水洗いをしたい理由は?
先日、こんなお客様がいらっしゃいました。
あそこのクリーニング屋さんに持って行ったら洗えないと言われて…。
で、ここのクリーニング屋さん、割といいですよ、と紹介された、との事。
当たり前のように普通に紹介して、お客様も少し驚いたそうです。(笑)
ひとまず、それはおいといて。
クリーニング屋さんに行くと、洗えない、ということを言われる事がありますね。
全く洗えない、というケースと、洗い方を指定したらそれはできない、と言われるケースと。
今回は指定したらそれは出来ないらと言われたケースでした。
水洗いをしてもらいたい、というお客様のご希望だったんですね。
なんで水で洗えない、と判断したのか?僕はクリーニング屋なのでわかります。
でも、お客様は洗えない理由がわからない。
そこを説明してあげないとダメだと思うんですよね。
洗えないなら、洗えない理由を。
とりあえず、水洗いができないと言われたおおよその理由を説明。
まったくできないというわけではないけど、リスクがあるのでやりたくなかったのではないか、というお話をしました。
また、洗濯表示にも水で洗えない、と書いているので、それも洗えないという判断を後押ししたのではないか、と。
この問題の本質は水で洗えないことではないんです。
なんでドライクリーニングではダメなのか?
これがいちばんの問題なわけですね。
気になった汚れが落ちるなら別にドライクリーニングでもいいわけで、わざわざ水洗いを指定する必要はないわけですよ。
なんで水洗いを指定したかったのか?
そこを聞かないと多分お客様の不安は取り除かれないわけです。
で、聞いてみたんですよね。
なんで水洗いをしたかったんですか?と。
するとこんな答えが返ってきました。
ドライクリーニングは汚れが落ちないから、水洗いをして貰えば綺麗になるかな、と思って、と。
なんとなくドライクリーニングは汚れが落ちないというイメージがついているんだそうです。
で、水洗いは綺麗になるイメージなんだとか。
クリーニングの知識があるか?というと、いわゆる一般の方の普通の知識。
きちんとした根拠があるわけでもなさそうです。
汚れの落ちる仕組みやドライクリーニングと水洗いの違い、優劣の問題ではなく汚れの質で使い分ける必要があることなどを説明しました。
その上で、この汚ればドライクリーニングで落ちると思う、と説明をし、ドライクリーニングをした時のメリットも説明。
お預かりすることになりました。
受付だけのクリーニング屋さんが増えているので、説明ができない事もあるかもしれません。
でも、洗えない、というならその説明はするべきかな、と思います。
受付の人が洗えない、と判断した理由があるわけですからね、それを説明すればいいんです。
クリーニング屋さんはきちんと根拠があって洗ってるし、洗わない時も理由があります。
適当にギャンブルで洗っているわけではないですからね。
きちんとした説明をしないと、こうして変なイメージがついてしまう。
僕らのようにクリーニングの知識があるわけではないので、僕らとは違った解釈でイメージをしてしまいます。
まだ、残念ながら日本では洗い方を指定するまでの文化はないと思うんですよね。
まだまだ、クリーニングの事がきちんと浸透してはいないので。
お客様が、どの洗いをすればいいか?判断をするのは難しいのかな、と思います。
僕はここでなんどもかいていますが、やはりプロはプロなんですよ。
僕もクリーニングから離れれば消費者、素人になります。
他のサービスを受けるときに、その店の人よりも詳しいはずがないんです。
その詳しい人の判断よりも僕の方が優れているわけがない。
だから、僕がお客さんになったときには、お店の人の話を聞いて、プロの意見に従うようにしています。
そのためにプロは勉強していますからね。
クリーニングはクリーニング屋さんに任せましょう。
これ、きれいにして!これで十分です。
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