところで影響を出していますねえ。

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